ブラームスは全部で4曲の交響曲を残しましたが、圧倒的に有名なのが第1番、次いで第4番が演奏される機会が多く、第2番と第3番はやや地味ですね。もっとも完成度は非常に高く、ブラームスらしい哀愁漂う旋律と雄大なオーケストラサウンドが融合した名曲だと思います。これぞブラームスと言った壮麗な第1楽章、穏やかなアンダンテの第2楽章、思わず口ずさみたくなるようなメランコリックな第3楽章、不安げな前半部分から徐々に盛り上がり、壮大なフィナーレを迎える第4楽章。どの部分をとっても特に欠点のようなものは見当たりません。ただ、にもかかわらず何か地味なんですよねえ。思うに同時代のチャイコフスキーやドヴォルザークがしばしば民族音楽をダイレクトに取り入れ、大衆にアピールする曲作りをしたのに対し、ブラームスはいかにも生真面目なドイツ人らしく、ベートーヴェンの流れを継承する古典音楽の王道を突き進んだのでしょう。ブラームスがその業績と名声の割に好き嫌いが分かれるのもその辺りが原因かもしれません。あ、私は一応ブラームスは好きですよ。ファンではないですけど。
CDはベルナルド・ハイティンク指揮ボストン交響楽団のものを買いました。ブラームスの交響曲シリーズはたくさん種類がありますが、その中で本盤を選んだのは「アルト・ラプソディ」が収録されているからです。名前の通りアルト独唱と男声コーラス入りのオーケストラ曲です。クラシックで女性ボーカルとなれば、オペラでも声楽曲でもソプラノがメインになることが多いので、アルトが主役の曲は珍しいです。ブラームスが36歳の時に作った曲ですが、内容はシューマンの娘ユリアへの失恋の痛手を歌ったものと言われています。ブラームスと言えばシューマンの妻クララに道ならぬ恋心を抱いていたことはあまりにも有名ですが、その娘にまで横恋慕するってどれだけ守備範囲広いねん!と思いますが、音楽面では謹厳実直そのもののブラームスも恋愛面に関しては人一倍煩悩が多かったようですね。肝心の曲自体ですが、さすがに失恋の恨みつらみをぶつけただけあって重苦しい曲ですが、後半のアルト独唱の部分にハッとした美しさが感じられます。
CDはベルナルド・ハイティンク指揮ボストン交響楽団のものを買いました。ブラームスの交響曲シリーズはたくさん種類がありますが、その中で本盤を選んだのは「アルト・ラプソディ」が収録されているからです。名前の通りアルト独唱と男声コーラス入りのオーケストラ曲です。クラシックで女性ボーカルとなれば、オペラでも声楽曲でもソプラノがメインになることが多いので、アルトが主役の曲は珍しいです。ブラームスが36歳の時に作った曲ですが、内容はシューマンの娘ユリアへの失恋の痛手を歌ったものと言われています。ブラームスと言えばシューマンの妻クララに道ならぬ恋心を抱いていたことはあまりにも有名ですが、その娘にまで横恋慕するってどれだけ守備範囲広いねん!と思いますが、音楽面では謹厳実直そのもののブラームスも恋愛面に関しては人一倍煩悩が多かったようですね。肝心の曲自体ですが、さすがに失恋の恨みつらみをぶつけただけあって重苦しい曲ですが、後半のアルト独唱の部分にハッとした美しさが感じられます。