まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

雨の日は弽を縫う

2023-06-30 | 弓道
3時頃から雨はひどくなるという予報通り、雨がじっくり降りだした。
こんな日こそ、日頃の忙しさにかまけて出来なかったことをやらねば。
家のあちこちを拭き始めて、あ、そうだ。
途中で、弽のことを思い出した。
やたら黒くなってしまって、おまけに指のところがほつれてきた。
何年使ったっけ。20年以上ではある。いや、もっと前かな。
目の細かいやすりで黒い所は取ってみたものの。
皮は縫いにくいが、普通の縫い針とミシン糸で補修した。
また、切れてくるかもしれないが、応急処置ということで。


針を押すとき、ちょっと痛いので、かけ紐を使って縫う。


引っ張ると縫い目は見えなくなった。
もうしばらくこのかけがえのない「かけ」で、頑張りましょう。
身体に鞭打ち、弽のほころびを縫い、後は腕によりをかけなくては。



ハートのエースが出てこない

2023-06-26 | 弓道
伝達講習会で、一つ的を披露したが、毎日のように初めの一手を集中して緊張感を持って稽古したが束らない。何本か引かないと中らないというお粗末さ。
日頃から、束らないのだから本番でも中らないのは当然だった。
そして、講習会が終わってへろへろになって帰って、夕食の支度を終えソファに座った途端眠気が襲ってきた。
そして、キャンディーズの歌が頭に浮かんだ。

♪ハートのエースが出てこない やめられないこのままじゃ♪

♬初めの一手が束らない やめられないこのままじゃ~~♪

そうだ。だからやめられないのである。

♪あいつの気持ちがわかるまで デートのチャンスはお預けなのよ
気まぐれそれとも本気なの 決め手がないのよ注意信号~♪

♪中りの気持ちがわかるまで 優勝(合格)のチャンスはお預けなのよ
まぐれそれでもいいから 決まってほしいのよ的は遠いわ~♪

いかん。このまま寝ては。
婆さんと夕飯を食べなくては。
ひとりだったら夕食の準備もせずに寝てしまったかもしれない。
歌はどこかへ飛んでいく~~。
矢もどこかへ飛んで行ったのだった。


桐島部活辞めるってよ

2023-06-21 | 暮らし
何年か前、浅井リョウの小説が映画化された。
「桐島部活辞めるってよ」バレーボール部のキャプテンが部活を辞めるという噂から始まる。
今、朝ドラに出ている神木龍之介が、映画部として出てくる。眼鏡をはめていて初めは誰か分からなかった。
さて、映画の話しではなく、我が家での話。

耕運機が動かないと言って婆さんが勝手口から大声で私の名を呼んだ。
わたしは、高校へ週1回弓道を教えに行くため、弓道着に帯を締めて、袴をつけるところだったが、弓道着のままで下は袴の替わりにダボダボのズボンを穿いて外へ出た。
畑まで50m。耕運機は女性でも動かせる小型のものである。
10年前に買った。初めに私がエンジンをかけて耕していたが、すぐに癌になり畑へは全くいかず、婆さんが93歳になる今まで頑張って使っていた。
さて、何回引っ張っても、エンジンボタンや、チョークを引いても、かからない。汗だくになった。時間がないので、諦めて婆さんに明日JAに電話してみるわ。と、言いおいて出かけた。

夜、食事の時に、婆さんが、耕運機を直してまで畑をしないことにすると宣言した。
今の作物の収穫が終わったら辞めるというのだ。
周りの畑をしている人をみても、93歳で頑張っている人はいない。
最近、婆さんも台車がないと畑まで歩けない。なので、鍬を持つより耕運機につかまっているほうが畑を耕すにはいいのである。
この畑は我が家の土地ではなくて、婆さんの親の家の畑なので、辞めたらお返しするというだけのことで、わたしは何もしなくていいというのが婆さんの心遣いだ。

さて、娘達にLINEした「ばあちゃん畑辞めるってよ」
途端に、我らが家族LINEは炎上した。
そして、作物がもらえなくなる寂しさで娘達は残念がり、跡継ぎをすると言い出した。
それと、「桐島部活・・・」みたいな言葉というので、パロったのだというと、やはり・・と。
わたしは、畑仕事どころか家の庭の草もやっと抜いている状態だし。
時々、離れた土地の草刈りをするのがやっとなので、口が裂けても畑をするなどとは言えない。いや、口を裂くほどの話しではないが。

