先日、秋田の記事で紹介した、テレビ東京「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」。
テレビ東京で8月31日に放送された最新作・第15弾がBSジャパンで11月7日に放送された(放送時間は2時間だったが、岩手放送で放送された2時間25分版とあまり違わない気がした)。
それに先立って、11月5日には、2010年9月4日放送(8月10~13日ロケ)の第7弾が再放送された。中山エミリをゲストに、青森から新潟を目指した。蛭子さんが途中でパチンコをしたのが原因でバスを1本逃し、途中で時間切れになったという、このシリーズの伝説的エピソードが誕生した回でもあった。
最初のほうは青森県津軽地方から秋田県を縦断するコースだったので、改めてそのバスの旅を“検証”してみたい。当記事では青森県内について。
番組のテロップなどを元に、実際のコースを示す。いずれも弘南バス。運賃と車両番号も記録しておきます。(もちろん当時のダイヤなので現在とは異なります)
運賃は、弘前から碇ヶ関がいちばん高いのが意外。
ちょっと引っかかったのは、弘前へ行くのに黒石回りを選んだこと。
案内所は開いていない時間だったこともあり、いちばん南へ行く路線を選んで、結果的にそれで良かったのだが。
僕は五所川原回りを漠然とイメージしてしまったが、それだと明らかに遠回りで、碇ヶ関へ向かうバスが1時間遅くなる。
ただ、青森駅バス停のポールが映った際、その隅に「弘前方面へは、黒石行きに乗って浪岡で乗り換え」という旨の案内書きがあった。
そうだった。弘前-青森の路線が廃止された後も、弘前-浪岡の路線と五所川原-青森の路線を浪岡で乗り継げば、バスで行き来できるという話は聞いたことがあった。太川リーダーは、どうしてそれをしなかったのか?
当時の時刻は分からないが、現在のダイヤを見てみると、
青森駅6時51分→浪岡7時36分/浪岡8時43分→弘前バスターミナル9時30分
だから、浪岡でのロスタイムがあって、弘前着は黒石回りのほうが早い。(青森市営バスの浪岡行きもなく、これより早く浪岡に到着はできない)
さすがの太川リーダーといえども、見落としたのか、あるいは気付いて車内で問い合わせたもののそのシーンがカットされたのかは分からないが…
その他、細々としたこと。
・最初に乗った「51803-6」号車は、2006年導入のいすゞエルガミオと共通車種の日野レインボー2。
初期型なのでヘッドライトが2灯でなく4灯式で、外見はエルガミオと同じ。車内には横引きのカーテンがついていた。弘南バスは上から下ろす遮光幕を採用していて、近年の導入車もそのはずだけど、カーテンだった時期もあるのか。
・黒石駅に来た三菱ローザを見て、蛭子さんが「(車両が)小っさいなー」と驚く。ナレーションで小型車を使って経費節減していることが説明された。
さらに弘前バスターミナル前(路上)で下車する際、蛭子さんがよろけてコケてしまう。
(再掲)蛭子さんが転倒した現場(テレビでは逆方向からのアングル)
弘南バスの小型バスは、ドアが開くと補助ステップみたいなのがせり出して、段差を小さくする機能が備わっているが、かえって段差が小さすぎてしまい感覚が狂って戸惑うことが僕もあった。
蛭子さんが転倒したのと同型車。矢印が補助ステップ
(再掲)分かりにくいですが、車両本体のステップの下にステップが出ている
・黒石からのバスで乗り合わせた女性とリンゴについて話している場面で、車内放送が聞こえる。これが弘南バスならではのもの。
「小銭のお支度はお早めに。両替はお降りの際にお願いします」
これって、矛盾していて禅問答のよう。他の路線でも流れるフレーズで、僕は聞くたびにおかしくなる。
ちなみに、元々は「小銭のお支度はお早めに。両替はバスが停まっている時に願います」だった。
数年前の音声合成化時に、ちぐはぐなフレーズに変わった。日本バス協会が推進している、車内事故防止の取り組みに影響されたこともあるのだろうけれど。
碇ヶ関でバスを降りた後はバスがないので、徒歩で県境の矢立峠越え。
7キロほど(たぶん)歩いた、道の駅でもある「矢立ハイツ」からバスが出ているとの情報だったが、到着してみると本数が少なく、使いものにならない。
【28日追記】バスを降りてから青森・秋田県境までは45分かかった。道の駅着は11時00分。バスは朝夕1本ずつしかなかった。
さらに3キロ先の陣場駅前からは本数が多いという情報(道の駅に時刻表があった)との情報を得て、昼食後、徒歩移動再開。秋田県内でのバスの旅が始まるのですが、続きは後日。
ついでに、先日に続いて、弘前で見た弘南バスから少々。
上の写真で写っている小型バスは、五所川原行き。バスターミナルの1番乗り場から発車するのは、幹線扱いだからだろうか。昔は観光バスタイプの大型車が走る路線だった。
弘南バスでは小型バスでもLED式行き先表示を採用しているが、これがとても文字が小さい。表示器が小さくドット数が少ないから、やむを得ない面もあるのだけど。
