★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

交響的木曾

2014-05-20 23:25:26 | 音楽


戦時中に「国民詩曲」として作曲された、山田一雄の「交響的木曾」(1939)を聴いた。ドビュッシーが「イベリア」ではなく「木曾」を作曲したら、みたいな雰囲気を感じる曲であった。とりあえず正調木曾節しか木曾節に聞こえないわたくしは、ドビュッシーやバルトーク、ドボルザークだって、やっぱり所謂地元民にとっては珍妙なものではないかと空想する。以前、森昌子の木曾節を聴いたとき、なるほどこれがポピュラーソングというやつかと思った。宴会では決して歌われず、ラジオから流れてくる音楽という感じがしたのである。「国民詩曲」も確かラジオ放送で流れたようであるが……。思うのだが、いまや集団的アイドル歌謡が正調の民謡に近い雰囲気を持っているかも知れない。


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