人生の裏側

人生は思われた通りでは無い。
人生の裏側の扉が開かれた時、貴方の知らない自分、世界が見えてくる・・・

我がテレビ黄金時代

2017-08-29 17:00:54 | 映画・音楽など
これまでの人生で、(勿論自分から見てですが...)もっともテレビ番組が輝いていたのは何時だったか?
私は躊躇無く昭和41年と答えますi 小学4年の時です。
一年を通じて"放映が待ち遠しいi"、と思わせる番組が絶えることは無かったことが思い出されます。
とにかく毎週欠かさず観る習慣は、この年に定着したのです。
まず、春先にオンエアされていたのが「ウルトラQ」...何より半年に一回(東宝怪獣映画)でなく、毎週怪獣が観れるというのが、画期的なことでした。
若き日の石坂浩二さんによるナレーションもお馴染みになりましたが、多分に、それ以前話題になった外国TVの「ミステリー.ゾーン」や「アウター.リミッツ」を意識させるもので、毎回怪獣が出現する必然性は感じず、何とも"アンバランス.ゾーン"に入りこんだようでした。
「ケムール人」("ムフォ、フォ"の元祖。バルタン星人のプロトタイプ?)が登場する巻などは、そのテイストが満載で印象に残っています。
しかし、こう毎度怪獣に蹂躙されては、我が国もひとたまりないではないか? あまりに無力な我々はどう対処していたのか? よう覚えてません。
救世主が待望された...私がそういう超人の存在を思い描いていた時に、本当にその夢が実現したのが、「ウルトラマン」の登場だったのです。(夏から放映)
巨大化する、というアイデアはおそらく先のケムール人を踏襲していたのでしょう。
それにしても、地上では三分間しか動けないというのは...インスタントラーメンが出来上がるまでに怪獣を始末しなければならないのですよi?
これをやっていた日曜の夜というのは、実に子供泣かせでした。同じ頃裏番組で「バットマン」をやっていたからです。
これが何ともマンガチックな作りで、バットマンが悪漢どもにパンチを見舞うと"Bangi"と、大文字表示されるなど、実に秀逸なアイデアに写りました。
バットマンとロビンより私が気に入っていたのは、準レギュラーのように登場していた悪党...ジョーカー、ペンギン、リドラー(テレビ放映ではナゾラー)、キャットウーマン(同ミスキャット)たちで、コスチュームもやることも奇抜...しかし、あからさまな"殺し"とか残虐なシーンは皆無。つまりコメディタッチなのです。
「おい、ロビンi 例のヤツをi」「あ...忘れたi」
何というドジなヒーローなんだろ...この作品ほど随所にコミックの実写化というものを感じさせるものはありません。(あれを近年の映画版のようなシリアスタッチでやられたら...ゴッサムシティは町全体がアサイラムと化すだろう...)
ああ、それも毎週前半しか観れずしまい...怪獣VS超人にはどうしても勝てなかったのでした。
金曜夜のプロレスも欠かさず観るようになったのはこの年で、大物外人"鉄の爪"エリック初め、"殺人鬼"カール.コックス(米国でエリックとコンビを組んでいた。この時は得意技ブレーンバスターは見ていない)、"人間台風"ゴリラ.モンスーン(満州で発見された原人というキャラi 私には米人の観点というのは全く理解し難いです。北京原人の間違いでは?)を交えての馬場さんの試合はこの年のベスト.スリー.バウトでした。(実力世界一という、"神様"カール.ゴッチもその夏来ていた?...そういや居たなあ...すごく老けて見えたが...馬場との世界戦も彼の怪我で、幻に終わりましたが、やったとしても面白味に欠けていたでしょう。馬場さんは悪役が相手でこそ光るのです)
その他、「悪魔くん」(東映系列。これはウルトラマンに対抗してか、毎回妖怪が登場していた)。
アニメでは「おそ松くん」(P.T.Aのクレームで、途中でテーマソングが変わった)「ハリスの旋風(かぜ)」(ちばてつや原作。後の「あしたのジョー」につながる下町もの。最近じゃお目にかからなくなった)...

思い返せば、ある時は、怪獣、異星人、ある時は道化師のような悪党ども、又ある時は海を渡ってくる悪役レスラー...
彼らの出現によりいつも平和な既成の秩序はカオスで脅かされます。
そこへ正義のヒーローがやって来て、悪は駆遂される...でも私には全くと言っていいほどヒーローには思い入れがありません。
私の中にカオスが内包されているのを知ったのは、それからずっと後のことでした。
あの時は、そうとは知らずに内なるカオスに引き付けられていたのかも分かりません。




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