人生の裏側

人生は思われた通りでは無い。
人生の裏側の扉が開かれた時、貴方の知らない自分、世界が見えてくる・・・

揺れるロック.エイジ

2020-08-14 11:19:20 | 映画・音楽など
私が最近通い出してる都内某所にある、歌を歌える"秘密クラブ"は、集う人には年配の人が多く(60代の私で年少の部類に入るだろう)、ロックなどはほとんど歌われることがありません。
そこでは、今や"中南米の名曲、秘曲を歌う人"という風に見られている私なのですが、最初"あなたはロックなんか好きじゃないでしょ?"などと訊かれました。"そんなこたあないi"
この問いかけには音楽の好みもさることながら、世代の相違というものをより感じます。しかし、その人(70代)は、音楽好きになったきっかけは、ラジオなどからのその時代のヒット曲に親しんだことからなのです。誰しもがそうだったのではないでしょうか?
私が音楽に目覚めた70年代初めの頃は、英米のヒットチャートへのロックの浸透は目覚ましく、この世代の人は誰しもが、その洗礼を受けているはずです。そして、ロックを通じて"一歩踏み越えた"人も多いことでしょう。
私も然りで、71年の初頭の頃、最初はストーンズ(ジャニーズじゃないi)なのでした。
ところが...私は生来のへそ曲がりらしく、友人が自分の守備範囲のものに入れ込みだすと、別のものに乗り換える、というヘンな習性があって、そこで目をつけたのが「ザ.フー」でした。以前ロックファンを自認する人間に「Who?、誰だ、それ?」って言われたのにはビックリしましたが、演奏力は、同じ世代のストーンズの比ではない、ことにベース、ドラムのリズム.セクションはロック史上最強の声も高いバンドです。
ところが...それも別の友人が守備範囲を侵し始めるや、「クリーム」(E.クラプトンが居たバンド。この頃は最強リズムセクションと言えばこっちが定説?だった)に乗り換える...して一年後には、"どうせ、こういうのは聴いたって分からんから誰も入れ込まんだろi"、なんてつもりでロック界一の奇才「フランク.ザッパとマザース」に手を染め、頭の中の花がパンクしそうなのをめげずに聴いたりしていたのでした。
「お前の中で一番醜いのは、お前の心だi」(ザッパの「俺たちは何のためにやってるかっていうと、金だi」という、"裏サージェント.ペッパーズ"のようなレコードに収められいた曲の一節)"ギクッi"
私は飽きもせず、こういうことを繰り返していたのです。(行くところまで行かないと気が済まないという、もう一つの習性が見え隠れしているようでもあります)
そして、お気づきのように、私はごくシンプルに自分の感性に従っている訳ではなかったのです。こんなのは邪道以外の何ものでもありません。好きなものに親しむのに見栄もプライドもありゃしないi
見方を変えれば、それは、"感性のアイデンティティ"とも言うべきものを探し求めていたとも言えます。ロックに熱中していた時代は、とにかく試行錯誤の連続という感じでした。(当時の人生そのものに置き換えてもそうですよi)
今でこそ、私は色んなジャンルの音楽に親しんでいますが、ロックばっかし聴いていたこのエイジは、せいぜい約4年間と短かったのです。
最後の一年74~75年くらいは、当時米国ロック界を中心に一寸した流行になっていた、ルーツ音楽志向に関心を持っていたのですが、これがその後、ジャズや中南米音楽へ目を向ける端緒となったのは間違いありません。その頃はヘンな習性は消えていました。というよりその友人関係も希薄になったようでしたが...
そして75年の秋、突然レコードを聴けなくなる事態が発生して、私の揺れ動くロック.エイジは終止符を打たれるのです。レコードプレーヤーがイカれたのです。(これが大きかったi)
この禁酒法時代のような制約の間、私は次の時代へ向けて着々と知識を蓄え、試行(試聴)も怠らず、準備を進めていたのです。
そして半年後、記念すべき新しいプレーヤーのターンテーブルに載ったのは、古典ジャズの「ジェリー.ロール.モートン」なのでした。
"揺れるロック.エイジは終わった!"...いや、ストーンズもフーも今でも聴いているし、カラオケの定番でもあります。
これはロック.オンリーでなく、ただ好きな音楽をヘンな拘りも、見栄も捨てて親しむという王道が開かれたということなのですi(これが人生の大きなターニングポイントではなかろうか?)
その頃から、世間では巨大なマーケットを誇るロックも私の中では傍流になってしまったのですi
まあ、何がメジャーで、何がマイナーなのか、サッパリ分からない"人生の裏側"の話であるのは言うまでもありませんが...
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21 コメント

