雀の手箱

折々の記録と墨彩画

神田古書店街

2009年10月22日 | 日々好日
 何年ぶりでしょう。秋晴れの一日を神田神保町の古本屋街を歩きました。
 あるじには目的の探し物の本があって、明倫館の前で別れて別行動です。

 約200軒の書店の並ぶ町で古書店が半分以上をしめる世界でも珍しい規模です。しかも、殆ど専門分野別に本が集められています。
 明倫館は自然科学も理工系が専門。私は高山書店の能、狂言、美術関係の書店が目当てで、本を探すには便利な街です。戦後間もなくのころとはすっかり景観が変貌していますが、それでも本を積み上げた店のたたずまいと、独特の匂いは昔のままでした。ここには鋭角を描いて流れる大東京の時間とは別の、古書が紡ぎだす穏やかなゆったりとした時間が流れています。
 お昼の手打ち蕎麦、そして、休憩で入った喫茶店”さぼうる”は、昔懐かしのタイムスリップの世界でした。それぞれに目当ての本を見つけて重いのも苦にせずに帰ってきました。
 小田急を下北沢で降り、駅の三人乗りの小さなエレベーターに乗った時、小沢昭一さんと乗り合わせるおまけ付きでした。さすがに少し猫背ながら、私と同年とは思えないしゃっきりとしたイナセな雰囲気をまとっておいででした。


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