病院にはなんでもある。郵便局、散髪屋、風呂、レストラン、コーヒーショップ、どこかの駅のような賑わいだ。2Fのコンビニ、3Fのパン屋と生ジュースを売っているパーラー。しかし、カラオケはないなあと思いながらも、明るい入院生活をおくることができる。おまけに、個室からは雪景色が美しい。医療が進んでいるせいか、昔のように辛い思いをせずに治療を受けることができる。
しかし、ここはやはり特別な場所だ。浸潤、転移、再発ということばが行きかう。入院中の食堂で一緒にごはんを食べると自然と話をするようになる。編み物講習、DVDの貸し借り、愛読書の話。結構、つらい状態でもみんな明るい。覚悟があるからかもしれない。抗がん剤も6回目になると、しびれて歩けない人もいる。特別な場所と思っていたが、毎日の入退院や、手術の人の多いことで、もしかして、少数の人たちの場所ではなく、大勢の人の流れの中にあるのではないかと思える。
わたしは、ほんとうにいい方だったのだなあと有難く思う。そして、1日でも早く退院することが、元気のもとと思い、今回は3泊四日で退院。食欲がひどく落ちたが、梅干しのおかゆと、大根おろしが効いたのか、なんとか元気が出てきた。
今回は宮部みゆきの「ソロモンの偽証」2部まで読み終えた。早く3部を読みたい。また、横山秀夫の本を図書館で借りてきたので、この警察小説も楽しみ。ついでに、またまた編み物もと盛りだくさん。