
今年の秋祭りは台風の影響で雨に降られて子供みこしが中止になって、子供より大人の方が残念がっていた。獅子舞も雨の中で、青年団はぐっしょり濡れて、いつもと同じ金額を包んで渡してしまって、もっと奮発すればよかったと、これは後の祭り。

さて、恒例の柿の葉寿司を造るため実家の家の柿の木にはしごをかけて178枚採ってきた。
いろいろな地方に柿の葉寿司はあるが、ここ加賀市の柿の葉寿司は、寿司飯を包まず、人間と同じ、オープンな感じ。娘の県外の友達に言わせると、「おままごとみたいで面白い」とのこと。
わたしたちは、この柿の葉寿司は、小さい時から当たり前で、鮭としめサバを下に敷くのだが、我が家は鯖が人気だ。今年は旦那の親友から新米が届き、米7合で70枚ほどの柿の葉寿司を作ったら、やはり今年の寿司は米が旨いと言われた。持つべきものは新米の友。



ご飯を載せて、その上にいわゆるトッピングをする。えびやごま、青い色の海藻、レモンなどなど、押し寿司の木枠に並べて、ぎゅっと押して取り出す。柿の葉が不揃いで、上に乗せるご飯の量も不揃いだが、みんなこれを食べなくては、祭りではないという感じ。旦那に柿の葉を拭いてもらい、根元をはさみで切ってもらいながら、この作業を朝からもくもくとする。これは、なかなかひとりでは、はかどらないものだ。これは、強制的な共同作業だ。

かくして、おままごとみたいなオープンな柿の葉寿司は、みんなの口にやすやすと入るのである。なんの気取りもなく、吉永小百合が作っても田舎のかあちやんが作る寿司なのである。