河川に沿って、車が通れないけれど歩行者や自転車は自由に通行できる道がついていることがある。秋田市中心部に近い旭川でも、部分的にそのような道がある。
(再掲)こんなの
道路標識や積雪時の除雪はないものの、この道に面して建っている家も少々ある。これって、公道の一種なのか、それとも河川に付属するものなのか、前から不思議だった。
国土交通省の資料によれば、「河川管理用通路」というものがあり、「河川巡視、水防活動や災害復旧工事のための通行のために設けられた、堤防の天端(てんば)上の通路です。」。散策路や道路交通法上の(本当の)道路として兼用して使うこともできるらしく、旭川のも該当しそう。
そんな道(通路)の1つが、楢山登町の刈穂橋東詰から北(上流)へ向かって県道28号線にぶつかるまで約200メートルの区間。製氷店の裏側。
Googleマップ航空写真より。下の赤い線がその道(対岸の赤い線も同じような道)
新国道・旭南方面あるいはイオン秋田中央店や東部ガスの裏側と有楽町・秋田駅方向を行き来する際、県道の歩道を通ると少し遠回りになるので、この川沿いの道を通る歩行者や自転車が多い。
刈穂橋たもとから上流方向へ伸びる通路
雪が多く積もっていた今年1月21日の23時50分頃、楢山登町でこんな出来事があった。(参考:1月23日付秋田魁新報)
具体的な場所は不明だが、条件に一致するのは、刈穂橋から県道までの区間しかない。(対岸は旭南だし、刈穂橋から下流側は秋田市管理の公道のはず)
※以下の積雪期の写真は今年2月中旬撮影。雪の状態が分かりやすいよう、画像を暗めにしています。
ここから落ちたのか?
転落事故の後の今年2月中旬でも、報道の通り除雪はされておらず、雪が積もっていた。そこに足跡が付いていて、こんな状態でも歩いている人がいたようだ。注意書きなどはなかった。
柵すれすれ近くまで積雪
すぐ近くに、ロードヒーティングが設置された歩道のある安全に通れる県道があるのだから、そちらを歩けばいい話。無理してこんな所を歩くほうが悪いし、ここを除雪しろと言うつもりはない。
だけど、魁に対する県の「生活道路としての利用は想定しておらず、除雪はしていない。今後も除雪の予定はないため、通行する際は十分に注意してほしい」というコメントはおかしいと思う。(新聞記者の文章能力のためかもしれませんが)
「生活道路としての利用は想定しておらず」「今後も除雪の予定はない」と本来歩く場所ではないと匂わせるように言っておきながら、「通行する際は十分に注意してほしい」と歩くことを容認する発言をしていて、矛盾する。
また、出入口(公道との接続部)に特に掲示や柵などはなく、歩行者・自転車ならば道路の延長だと認識して進入するのが当然の構造になっている。管理者は「生活道路としての利用は想定しておらず」でも、通行人は「生活道路だと思っている」のだ。
今回落っこちた人が無傷だったからいいものの、仮に死傷してしまったとしても、秋田県は同じコメントを出せるだろうか。
転落事故が発生してしまい、しかも管理者としては一般人が歩くことを想定していないのならば、せめて積雪期だけでも通行止めにするなり「危ないよ」という掲示でも出しておくなりするべきではないだろうか。
繰り返しますが、あの量の積雪の道を通るほうが悪いとは思うけれど。
さて、この通路と県道はY字に交わるので、そこには三角形の土地がある。そこは、
「旭川楢山登町河川公園 秋田県」
「河川“公園”」というには大げさで看板が妙に立派だけど、いくつかの木が植えられ、ベンチが置かれている。
そのメインは藤棚なのだけど、少なくともここ2~3年、花が咲いていない。
通路(川)側から藤棚
剪定されておらず、伸び放題。
県道側にも蔓が伸びているし、藤棚の中のベンチは隔絶感を味わえそう。
「こぶ病」が発生している
もうちょっと手をかけてやってもいいようにも感じるが、県当局はこうした現状を把握しているのでしょうか…
【13日追記】掲載した藤棚の写真は、少し前に撮影。12日に改めて見てみると、以前よりは少しすっきりしたように見えた。落葉によるものだけでなく、少し剪定されたようだ。ただ、「こぶ」は一部がまだ残っていて、これでは不完全。(こぶ病の対処は、発生箇所を切除して、消毒すること)
【20日追記】フジについては、このままではかわいそうだし、周辺の樹木へ伝染させてしまう恐れもあると思い、県へ連絡した。すると、その週のうちに、コブの完全除去と消毒作業を行ってくれた(この記事後半)。元気にはなってくれるだろうか。
【2015年5月25日追記】その後、2014年春と2015年春に、多少花が咲いた。相変わらず葉は旺盛に繁茂していた。
ところが、2015年5月20日頃、この河川公園の藤棚を含むすべてのものが撤去、更地になり、25日までにはアスファルト舗装されて道路の一部のようになってしまった。河川公園自体がなくなってしまった。
(再掲)こんなの
道路標識や積雪時の除雪はないものの、この道に面して建っている家も少々ある。これって、公道の一種なのか、それとも河川に付属するものなのか、前から不思議だった。
国土交通省の資料によれば、「河川管理用通路」というものがあり、「河川巡視、水防活動や災害復旧工事のための通行のために設けられた、堤防の天端(てんば)上の通路です。」。散策路や道路交通法上の(本当の)道路として兼用して使うこともできるらしく、旭川のも該当しそう。