「藤崎ジャスコ 五所川原駅」
「藤」なんて知らなきゃ判読できない。
「藤崎ジャスコ」とは、もちろん「イオン藤崎店」のこと。以前は「ジャスコ藤崎店」だったわけだが、なぜか地名が前に来て「藤崎ジャスコ」なのは、秋田の「土崎ジャスコ(現・イオン土崎港店)」と同じ現象だ。
土崎ジャスコのように「崎ジャス(ザキジャス)」とは呼ばれないはず。(藤崎は「ふじさき」だからね)
この路線は、6往復のうち半分は藤崎ジャスコを経由しないばかりか、藤崎町内では一切停車しない。
藤崎町からの補助金の関係(つまり町が補助金を出し渋った?)で、何年か前からこのような措置が取られている。その場合はどういう行き先表示になるんだろう。たしか「藤崎町内は停車しません」という紙は出していたはず。
「鬼沢・十腰内(とこしない) 鰺ヶ沢本町」
全行程1時間半に及ぶ長距離ローカル路線にも(だからこそ?)、小型バスが使われる。
「鬼」「鰺」が潰れていて読みづらい。「沢」のさんずいも怪しく、「訳」のように見える。
少し大きい小型車リエッセの後部に、こんな広告が。
「函館牛乳」
株式会社函館酪農公社という所の広告。青森に営業所があるためだろうか。弘前のお店ではあまり製品は見ないような気もするけど。→コメント欄参照
函館牛乳は、秋田市内でもドン・キホーテや生鮮市場では売られている。
弘南バスには秋田市大森山動物園や東京の国学院大学の広告も出ていた。なかなか積極的に広告を集めているようだ。
テレビ東京で8月31日に放送された最新作・第15弾がBSジャパンで11月7日に放送された(放送時間は2時間だったが、岩手放送で放送された2時間25分版とあまり違わない気がした)。
それに先立って、11月5日には、2010年9月4日放送(8月10~13日ロケ)の第7弾が再放送された。中山エミリをゲストに、青森から新潟を目指した。蛭子さんが途中でパチンコをしたのが原因でバスを1本逃し、途中で時間切れになったという、このシリーズの伝説的エピソードが誕生した回でもあった。
最初のほうは青森県津軽地方から秋田県を縦断するコースだったので、改めてそのバスの旅を“検証”してみたい。当記事では青森県内について。
番組のテロップなどを元に、実際のコースを示す。いずれも弘南バス。運賃と車両番号も記録しておきます。(もちろん当時のダイヤなので現在とは異なります)
・青森駅前6時46分→黒石駅前 840円 日野レインボー2「51803-6」
・黒石駅前8時10分→弘前バスターミナル前 640円 三菱ローザ「32101-4」
・弘前バスターミナル9時00分→(碇ヶ関)岩渕公園前 990円 日野レインボー「51401-2」
青森-弘前の路線バスはなくなってしまったので、遠回りして黒石で乗り換えになったとはいえ、計3本。しかも順調に乗り継ぎできている。弘前の滞在はわずは10分ほどで「観光もできない」と言っていたが、この番組としては楽な部類だ。・黒石駅前8時10分→弘前バスターミナル前 640円 三菱ローザ「32101-4」
・弘前バスターミナル9時00分→(碇ヶ関)岩渕公園前 990円 日野レインボー「51401-2」
運賃は、弘前から碇ヶ関がいちばん高いのが意外。
ちょっと引っかかったのは、弘前へ行くのに黒石回りを選んだこと。
案内所は開いていない時間だったこともあり、いちばん南へ行く路線を選んで、結果的にそれで良かったのだが。
僕は五所川原回りを漠然とイメージしてしまったが、それだと明らかに遠回りで、碇ヶ関へ向かうバスが1時間遅くなる。
ただ、青森駅バス停のポールが映った際、その隅に「弘前方面へは、黒石行きに乗って浪岡で乗り換え」という旨の案内書きがあった。
そうだった。弘前-青森の路線が廃止された後も、弘前-浪岡の路線と五所川原-青森の路線を浪岡で乗り継げば、バスで行き来できるという話は聞いたことがあった。太川リーダーは、どうしてそれをしなかったのか?
当時の時刻は分からないが、現在のダイヤを見てみると、
青森駅6時51分→浪岡7時36分/浪岡8時43分→弘前バスターミナル9時30分
だから、浪岡でのロスタイムがあって、弘前着は黒石回りのほうが早い。(青森市営バスの浪岡行きもなく、これより早く浪岡に到着はできない)
さすがの太川リーダーといえども、見落としたのか、あるいは気付いて車内で問い合わせたもののそのシーンがカットされたのかは分からないが…
その他、細々としたこと。
・最初に乗った「51803-6」号車は、2006年導入のいすゞエルガミオと共通車種の日野レインボー2。
初期型なのでヘッドライトが2灯でなく4灯式で、外見はエルガミオと同じ。車内には横引きのカーテンがついていた。弘南バスは上から下ろす遮光幕を採用していて、近年の導入車もそのはずだけど、カーテンだった時期もあるのか。
・黒石駅に来た三菱ローザを見て、蛭子さんが「(車両が)小っさいなー」と驚く。ナレーションで小型車を使って経費節減していることが説明された。
さらに弘前バスターミナル前(路上)で下車する際、蛭子さんがよろけてコケてしまう。

