秋田地方気象台の観測によれば、23日に開花した秋田市のサクラは、27日に満開(平年は24日、昨年は28日)となった。
しかし今週の秋田市は雨や強風の日が多く、花見日和は少なかった。
秋田駅近くの久保田城跡「千秋公園(せんしゅうこうえん)」は、秋田市内では有名な花見スポットであり、「日本さくら名所100選」にも選ばれている。今年は震災に配慮してさくらまつりではなく「がんばろう!東北 あきた千秋公園桜の会」として4月20日から5月1日まで開催されている。天気がよかった29日は賑わったようだ。
当初の情報では、二の丸広場のステージイベントと夜間ライトアップは中止ということだったが、夜間ライトアップは結局行われているという(時間は例年より短縮して19時頃から22時まで)。
千秋公園は市内よりやや遅れて開花する傾向があるが、先日行ってみた。
※以下の写真はくもりでやや寒い28日の撮影です。現在はさらに開花が進んでいるはずです。
二の丸広場
屋台が並ぶ二の丸広場では、ほぼ満開だった。
例年ステージが設置される位置
二の丸広場にはメッセージボードが設置され、来場者が震災被災者・被災地へのメッセージを書きこむようになっている。後日、ボードを撮影した写真を被災地へ送るという。
さて、千秋公園の桜は、おととしは一部の木の花付きが非常に悪かったが、昨年はきれいに咲いていた。
実は今年も…
二の丸広場の斜面(表門の下)
1年ぶりに今年もまた花がスカスカだ!
(既に花は開いていると思われ、まだつぼみだからこう見えるわけではないと思われる)
胡月池から本丸を見る
写真右側(二の丸)の屋台の上の桜は普通に咲いているが、実は上の本丸にも桜がある。これがスカスカ。ちなみに、昨年の状態↓
(再掲)昨年の満開時
今度は本丸から胡月池方向を見下ろす
左側(本丸)の桜がひどい。
その木を拡大
枝の先端にはつぼみが密集しているが、枝の途中はスカスカ。
ほかにも、広小路沿いの大手門の堀の土手のソメイヨシノもスカスカ。これらは、おととしもスカスカに咲いていた木だった。
なお、マスコミはまともに咲いている場所を選んで撮影・報道し、スカスカのサクラを避けているようだ
サクラは、1つの花芽(“花叢”と言うかな?)から3つ程度の花が咲くのが普通。木の生理状態によって、それが増減する。(弘前公園では丁寧な手入れの効果で、1つの花芽から5つ程度咲くのがざら)
千秋公園のサクラ
スカスカのサクラでも、各花芽からは3つの花が出ていたようだ。つまり、花芽自体の数が少ないということのようだ。
鳥がつぼみや花を食べてしまうこともあるが、これらの木は(枝の先端以外は)まんべんなくスカスカになっている。鳥がこんなにバランスよく食べたり食べ残したりすることは考えにくいから、木自体の問題ではないだろうか。
ミカンなどの果樹で表年/裏年と言われるように収穫の良い年と悪い年を交互に繰り返す「隔年結果(かくねんけっか)」という性質(果実をならせながら翌年の花芽を作らないといけないから体力を使うのだ)があるのだが、千秋公園のソメイヨシノでは隔年結果ならぬ“隔年開花”が起きているのかもしれない。
いずれにしても正常なサクラの生理ではない。老化や栄養状態が原因だと思う。
ところで、3月に秋田市建設部公園課が「千秋公園さくら再生基本計画(概要版)」を公表し、同課サイトに掲載されている。老化が進む千秋公園内の桜を、長期的によみがえらせようという計画。
それによれば、まず公園のサクラについては、
そして、園内を12のエリアに分け、それぞれのサクラの状態(生育状況と環境)を調査し、生育阻害要因を分析している。結果によれば、エリアによって状態の良し悪しに大きな差があった。
しかし、例えばスカスカの開花の大手門の堀の土手のサクラ(調査では「A」区域)は34本中24本が生育良好と判定されるなど、今の開花状況とは一致していない。(花が咲かない=生育不良という訳でもないのだろうが)
寿命かもしれないけれど、何らかの対処で多少は改善できないのだろうか。こんな状態でさくらまつりを開催したり、日本さくら名所100選と謳うのは、ふさわしくないと思う。市外・県外から来るお客さんだって多少はいるだろうに、その方々に申し訳ない。
再生計画を再検討・再調査し前倒しして実施したり、対症療法になってしまうかもしれないが応急処置みたいなのはできないものだろうか。
しかし今週の秋田市は雨や強風の日が多く、花見日和は少なかった。
秋田駅近くの久保田城跡「千秋公園(せんしゅうこうえん)」は、秋田市内では有名な花見スポットであり、「日本さくら名所100選」にも選ばれている。今年は震災に配慮してさくらまつりではなく「がんばろう!東北 あきた千秋公園桜の会」として4月20日から5月1日まで開催されている。天気がよかった29日は賑わったようだ。
当初の情報では、二の丸広場のステージイベントと夜間ライトアップは中止ということだったが、夜間ライトアップは結局行われているという(時間は例年より短縮して19時頃から22時まで)。
千秋公園は市内よりやや遅れて開花する傾向があるが、先日行ってみた。
※以下の写真はくもりでやや寒い28日の撮影です。現在はさらに開花が進んでいるはずです。
二の丸広場
屋台が並ぶ二の丸広場では、ほぼ満開だった。
例年ステージが設置される位置
二の丸広場にはメッセージボードが設置され、来場者が震災被災者・被災地へのメッセージを書きこむようになっている。後日、ボードを撮影した写真を被災地へ送るという。
さて、千秋公園の桜は、おととしは一部の木の花付きが非常に悪かったが、昨年はきれいに咲いていた。
実は今年も…
二の丸広場の斜面(表門の下)
1年ぶりに今年もまた花がスカスカだ!
