この日は、朝から神社の拝殿を中心に、数々の神事がすでに行われている。
夕刻に成ると“お欅引き”と呼ばれる巡行路を履き清める神事が行われ、“大灯籠の
宿下がり”と言われるこの祭りのメインイベントが続いて始まる。

2基の御神輿を中心に、県内各地から献燈される大灯籠と、地元氏子が献燈する
多くの田楽灯籠がその前後を固め練り歩く行列の長さは1キロにも及ぶと言う。


地元氏子の田楽灯籠が、一の鳥居の前でもみ合い歓声を上げている。
一頻舞い気勢を上げ終えると、その担ぎ手が弾んだ声で、「担いでみるか?」と声を
かけてくれた。


誘われるままに輪に飛び込んで、担いでみる。
一見軽そうに見えた田楽灯籠であるが、意外にもずっしりと肩に食い込む程の重量が
あり、これを担いで揉み合う激しい動きにたちまち息が上がる。

迎え灯籠に先導され、巡行が賑やかに温泉街を練り歩き始めると、弥彦公園では
花火が打ち上がる。
最前、神社に向かう道筋で花火大会の準備に忙しい青年に「この雨だけど花火は
大丈夫か?」と問いかけると、「意地でも上げますよ」と力強く返してきた。

夜も更けて道筋では、祭囃子に合わせた田楽灯籠が激しく舞い、観客を巻き込んで
気勢を上げ、祭りは最高潮を迎えた。
小雨の降りしきる漆黒の夜空には、それに呼応するかのように花火が、幾つもの大輪
の花を咲かせそして散っていた。あの若者のパーワーが弾けているように見える。(続)


にほんブログ村
伊万里の観光・ホテル口コミ情報
夕刻に成ると“お欅引き”と呼ばれる巡行路を履き清める神事が行われ、“大灯籠の
宿下がり”と言われるこの祭りのメインイベントが続いて始まる。

2基の御神輿を中心に、県内各地から献燈される大灯籠と、地元氏子が献燈する
多くの田楽灯籠がその前後を固め練り歩く行列の長さは1キロにも及ぶと言う。


地元氏子の田楽灯籠が、一の鳥居の前でもみ合い歓声を上げている。
一頻舞い気勢を上げ終えると、その担ぎ手が弾んだ声で、「担いでみるか?」と声を
かけてくれた。


誘われるままに輪に飛び込んで、担いでみる。
一見軽そうに見えた田楽灯籠であるが、意外にもずっしりと肩に食い込む程の重量が
あり、これを担いで揉み合う激しい動きにたちまち息が上がる。

迎え灯籠に先導され、巡行が賑やかに温泉街を練り歩き始めると、弥彦公園では
花火が打ち上がる。
最前、神社に向かう道筋で花火大会の準備に忙しい青年に「この雨だけど花火は
大丈夫か?」と問いかけると、「意地でも上げますよ」と力強く返してきた。

夜も更けて道筋では、祭囃子に合わせた田楽灯籠が激しく舞い、観客を巻き込んで
気勢を上げ、祭りは最高潮を迎えた。
小雨の降りしきる漆黒の夜空には、それに呼応するかのように花火が、幾つもの大輪
の花を咲かせそして散っていた。あの若者のパーワーが弾けているように見える。(続)



