2020年発行の角田光代のボクシング観戦記。
エッセイかなぁ。
これまで角田氏の「空の拳」と「拳の先」と言う、
ボクシング小説を読んだのだが、
作者は自分でもボクシングをするのだが、
女性だし、選手を目指しているわけでもないし、
凄く詳しいわけでもないし、
ボクシングが好きなのだとは思うが、
やっぱり私ほどではないと思った。
(そう感じていたけど。)
その理由だが、
私はボクシング観戦に自ら進んで行く。
応援している選手の試合でなくても、
知らない選手の試合でも前座の試合も残さず観る。
作者の場合、そうではない。
応戦している選手や気になる選手の試合は観るが、
他の試合は観ない事が多い。
私ほどのボクシング好きなら全試合見逃さない。
まぁそんなことはどうでもいい。
作者が通っているのは西荻窪にある輪島さんのジムだ。
私は近所に住んでいた事があり、このジムは通り道にあった。
地下にあるので見学しにくかったので訪ねた事はないが、
行ってみたら作者がいたかもしれない。
それから何試合は同じ試合を観戦している。
一番驚いたのは、マカオで行われた村田諒太選手の試合だ。
私はインド在住の時だったので、はるばる出かけて行った。
あの時、同じ会場にいたのか。同じ試合を観たのか。
後楽園ホールはボクシングの聖地と呼ばれているし、
一番試合が多いので、作者と同じ試合を観た事もある。
大田区立体育館と言うマイナーな会場でも、
代々木体育館でも、同じ試合を観ていたようだ。
観戦記を読んでいると、
小説は書いているがボクシング関係者ではないので、
たぶん選手からチケットを買って応援に来ている普通の人と
同じような感想を書いている事が多いが、
普通の女性なら、そう言うものだろうと思う。
ボクシングをあまり観ない方でも共感できる。
驚くような事は書いていないが、
これからボクシングを観てみたい人は、
このドア(本)を開けてみればよいと思う。
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