その先で更に小さなトンネルを5つほど抜けるといよいよ青函トンネルに入り、12
パーミルの勾配で最深部に向かって下っていく。
と言っても、乗っていて実際に下っていることを実感することは無い。
暗闇の中に突然明るい蛍光灯の帯が輝くと、竜飛海底駅を通過だ。
先日泊まった「ホテル竜飛」の丁度真下を通過していることに成る。
今頃はロビー天井の照明が、七色に輝いていることだろう。
やがて海面下256.1m、海底から100mの最低地点を時速140Kmで疾走する。
車窓にはその場所を表す、緑の蛍光灯に挟まれる形で、三本の青の蛍光灯が見え
るが、あっという間、一瞬のうちに後ろに流れて去っていく。
写真がうまく撮れないのが悲しい。
そこからは12パーミルの上りに転じ、嘗ての吉岡海底駅を通過すると、やがて車
窓が明るく開け、緑豊かな北海道の景色が目に飛び込んでくる。
最初の駅が知内、トンネル群の間にある小さな駅だ。
周辺には新幹線工事関係者の飯場なのか、鮮やかなブルーに塗り込められた建
物群が見える。軌道敷きには既に新幹線用のレールも敷かれている。
それにしてもすごい技術である。全長53.85Kmは、海底トンネルとして世界一の長
さを誇っている。使われた鋼材が東京タワーの42基分、火薬に至っては2,000発上が
る花火大会なら、数百年分に相当すると言うから驚かされる。
構想から半世紀、着工から24年もの歳月を費やして完成した青函トンネルは、新
幹線が駆け抜ける新時代を迎えようとしている。(続)
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