どうもわが国では、近現代史、とりわけ天皇や皇族の言動及び彼らの思想について、客観的・学問的な研究抜きに、特定の事象のみに頼って判断するケースが多く、ほとんど「神話」の域を出ていません。
いまだに肯定的な話だけが流布される異様な状態が続いていますが、判断は、まず、虚飾なしに知ることが条件となるはずです。
吉田裕(一橋大学教授)の『昭和天皇の戦後史』と、大著ですがハーバート・ビックスの『昭和天皇』上下の二冊は優れた歴史書です。
また、極めて平易に書かれている『明仁さん、美智子さん、皇族やめませんか』は、天皇・皇室問題を考えるための必読文献です。33年間宮内庁記者を務め、天皇家と親しくお付き合いした板垣恭介さんによる著作ですが、これは日本人みなが読むべだな、とわたしは思います。
まず知りましょう!
武田康弘