広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

北限を更新?

2013-11-27 23:26:58 | 津軽のいろいろ
弘前市の弘南鉄道大鰐線・中央弘前駅のそばに「吉井酒造煉瓦倉庫」がある。大正末期に建てられたもので、今は周囲が公園(土淵川吉野町緑地)に整備され、中でイベントが行われることもある。
再掲

その裏側に、狭くてくねくねした一方通行路がある。なんとなく避けていたので、今まで2回くらいしか通ったことがなく、今回通って初めて気付いたものがあった。
手前の倉庫の壁は補修中?(1年前のストリートビューではボロボロだった)
手前には、
柿の木
幹がV字に分かれ、枝をいっぱいに広げ、たわわに実を着けた柿があった。
東北地方でポピュラーな渋柿の「平核無」だけど、そういえば弘前ではさほど(秋田市近辺と比較して)庭先に柿の木があるお宅を見かけないような気がしなくもない。
北海道では柿の木はほとんどないそうだし、青森は柿の北限に近いのかもしれない。

奥のほうには、柿よりやや小さい木が2本。
この写真では重なって1本に見えます
この木って、
イチジク!
弘前でイチジクの木を見るのは、初めて。
ちゃんと実っている
イチジクの北限は、一説には秋田市付近だそうで、秋田市内では、時々イチジクの木を見かける。秋田県内でも温暖な沿岸南部では、小規模ながら産地が形成されており、甘露煮を作る店や家庭もある。

ヒガンバナも秋田市辺りが北限と言われており、弘前市の最勝院の住職がかなり苦労して咲かせるのに成功したのが新聞記事になるほど。
だからイチジクも弘前では育たないと思い込んでいた。ところが、ここではおそらく放ったらかしだろうに、2本とも標準的な大きさに生長し、しっかり結実している。とりあえず、イチジクの北限は弘前ということ?

調べてみると、さらに北の青森市で小規模ながらイチジクを販売している農家があることが青森県庁ホームページに出ているし、庭先などで植えられていることもあるにはあるようだ。
よく「北限」とか「南限」と言われるのは、定義がけっこうあいまいで、自生(野生)に限定していたり、経済栽培(産地として商売が成り立つか)に限っていたり、太平洋側と日本海側でそれぞれ北限があったり(これは積雪の影響もありそう)とまちまち。
ここで言う「北限のイチジク」とは、「自分の目でイチジクが生えているのを確認した最北の地」ということにしておきましょう。

イチジクの原産地はアラビアなので、寒くて雪が積もる秋田や津軽は、ギリギリの生育環境であるに違いない。



ところで、以前紹介した通り、弘前市の公園では、動物の立ち入りが禁止されている。

昨年から、一部の公園を「犬と散歩ができるモデル公園」として、犬が入れるようにした社会実験を行っていて、土淵川吉野町緑地でも実施されていた。
コメント (5)
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