ハードバピッシュ&アレグロな日々

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ブラームス/交響曲第2番

2012-04-14 12:04:23 | クラシック(交響曲)
本日はブラームスの交響曲第2番です。ブラームスの交響曲と言えば何と言っても第1番、次いで第4番が有名で私も既に持っていましたが、この2番も内容的にはそれらに劣らぬ出来です。ブラームス版“田園交響曲”と呼ばれていることからわかるように、全体的に明るく朗らかな印象なので、悲壮感漂う4番よりむしろ聴きやすいのでは?

とは言えベートーヴェンの「田園」のような古典的明快さはなく、緻密に練り上げられた分厚いオーケストラサウンドは新古典主義の大家ブラームスならではという感じがします。第1楽章はゆったりしたメロディの中にも重厚さを感じさせる内容で、ホルンの奏でる冒頭の主題、弦楽楽器による第2主題が特に印象的。第2楽章もその流れを組む穏やかなアダージョで、やや哀愁を帯びた弦楽アンサンブルが基調となっています。第3楽章は明るいロンド形式で、何となくバロックっぽい響き。第4楽章はフィナーレを飾るにふさわしいドラマチックな盛り上がりを見せます。



CDはルドルフ・ケンペ指揮バンベルク交響楽団のものを買いました。1963年の録音とやや古いですが、音質的にも良好ですし、演奏もドイツの名門オケだけあって素晴らしいものがあります。一番の魅力はクレストシリーズで1000円という価格ですが・・・

このCDには他にブラームスの「ハイドンの主題による変奏曲」とウェーバーの「オイリアンテ序曲」が収録されています。前者は文字通りハイドンの「聖アントニーのコラル」と呼ばれる作品の1主題を変奏曲に仕立て上げたもの。実際はこの主題はハイドンの作曲ではないというのが今では定説らしいですが、いかにもハイドンの時代らしい古典的な作風です。ただ、曲調は18世紀っぽくても、随所に聴かれる分厚いオーケストラはまるっきりブラームスです。

続く「オイリアンテ序曲」は同名のオペラの序曲として作曲されたようです。ウェーバーと言えば、ドイツ・オペラの草分け的存在という知識しかなく、実際に曲を聴いたのは初めてですが、ベートーヴェンの「英雄」を彷彿とさせる勇壮な曲調ですね。
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