弘南バスの小型バスは、ドアが開くと補助ステップみたいなのがせり出して、段差を小さくする機能が備わっているが、かえって段差が小さすぎてしまい感覚が狂って戸惑うことが僕もあった。


・黒石からのバスで乗り合わせた女性とリンゴについて話している場面で、車内放送が聞こえる。これが弘南バスならではのもの。
「小銭のお支度はお早めに。両替はお降りの際にお願いします」
これって、矛盾していて禅問答のよう。他の路線でも流れるフレーズで、僕は聞くたびにおかしくなる。
ちなみに、元々は「小銭のお支度はお早めに。両替はバスが停まっている時に願います」だった。
数年前の音声合成化時に、ちぐはぐなフレーズに変わった。日本バス協会が推進している、車内事故防止の取り組みに影響されたこともあるのだろうけれど。
碇ヶ関でバスを降りた後はバスがないので、徒歩で県境の矢立峠越え。
7キロほど(たぶん)歩いた、道の駅でもある「矢立ハイツ」からバスが出ているとの情報だったが、到着してみると本数が少なく、使いものにならない。
【28日追記】バスを降りてから青森・秋田県境までは45分かかった。道の駅着は11時00分。バスは朝夕1本ずつしかなかった。
さらに3キロ先の陣場駅前からは本数が多いという情報(道の駅に時刻表があった)との情報を得て、昼食後、徒歩移動再開。秋田県内でのバスの旅が始まるのですが、続きは後日。
ついでに、先日に続いて、弘前で見た弘南バスから少々。
上の写真で写っている小型バスは、五所川原行き。バスターミナルの1番乗り場から発車するのは、幹線扱いだからだろうか。昔は観光バスタイプの大型車が走る路線だった。
弘南バスでは小型バスでもLED式行き先表示を採用しているが、これがとても文字が小さい。表示器が小さくドット数が少ないから、やむを得ない面もあるのだけど。

「藤」なんて知らなきゃ判読できない。
「藤崎ジャスコ」とは、もちろん「イオン藤崎店」のこと。以前は「ジャスコ藤崎店」だったわけだが、なぜか地名が前に来て「藤崎ジャスコ」なのは、秋田の「土崎ジャスコ(現・イオン土崎港店)」と同じ現象だ。
土崎ジャスコのように「崎ジャス(ザキジャス)」とは呼ばれないはず。(藤崎は「ふじさき」だからね)
この路線は、6往復のうち半分は藤崎ジャスコを経由しないばかりか、藤崎町内では一切停車しない。
藤崎町からの補助金の関係(つまり町が補助金を出し渋った?)で、何年か前からこのような措置が取られている。その場合はどういう行き先表示になるんだろう。たしか「藤崎町内は停車しません」という紙は出していたはず。

全行程1時間半に及ぶ長距離ローカル路線にも(だからこそ?)、小型バスが使われる。
「鬼」「鰺」が潰れていて読みづらい。「沢」のさんずいも怪しく、「訳」のように見える。
少し大きい小型車リエッセの後部に、こんな広告が。

株式会社函館酪農公社という所の広告。青森に営業所があるためだろうか。弘前のお店ではあまり製品は見ないような気もするけど。→コメント欄参照
函館牛乳は、秋田市内でもドン・キホーテや生鮮市場では売られている。
弘南バスには秋田市大森山動物園や東京の国学院大学の広告も出ていた。なかなか積極的に広告を集めているようだ。