婆さんにとっては「畑命」なので、桐島が部活を辞める以上の人生の決断だ。
ついでに言うなら、映画には桐島は全く出てこないのだ。
やめるってよ・・と、みんなが言って、そのみんなの物語なのである。

高校の弓道部は、3年生が抜けたら、大会に出る選手が足らないのである。
辞めるってよ‥以前の問題ではある。

蛙の唄が

2023-06-14 | 弓道
庭の紫陽花に、蛙がたくさん訪れた。雨蛙は鳴くのだろうか?
蛙の唄が聴こえそうな様子だが、カメラを近づけると逃げていきそうだ。


何匹いるでしょうか。葉っぱの上にもいて、4匹・・・6匹・・・




蛙の唄と言えば、「唄」と、「歌」の違いは何だろう。
鳥が唄うとかのときは、口へんに貝を使いたい。
諸説あるが、口へんに貝は、そもそも貝が宝物というらしく、口からの宝物。
余計なおしゃべりは、身を滅ぼす。口は災いのもとだが、奏でる方は幸せな気持ちになる。
今月の「月刊弓道」に、特別講習会のことが載っていて、友達からラインが届き、お礼の言葉と、蛙とあじさいの画像を送った。
「父ちゃんかも。会いに来た」と、送ったら
「私も思ったわ。どうしたもんやいね。お祝いに来たんやわ」と。
何匹もいるので、どれが殿か分からない。
あれはY先輩。H先輩。先日亡くなったTさん、山中のT先生・・
それこそ、どうしたもんやいね。
たくさん天国へ逝ってしまって。

怪物 一挙読破

2023-06-09 | 映画
火曜は婆さんのかかりつけ医院へ行く日。
朝から待合室で、読書ができる。
日頃、じっと家にいることが少ないので、こういう時はチャンスなのである。

今話題の「怪物」是枝監督の映画だ。ミーハーなわたしは、すぐに書店で買ってしまった。映画を観たいが時間がないので、まずは本を読む。
これは、あっという間に読めてしまった。
是枝監督と言えば、あの「万引き家族」は、記憶に新しい。
脚本賞をもらった坂元裕二氏と、是枝監督のタッグがすばらしいというが、著佐野晶氏は映画ライターとカバーに紹介されているが、数行だ。
このバランスの意味は分からないが、スクリーンでは衝撃的な場面を観ることだろう。
息子を思うシングルマザーの、安藤サクラ。教師の永山瑛太、校長の田中裕子などなど興味深い。
そして、忘れてはならないのは、音楽は坂本龍一。
これは、観ないではいられないなあ。
結末は分かっていても。


横皆中

2023-06-01 | 弓道
今日、高校の大会を観ていて、5人の選手のおう前から落ちまで全員中った時、拍手が送られた。
「横皆中」と、言うのだそうだ。知らなかった。
私たちの高校の時は、そういうのはなかったが、なるほど、全員続いて中り、看的表示に〇が横並びになると、感嘆のため息と共に拍手を送りたくなる。
「横皆中」とはうまく言ったものだ。
5人立だから壮観なので、3人立の時は、横皆中とは言わないのだろうね。
また、全員✕の場合は横に残念ということで「横残」というらしい。

さて、大会の時に声掛けをするときは、言葉選びに慎重になる。
アドバイスを欲しがる生徒もいるが、言ってもひとつだけとか、気持ちを盛り上げるために「引き切っておいで」「元気な射を」「笑顔で」とか、いろいろ先生方も声掛けの言葉を選んでいる。
最後は自分自身の覚悟なのだが、チームが盛り上がるのは、やはり明るい声掛けだろう。
過去に、先輩に「ここだけ気を付けたらいい」と、言われて、その通りやっていたら皆中したことがあった。
それは若い時で、今となっては、言う通り出来なかったり、射位に立ったとたん何を言われたかすっかり忘れてしまったりするのである。
こうなると、個人的に縱並びの✕で、残念なのである。
そして、「最近、稽古されていないんですね?」と、言われかねない。
稽古はしているのだが。