(既に花は開いていると思われ、まだつぼみだからこう見えるわけではないと思われる)
胡月池から本丸を見る
写真右側(二の丸)の屋台の上の桜は普通に咲いているが、実は上の本丸にも桜がある。これがスカスカ。ちなみに、昨年の状態↓
(再掲)昨年の満開時
今度は本丸から胡月池方向を見下ろす
左側(本丸)の桜がひどい。
その木を拡大
枝の先端にはつぼみが密集しているが、枝の途中はスカスカ。
ほかにも、広小路沿いの大手門の堀の土手のソメイヨシノもスカスカ。これらは、おととしもスカスカに咲いていた木だった。
なお、マスコミはまともに咲いている場所を選んで撮影・報道し、スカスカのサクラを避けているようだ
サクラは、1つの花芽(“花叢”と言うかな?)から3つ程度の花が咲くのが普通。木の生理状態によって、それが増減する。(弘前公園では丁寧な手入れの効果で、1つの花芽から5つ程度咲くのがざら)
千秋公園のサクラ
スカスカのサクラでも、各花芽からは3つの花が出ていたようだ。つまり、花芽自体の数が少ないということのようだ。
鳥がつぼみや花を食べてしまうこともあるが、これらの木は(枝の先端以外は)まんべんなくスカスカになっている。鳥がこんなにバランスよく食べたり食べ残したりすることは考えにくいから、木自体の問題ではないだろうか。
ミカンなどの果樹で表年/裏年と言われるように収穫の良い年と悪い年を交互に繰り返す「隔年結果(かくねんけっか)」という性質(果実をならせながら翌年の花芽を作らないといけないから体力を使うのだ)があるのだが、千秋公園のソメイヨシノでは隔年結果ならぬ“隔年開花”が起きているのかもしれない。
いずれにしても正常なサクラの生理ではない。老化や栄養状態が原因だと思う。
ところで、3月に秋田市建設部公園課が「千秋公園さくら再生基本計画(概要版)」を公表し、同課サイトに掲載されている。老化が進む千秋公園内の桜を、長期的によみがえらせようという計画。
それによれば、まず公園のサクラについては、
「千秋公園のさくらは、明治25 年(1892)、後に第2 代秋田市長となる羽生氏熟(はにゅううじなり)氏を総代とする「有終会」の寄付によって植えられた1,170 本に由来している。
公園内には、現在814 本(ソメイヨシノ693 本、ヤマザクラ33 本、ヤエザクラ26 本等)が植えられており」とある。
おととしの段階では、秋田市商業観光課のホームページに「771本」とあったが、数えなおしたらそれよりは少し多かったようだ。(現在は観光関連のホームページでも814本に改められている)公園内には、現在814 本(ソメイヨシノ693 本、ヤマザクラ33 本、ヤエザクラ26 本等)が植えられており」とある。
そして、園内を12のエリアに分け、それぞれのサクラの状態(生育状況と環境)を調査し、生育阻害要因を分析している。結果によれば、エリアによって状態の良し悪しに大きな差があった。
しかし、例えばスカスカの開花の大手門の堀の土手のサクラ(調査では「A」区域)は34本中24本が生育良好と判定されるなど、今の開花状況とは一致していない。(花が咲かない=生育不良という訳でもないのだろうが)
寿命かもしれないけれど、何らかの対処で多少は改善できないのだろうか。こんな状態でさくらまつりを開催したり、日本さくら名所100選と謳うのは、ふさわしくないと思う。市外・県外から来るお客さんだって多少はいるだろうに、その方々に申し訳ない。
再生計画を再検討・再調査し前倒しして実施したり、対症療法になってしまうかもしれないが応急処置みたいなのはできないものだろうか。