簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

備前焼の町(赤穂線・乗潰しの旅)

2020-06-22 | Weblog
 「田圃を行けば人家有り、いん部といふ。ここにいんべ焼きとて陶
器つくるものおおく、陶物あまた、みせにならべてひさぐもの多し」
(「小春紀行」 大田蜀山人)



 「播磨すぐれば焼き物の 名に聞く備前の岡山に~♪」
江戸後期の紀行文で、このように紹介されている備前焼の故郷・伊部を、
「汽笛一斉新橋を~♪」とスタートした鉄道唱歌はこう歌っている。

 車窓に国道二号線が近付き、沿線に人家が増え、その屋根の合間から
レンガ造りの四角い煙突が何本もみられるようになると、伊部に到着だ。



 駅には焼き物の里らしく、「備前焼伝統産業会館」が併設されている。
ここには観光情報センターや、レストラン、喫茶店などが有る。
二階は展示場になっていて、備前焼陶友会員の作品が並べられ、それら
は購入することも出来る。



 駅を出るとすぐ右手に有るのが「備前陶芸美術館」だ。
館内では古備前から現代にいたる変遷、作家や人間国宝の作品などの鑑
賞が出来、観光案内や即売のコーナーも設けられている。

 

 駅前を貫く国道2号線を横切り、200mほど進むと旧山陽道が東西方向
に町中を通っている。
この通りが焼き物の里のメインストリートで、狭い道の両側には今も昔
も備前焼を売る店、窯元や飲食店が軒を連ねている。 



 窯元ではショーウインドウを構え、作家の自信作を展示し、即売もし
ていて、そんな窯元の屋根からは、レンガ造りの四角い煙突が誇らしげ
に延びている。
路地を入れば、燃料となる松割木を積み上げた巨大な窯や、何気なく道
端に並べられた作品、無造作に土管を積み上げた塀など、焼き物の里な
らではの光景を楽しむことが出来る。(続) 





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