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Unknown (ジダン屋)
2020-08-14 21:20:17
モートンのレッドホットペッパーにドッズ兄弟が参加してたとかで無性に聴きたくなって動画を検索してたら、レッチリばっかり出て来ました
レッチリって実は聞いた事なかったんだけど結構良いじゃないですか
昔はブリティッシュ系が多かったけど加齢で何故か米国産ロックが落ち着きますねえ
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Unknown (シタテルヒコ)
2020-08-14 22:01:38
「Jelly Roll Morton/Wild Man blues」で、J.ドッズとの共演がヒットしました。私が聴いていたのと別テイクで初めて聴きました。
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Unknown (ジダン屋)
2020-08-20 13:59:16
英国では三大ロックバンドと言えばビートルズ、ストーンズとフーが来てレッドゼップ落選みたいな感じらしいですねえ
まあフーは暴力的な割にアンサンブルもきちっとしていて成程良いバンドだとは思いましたが、「トミー」とか出した時点で少なくとも自分は聴く気が消えましたねえ


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Unknown (シタテルヒコ)
2020-08-20 19:19:34
私の三大英国ロックバンドと言ったら、ストーンズ、フー、キンクスですi ビートルズは落選i 馴染みのある曲ばかりでこれから聴こうという気にどうしてもなりません。
私のフーのベストは「トミー」か「ライブ.アット.リーズ」なんすけどね。ロック初のオペラと言ったらザッパ先生が黙ってないでしょう。
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Unknown (ジダン屋)
2020-08-21 20:40:29
アタシが選ぶとすれば英国ロックのベスト3は
①MOTT THE HOOPLE All The Young Dudes
②Humble Pie Come on everybody
③Free Mr.Big

これに尽きますねえ 異論は認めますが…
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Unknown (シタテルヒコ)
2020-08-21 21:57:13
70年代で責めてますねー。グループ名はみんな知ってます。
私の場合、曲でいうと、一寸難しいけど、思い付くまま挙げると...
O Rolling Stones/Paint It Black!
O Who/Cousin Kevin(「Tommy」の中の曲だけど、実はJ.エントウイッスル作)
O kinks/I'm On A Island
全部60年代
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Unknown (ジダン屋)
2020-08-22 20:09:09
キンクスは来日の際にFM放送や雑誌などで「これがホンモノのブリティッシュロック!」と一斉にプロモーションしてましたが日本じゃ売れなかったですなあ
七十年代英国ロックで付け足すとウイッシュボーンアッシュの「Vas Dis」はシングル盤買いましたねえ
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Unknown (シタテルヒコ)
2020-08-22 21:56:00
80年代、キンクスが初来日した頃はパンクの全盛で、ブリティッシュロックは既に死語になってたと思います(笑)
英国系は割かしマイ.スタンダードが思い浮かべられるけど、米国系はもっとマイナーなの(R.ニューマンとか)が入ったりして訳分かんなくなりそうです。
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Unknown (ジダン屋)
2020-08-25 20:11:08
アメリカンロックと言えばルーリードに心酔してましたが、マーク&アーモンドと言うデュオのLPも良く聴いてました
英語厨はニールヤングが凄いと言う人が多いですねえ
ニューヨークドールズは公演を観に行きましたなあ
スティーリーダンもしょっちゅう聴いてました
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Unknown (シタテルヒコ)
2020-08-25 22:21:00
マーク&アーモンド? AORの走りのようなデュオでしょうか? ああいう売れないシティ.ポップ系のアーティストは米国にゴロゴロ居たですね。S.ビショップとかB.ジョエルのようにブレークする人との差は何だろうと思います。
私はエリック.カズをよく聴いてましたが、何で売れないのか不思議でしょうがなかったです。
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