2018年7月、中国地方に停滞した梅雨前線は未曾有の大雨を降らせた。
その結果河川の堤防が方々で決壊し、県内各地に大きな被害をもたらした。
多くは川の水が溢れ堤防を外側から削る「越水」がその原因らしいが、堤防や
その地盤に水が染み込んで崩れる「浸透」や、その両方が発生したと見られる
河川もある。
旭川水系砂川の決壊規模は120メートルと言い、多くの河川が50メートル前
後の規模であったのに比べここは最大長となった。
それには「越水」と「浸透」の複合的な要因が加わったと考えられている。
この堤防は、たまにウオーキングを遠回りするときに歩いていた場所だ。
元々砂川は天井川で、両岸の堤防は地面よりかなり高く盛り土されている。
普段は殆ど流れらしいものも無いような静かな川である。
決壊した辺りでは、右岸も左岸も幅2~3メートルほどの舗装道路となってい
るが、両側から樹木や雑草が覆い被さっていて、道幅は見た目狭く見える。
そのせいか普段から車は余り通らないので、歩くには格好の環境であった。
ご近所の他愛の無い噂話ではあるが、車が通らないので堤防の地盤が軟らか
く、モグラの格好の巣になっていて、その巣穴が災いをなしたという。
蟻の一穴でも水漏れは起きるらしいので、あながち無くは無いだろうが、そん
な噂話の真意はともかく、崩壊した堤防付近には土中から土砂が吹き出した痕
跡が認められたという。
その「浸透」が川床の地盤なのか、堤防本体なのかは今後のボーリング調査
に委ねられ、その結果によって復旧の工法も変わるという。
いずれにしても本格的な復旧はこれからである。(写真は旭川水系砂川)(続)
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