何年ぶりに「わーい。金曜日だっ!」という気分を心底味わった。
夏休みに入って、学童保育が終日となって、久々のフルタイム勤務。早朝から夕方7時帰宅。
雨が降ると、プールもなくなって、子どもたちは一日中いて、ホールでバドミントンの相手や、大縄を回していると、汗だくになる。汗だくになって働くなどは、これまた久しぶり。ついでに、「ばあさん」と、呼ばれ「顔のしわが100本ある」とか、子供は容赦なく言う。わたしの孫と同じ年代なのだから仕方がない。いくら小百合でも、彼らにとってはお婆なのである。
それでも、膝に乗ってきたり、「抱っこして」という1年生の女子がいる。やっかいであり、面白いのである。
さて、金曜の夜。食後にDVDを借りにいく。なかなか面白いDVDに出会わないが、たまに夜更かししようかという気になった。行くと久しぶりに本屋でときめいた。
夏休みのせいか、文庫本の昔の作家のコーナーが前面に出ていて「新潮文庫の100冊」ということ。文庫本が100冊ぎっしり並んでいる。
いつも、夏休みになると何故か「夏目漱石」や「太宰治」が、登場する。わたし達の若い頃でも古いと思っていたが、今の若者は読むのだろうか。しかし、わたしにとっては、懐かしいチョイスが並んでいて、妙にときめいた。驚いたのは目立つところに「砂の女」(安倍公房)が、あった。若い時読んで何ともおかしな気分になった。変な小説だと思いながらも最後まで読んでしまい読後は、どよーーんとした気持ちになったことを覚えているが、最後はどうなったのかは覚えていない。砂の穴に埋もれていく男と女の話だったが。
限定プレミアムカバーというところには、「こころ」(夏目漱石)「金閣寺」(三島由紀夫)「人間失格」(太宰治)他何冊か並んでいて、そのカバーに魅せられて、つい買ってしまいそうになる。着飾っていくところもないのに、宝石屋のネックレスを眺めるように、家の本を処分しなくてはならない状況であることをつい忘れて、本を手にしている。おお、いかん、いかん・・