日曜に加賀市の道場で昇段審査が行われた。
コロナ禍で、なかなか審査ができないということで、1月にこの場所でというのは異例のことである。
K先生が、審判席を昨年の12月講習会前から着々と準備をしておられた。
後は、2階の剣道場に控えを作るのだが、前日の夜9時まで少年剣道の子たちが稽古しているので、準備は9時過ぎからだった。
会員が少しずつ高齢になってきて、わたしも折りたたみ椅子や、ござを1階から上げただけで、着こんできたので逆に汗が出た。
全弓連からのお達しと、万全のコロナ感染対策で、密を避けて、時間差で受審する。
2階の剣道場で受付する。
私たち運営側も、チェックシートを出す。
自動体温測定器を先輩が持ってきてくれたが、背が低くて顔型に顔が入らないと反応しない。つま先立ってようやくOKとなる。
受付奥に仕切ってある白い布の向こうが、運営委員の控え所で、昼食時以外は誰もいないところを学科採点場所とした。
受付で学科答案をもらってそこで採点する。
本日は、わたしが80名の学科を担当することになった。
肩を回し準備運動し、手術を始めるみたいに手袋をして、こちらも少し緊張し、しかし、みんな家で書いてきているので右から左へ高得点になるだろうと思っていた。
2枚にわたって書いてくる人。せめてホッチキス止めしてきてほしい。
ホッチキスで止めてあると思ったら、右上にしてある人。
裏までぎっしり書いている人がいて裏返したら逆さになっていた。本をめくるように裏返して書いてほしい。
この小さなストレスを、減点対象にしないよう内容を寛大に読み進める。
弓道教本丸写し。写経じゃないのだし・・。次も、次もと同じ丸写しに出会うと、どうも審査員に弓道教本を読めと言ってきているような錯覚になる。
せめて、箇条書きか改行して、一言一句丸写しせず、自分の言葉で簡潔に大切な言葉を書いてほしい。
そこで、加点なしで、進むと、問題の写し違いや、列挙が抜けているものに出会う。
思いのほか厳しい点に仕上がっていくので、自分でも恐ろしい。
たぶん、学科試験場で書いてこれを仕上げたらもっと加点しているだろうか。
私自身分からなくなってきたが、今日のラインは決めて終始それは変えずにと。
3階の審査員控室。弓立に布を巻いてある。寒そう・・。
絨毯とストーブはあるので何とか食事はできるだろう。
替え弦とマスク置き場。マスクは控え所でビニル袋を渡され、その中に入れて自分で箱に入れる。行射後は自分で持ち帰る。マスクをつけたら袋は矢返し箱のところで捨てる。
大雪で危ぶまれていたが、何とか雪が落ち着き、厳粛な空気の中、無事終了。
さすがに、四段、五段となると学科も平均的に良い点数で、全体的に不合格もなく良かった。素晴らしい、このように書けないなと思うあっぱれな答案もあった。その方は射も良かったようで、合格していた。
準備は大変だが、解体はあっという間だ。皆様お疲れ様。
受審者の方、寒いのに階段の控えに待たされてご苦労様でした。
密を避けて、狭い巻き藁室での控えをやめたので寒かったのでは。
せめともと、椅子の足元にフロアマットを敷いたが寒そうだった。
積雪期の審査はやはり辛いかなあ。
緊張と寒さで射が小さくなってしまいそうだ。
でも、その中でも堂々と合格された方おめでとう。
午後の五段審査に、福井と富山からいらしてくださった先生方も、自宅では1m以上の雪だったとのこと。
1週間ずれていたら中止だったろう。
年末に講習会して下さった先生方にも感謝。
早くコロナが収まってほしいものだ。
中央審査が開催されず、いたずらに年を取ってしまい、昇段できなかったのはコロナのせいだと言ってしまいそうだ。
まずは、無事終了。
しかし、2週間は無事だったといえるかわからないのが怖い。