そんな道(通路)の1つが、楢山登町の刈穂橋東詰から北(上流)へ向かって県道28号線にぶつかるまで約200メートルの区間。製氷店の裏側。
Googleマップ航空写真より。下の赤い線がその道(対岸の赤い線も同じような道)
新国道・旭南方面あるいはイオン秋田中央店や東部ガスの裏側と有楽町・秋田駅方向を行き来する際、県道の歩道を通ると少し遠回りになるので、この川沿いの道を通る歩行者や自転車が多い。
刈穂橋たもとから上流方向へ伸びる通路
雪が多く積もっていた今年1月21日の23時50分頃、楢山登町でこんな出来事があった。(参考:1月23日付秋田魁新報)
「人が川に落ちた」との通報があり、消防が出動。はしごを使って救出し、落ちた男性は無傷だったという。
落ちた人は「旭川沿いの県河川管理用道路(幅約3メートル)を歩いていたとみられ、誤って川に転落した可能性もある。」
道路には高さ約1メートルの柵があるものの「当時、柵の周辺には70センチほどの高さまで雪が積み上げられていた。」
「道路を管理する県秋田地域振興局建設部は「生活道路としての利用は想定しておらず、除雪はしていない。今後も除雪の予定はないため、通行する際は十分に注意してほしい」と呼び掛けている。」
※旭川は一級河川だが、国から県に河川の管理が委託されているらしい。また、新聞記事では「県河川管理用“道路”」としているが、冒頭の通り「通路」が適切だろう。落ちた人は「旭川沿いの県河川管理用道路(幅約3メートル)を歩いていたとみられ、誤って川に転落した可能性もある。」
道路には高さ約1メートルの柵があるものの「当時、柵の周辺には70センチほどの高さまで雪が積み上げられていた。」
「道路を管理する県秋田地域振興局建設部は「生活道路としての利用は想定しておらず、除雪はしていない。今後も除雪の予定はないため、通行する際は十分に注意してほしい」と呼び掛けている。」
具体的な場所は不明だが、条件に一致するのは、刈穂橋から県道までの区間しかない。(対岸は旭南だし、刈穂橋から下流側は秋田市管理の公道のはず)
※以下の積雪期の写真は今年2月中旬撮影。雪の状態が分かりやすいよう、画像を暗めにしています。
ここから落ちたのか?
転落事故の後の今年2月中旬でも、報道の通り除雪はされておらず、雪が積もっていた。そこに足跡が付いていて、こんな状態でも歩いている人がいたようだ。注意書きなどはなかった。
柵すれすれ近くまで積雪
すぐ近くに、ロードヒーティングが設置された歩道のある安全に通れる県道があるのだから、そちらを歩けばいい話。無理してこんな所を歩くほうが悪いし、ここを除雪しろと言うつもりはない。
だけど、魁に対する県の「生活道路としての利用は想定しておらず、除雪はしていない。今後も除雪の予定はないため、通行する際は十分に注意してほしい」というコメントはおかしいと思う。(新聞記者の文章能力のためかもしれませんが)
「生活道路としての利用は想定しておらず」「今後も除雪の予定はない」と本来歩く場所ではないと匂わせるように言っておきながら、「通行する際は十分に注意してほしい」と歩くことを容認する発言をしていて、矛盾する。
また、出入口(公道との接続部)に特に掲示や柵などはなく、歩行者・自転車ならば道路の延長だと認識して進入するのが当然の構造になっている。管理者は「生活道路としての利用は想定しておらず」でも、通行人は「生活道路だと思っている」のだ。
今回落っこちた人が無傷だったからいいものの、仮に死傷してしまったとしても、秋田県は同じコメントを出せるだろうか。
転落事故が発生してしまい、しかも管理者としては一般人が歩くことを想定していないのならば、せめて積雪期だけでも通行止めにするなり「危ないよ」という掲示でも出しておくなりするべきではないだろうか。
繰り返しますが、あの量の積雪の道を通るほうが悪いとは思うけれど。
さて、この通路と県道はY字に交わるので、そこには三角形の土地がある。そこは、
「旭川楢山登町河川公園 秋田県」
「河川“公園”」というには大げさで看板が妙に立派だけど、いくつかの木が植えられ、ベンチが置かれている。
そのメインは藤棚なのだけど、少なくともここ2~3年、花が咲いていない。
通路(川)側から藤棚
剪定されておらず、伸び放題。
県道側にも蔓が伸びているし、藤棚の中のベンチは隔絶感を味わえそう。
「こぶ病」が発生している
もうちょっと手をかけてやってもいいようにも感じるが、県当局はこうした現状を把握しているのでしょうか…
【13日追記】掲載した藤棚の写真は、少し前に撮影。12日に改めて見てみると、以前よりは少しすっきりしたように見えた。落葉によるものだけでなく、少し剪定されたようだ。ただ、「こぶ」は一部がまだ残っていて、これでは不完全。(こぶ病の対処は、発生箇所を切除して、消毒すること)
【20日追記】フジについては、このままではかわいそうだし、周辺の樹木へ伝染させてしまう恐れもあると思い、県へ連絡した。すると、その週のうちに、コブの完全除去と消毒作業を行ってくれた(この記事後半)。元気にはなってくれるだろうか。
【2015年5月25日追記】その後、2014年春と2015年春に、多少花が咲いた。相変わらず葉は旺盛に繁茂していた。
ところが、2015年5月20日頃、この河川公園の藤棚を含むすべてのものが撤去、更地になり、25日までにはアスファルト舗装されて道路の一部のようになってしまった。河川公園自体がなくなってしまった。