
今日の共通科目は、藤村操の「巖頭之辞」から入り、ロマン派音楽を経て、マラルメの「ある売春婦に」に至った。
研究室に帰ってきて、あいかわず卒論のプレッシャーで筆が進んでいないAさんとかT1さんとかがいたので、さっそくじゃまをする。三人で話し合った結果、藤村さんの辞世は、いちいち「キリッ」をつけるとよい感じになってくることが判明した。
悠々たる哉天壌(キリッ)。遼々たる哉今昔(キリッ)。五尺の小躯を以てこの大をはからむとす。(キリッ)ホレーショの哲学、竟に何らのオーソリチーを価するものぞ(キリッ)、万有の真相は唯一言にて悉くす(キリッ)。曰く「不可解」(キリッ)
我(キリッ)この恨を懐いて煩悶(キリッ)、終に死を決するに至る(キリッ)。既に厳頭に立に及んで(キリッ)、胸中何らの不安ある(キリッ)なし(キリッ)。初めて知る(キリッ)、大いなる悲観は大いなる楽観に一致(キリッ)す(キリッ)る(キリッ)を(キリッ)。