
「加賀ふるさと検定を受けてみようか。」と旦那が言う。自発的に何かをしたいというタイプではないので、おおいに賛同した。受験者のための特別講座を受けたいというのが目的かもしれない。
講座を受けるためには、検定の申し込みをしなくてはならない。申し込むと、テキストを4冊もらえるのだ。これだけでも嬉しいようだ。もともと、社会の先生になりたかったという旦那は、歴史などに興味がある。また、漢字もよく知っているので、漢字検定もすすめたい。とにかく、体力がないので、座っていて出来ることはよい。とはいえ、勉強もある程度の体力は必要だ。
しかし、自発的な提案は喜ばしいが、わたしにも一緒に受けよという。おまけに、申込みをしてきてくれという。商工会議所へ行き、ひとり1000円の検定料を払い、ふたりの申込書を書いて、ついでに講座を受けるのは4階なので、エレベーターの確認までしなくてはならない。
君は何様だっ。殿様か。わたしは、歴史に疎いし、その類の勉強は苦手だ。だが、試験中に倒れたらよその人に迷惑をかける。付き添いとして受けなくてはならない。
まず、歴史編をみて驚いた。半世紀にわたり住んでいるのに、知らないことだらけだ。おまけに、地名の「黒」というのは砂鉄を現した地名で、わが黒瀬町も製鉄遺跡が発見されていたそうだ。よく調べてあると思う。ルーツを知ることは面白い。自分が住んでいるところのことも知らないのだ。次々と思いがけない事実と、そばにいながら行ったことのない古墳など興味深い。
おまけに、親戚の家の横に大聖寺城主山口玄蕃の石碑がある。小さい頃からそこにあるのを知っていたが、気に留めたことがなかった。自決した玄蕃の「首塚」とのこと。今度からは手を合わせて横切らないと・・という気になる。徳川が関ヶ原の戦いで勝ったとき、徳川側についていた金沢城主前田利長に攻め込まれたのである。
天下分け目の戦いは関ヶ原だが、すべての出来事はつながっている。これは大変。はまるかも。いや、旦那にはめられた。