今日はひさびさにヴァイオリンの名曲ということで、フランスの作曲家カミーユ・サン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番をご紹介します。番号からもわかるようにサン=サーンスはこれ以前にヴァイオリン協奏曲を2曲書いていますが、いずれも20代の頃に書かれた作品で今では演奏される機会はほぼありません。一方、この第3番は脂の乗り切った40代半ばにものした傑作で、古今のヴァイオリン協奏曲の中でもベスト10には必ず入るであろう名曲です。私もバレンボイム指揮パールマン盤を既に持っていますが、同じサン=サーンスの「ハバネラ」と「序奏とロンド・カプリチオーソ」がセットで収録されているということで、フランスの名ヴァイオリニスト、オーギュスタン・デュメイのCDを買ってみました。ちなみにオーケストラは日本人の矢崎彦太郎指揮のモンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団です。
まず、ヴァイオリン協奏曲ですが、全編に渡って哀調あふれるヴァイオリンと重厚なオーケストラが融合したドラマチックな展開が魅力。第1楽章、第3楽章ともマイナー調のやや重苦しい出だしですが、中間部分で一転して現れる夢見るような美しい旋律が素晴らしいですね。第2楽章はロマンチシズムの極致とでも言うべき激甘のメロディで、特に主題部分は歌詞をつけて歌いたくなるほどです。「ハバネラ」は文字通りキューバの民族舞曲ハバネラにインスピレーションを受けて作曲されたもの。ビゼーの「カルメン」にも同名のアリアが収録されていますが、ヴァイオリンのために書かれた本曲も思わず口ずさみたくなるような素朴なメロディが印象的です。終盤の怒涛の超絶技巧も聴きモノです。「序奏とロンド・カプリチオーソ」も同じく高い技巧が要求される曲でヴァイオリニストの腕自慢でよく演奏されます。スペイン出身のパブロ・サラサーテのために書かれた曲だけあっていかにもスペインらしい情熱的な旋律です。
まず、ヴァイオリン協奏曲ですが、全編に渡って哀調あふれるヴァイオリンと重厚なオーケストラが融合したドラマチックな展開が魅力。第1楽章、第3楽章ともマイナー調のやや重苦しい出だしですが、中間部分で一転して現れる夢見るような美しい旋律が素晴らしいですね。第2楽章はロマンチシズムの極致とでも言うべき激甘のメロディで、特に主題部分は歌詞をつけて歌いたくなるほどです。「ハバネラ」は文字通りキューバの民族舞曲ハバネラにインスピレーションを受けて作曲されたもの。ビゼーの「カルメン」にも同名のアリアが収録されていますが、ヴァイオリンのために書かれた本曲も思わず口ずさみたくなるような素朴なメロディが印象的です。終盤の怒涛の超絶技巧も聴きモノです。「序奏とロンド・カプリチオーソ」も同じく高い技巧が要求される曲でヴァイオリニストの腕自慢でよく演奏されます。スペイン出身のパブロ・サラサーテのために書かれた曲だけあっていかにもスペインらしい情熱的な旋律です。