週末に倅と18切符の旅へ行って来ました。メモ代わりに書いておきます。
今回のコンセプトは東北三寺巡礼でありましたが、二日目の土砂降りで二寺になってしまいましたが、収穫大でした。行きそびれたところがあると云うことは再チャレンジが待っているわけです。
涼しい東北方面をと考え始めた今回ですが、五木寛之の百寺巡礼のファンである倅から今回の地域にはそれらのお寺が幾つかあることを聞かされ急遽具現化し、各駅停車の制約から山形・立石寺(山寺)、岩手・中尊寺、毛越寺の巡礼としました。 瑞巌寺も入れようと思ったものの時間が厳しく先年義母らと行ったこともありパス。 で、世界遺産になり損ねた中尊寺は再度申請とのこと、翌日その偵察をしてきたつもりです。(笑) が、素人目ではアクセスパスに問題あり、 一ノ関までは何とかなってもその先の接続が悪い運行では人は逃げます。結局待ち時間が勿体なくてタクシーになってしまいました。新幹線駅から簡便な直通アクセスがあればいいですね。タクシーだけでない選択も必要と思います。 余談ですから東北本線でこの状況ですから本当のローカル線はもっと厳しいですね。
翌日、平泉駅で見かけたJR東日本のポスターです。なるほど考えることはみな同じ、でもすてきな企画だと思います。
山形新幹線開通とともに所謂ローカル線になってしまった奥羽本線を福島から山形まで乗り継ぎながら向かったにのが8月22日の早朝です。このコースの目玉はは何と云っても板谷峠です。この詳細は前回の春の18切符をご覧下さい。 前回パスした「峠の力餅」を同行の倅に笑われながら買ってしまいました。(汗) 持ち帰って家族に振る舞ったのですが、意外に評判よかったのです。
蔵王駅は奥羽本線側にあるのです。本物の蔵王は残念ながら小雨に霞んで何も見えませんでした。今回は雨も同行してくれたので車窓の風景は殆ど撮れませんでした。
立石寺、つまり山寺、前回は遠望のまま終わったお寺ですが、気合いを入れ登りました。小雨の中を自分の足をガクガクしながら登ったせいもあるのですが、実に素晴らしいお寺ですね。不信心の私にも参詣した実感があります。
奥の細道からこの項を索引してみました。
山形領に立石寺といふ山寺あり。慈覚大師の開基にて、殊に清閑の地なり。一見すべきよし人々の勧むるによつて、尾花沢より取つてかへし、其の間七里ばかりなり。日いまだ暮れず、麓の坊に宿かり置きて、山上の堂に登る。岩に巌を重ねて山とし、松柏年ふり、土石老いて苔滑かに、岩上の院々扉を閉ぢて物の音聞えず。岸をめぐり岩を這ひて仏閣を拝し、佳景寂寞として心すみ行くのみ覚ゆ。
閑かさや岩にしみ入る蝉のこゑ
芭蕉の書いた奥の細道が山寺の全てをあらわしているようです。 五大堂から眺めた雨に霞む仙山線・山寺駅近辺の風景に登ってきた疲れも吹き飛びます。芭蕉の足跡を尋ねる想いもあって時空を重ねるリアルな旅はいいものだと実感しました。 きつい名所でありますが、季節を変えて訪れたいと思う場所です。(酷暑の時期だけはパス。(苦笑)) そうそう、私の足でも一時間ではまず回れませんでした。たっぷり時間を撮ることをお薦めします。 一時間おきの仙山線を一本パスして二時間が丁度良い時間配分でした。
この足で仙台に向かいましたが、仙台に近づくにつれて通勤線の様相をなします。土曜日というので駅毎にドーッと人が乗ってきます。何かイベントでもあるのかと思う状況でした。この日駅前に大きなパルコが開店とか。 仙台の東京化もさらに加速されているようで次第につまらなくなっていくようで気懸かりです。
その心配を払拭するために向かったのが、前回偶然見つけた文化横丁の「柳ばし」、この日も美味しい料理とともに大変お世話になりました。春は、ご子息が北海道に進学したので寂しいと云われていたご夫妻も、昨晩は倅と飲み歩いたとご主人が嬉しそうに話をしてくれました。翌日札幌へ旅立ちとか。元気でね。 偶然隣り合わせた方は東京から仕事で滞在とのこと、某大メーカの方で物作りの話で盛り上がりました。 リアルが大切という話、大変面白かったです。 おかげでお酒の美味しいこと仙台の新鮮な魚介類と寿司のおかげで素晴らしい一日を締めることが出来ました。良い酒と料理、それに亭主の人柄にはよき人達が集まるようです。素晴らしい珠玉のお店と思います。 仙台にあるのが残念です。倅もすっかり気に入ったようです。
長くなったので中締めと致します。