2015年4月のテレビ番組の改編の話。※NHKは3月30日から実施
昨年は「笑っていいとも!」と「はなまるマーケット」という2つの長寿番組の終了のほかには、個人的にはあまり目立った変化がなかったような気がしたけれど、今回は小さいながらもいくつかの変化を感じた。
●31年使われた名曲
フジテレビ(FNN)のニュース番組では、1998年から続いた夕方の「スーパーニュース」、1994年からの夜の「ニュースJAPAN」が終了するなどの変化があった。
その余波なのか、日曜日のストレートニュースで、1984年から31年に渡って使われ続けた、たかしまあきひこ作曲のテーマ曲が、別のものに変わってしまった。
【12日追記】フジテレビの各ニュース番組のスタジオセットも一新された。個人的には、全体としてどことなく「TBSっぽい」雰囲気になったような…
日曜日の朝6時と昼前11時50分からのニュース。
フジテレビでは「産経テレニュースFNN」という番組名だったが、系列各局では、それぞれと資本関係のある地元新聞社などに配慮して番組名を変えているところが多く、中にはテーマ曲も別に差し替えていたところがあったので、全国どこでも流れていたわけではない。
秋田テレビでは「FNN・AKTニュース」という番組名ながら、音楽はフジテレビのものをそのまま使っていたので、聞くことができた。
元々は、すべての時間帯共通の「FNNニュース」のテーマ曲として作られたようで、俵孝太郎氏がキャスターをしていた夜の番組でもかかっていたのではないだろうか。
たかしま氏はドリフターズ関連の音楽、いずれも昭和末期のアニメ「パーマン」の音楽や「Dr.スランプアラレちゃん」の主題歌の編曲を手がけ、現在もNHKの歌番組の編曲などをしているようだ。
フジテレビのニュース「スーパータイム」(1984年10月~1997年)の曲もたかしま作品だったが、産経テレニュースとはだいぶ雰囲気が違う曲。
産経テレニュースのテーマは繰り返すフレーズが長く(時間調整しやすそう)、終わりそうで終わらないところがたまらなかった。いつかは使われなくなるとは思っていたが、まるで忘れられたかのように31年も使われたのは奇跡かもしれない。
【8日追記】オーケストラというか吹奏楽部の楽器で演奏できそうな曲だった。昨今主流のテーマ曲に比べると堅いけれど、古臭くはなくいつの時代でも通用する曲だったのではないだろうか。【9日追記】コメントで「ファンファーレ」調といういい表現をいただいた。
なお、新しいタイトルも、秋田テレビでは曲が変わった以外は昨年度と同じ。フジテレビのお天気カメラの映像に、白いテロップの「FNN AKTニュース」が表示される。
●意外に少ない変化
もう1つ日曜の番組。
昨年末から明らかにされていたが、放送開始70周年を迎える「NHKのど自慢」の出場可能年齢が、高校生以上から中学生以上に引き下げられた。
公式ホームページでは「節目の年を迎えた今年、より幅広い世代の視聴者に楽しんでいただくことを目指して」「これまで以上に若い世代に人気のあるヒット曲を歌唱していただくことで、家族3世代が一緒に楽しめるバラエティーに富んだ歌番組を目指します!」などとしている。
芸能ニュースで小さく報道されたりもして、4月5日放送の愛媛県八幡浜市の回から実施された。
初の中学生の本選出場者は、3番の中学3年生の女性。「熱情のスぺクトラム」を歌い、鐘2つ。
今年初めの2回だけは、合格者の居住地と名前を聞かない前例のない事態になったものの、その後元に戻るという不可解なことがあった。
この調子では、4月に大きな変更点が出るのではないかと危惧していたところ、実際にはほとんど変わりなかった。
ラジオで聴いていた人は、以前とまったく変わらなかったはず。
テレビでは次のような変化はあった。
出場者が歌っている間、画面右上に「(鳥のマスコット)愛媛県八幡浜市/生放送」と地名、右下に「♪熱情のスぺクトラム」と曲名のテロップがずっと表示されるようになった。
歌唱後のインタビュー時は地名のみ表示、最初のご当地紹介やゲストが歌う間は両方とも消える。(地名は1番から20番までずっと表示し続ける)
従来は、途中(10番の歌い始め辺り)でステージ全体を引きで映して、中央下に「青森県 弘前市民会館」といった会場名のテロップ(冒頭に表示されるのと同じもの)が出ていたが、それは廃止された?
たしかに、途中から見て「今日はどこからやってるんだっけ?」と思ったり、出場者がまれに言わなかったり聞き取れなかったりして「この歌はなんて曲?」と思う時はある。
どうせなら、曲名だけでなく、番号や元の歌手名・発表年も表示すれば分かりやすい気もするけど、うるさいかな。(番組ホームページでは、歌手名は表記される)【下の追記参照】
5日では「デリケートに好きして」「夢想花」など懐かしい曲を歌った人がいたけれど、知らない人、おぼろげに知っている人もいるだろうから。
少々気になったのは、右上の地名が、常時薄く表示される「NHKG」のウオーターマークに重なっていること。
NHK・民放とも他の番組でも見られる現象であり、別段目障りではないが、せっかくウオーターマークを表示するなら、配慮すべきではないだろうか。
あと、まれに生放送でない回があるが、その時は「生放送」の部分はどうなるか?
昔に比べると、全般にテレビの字幕は増えたが、のど自慢もそうなったかという思いもする。
何年かしたら、ゲスト歌手の顔を「ワイプ」で出すようになったりするかも?!
【2016年4月3日追記】この1年後、2016年4月3日の放送からは、歌手名が表示されるようになった。
「♪サウスポー(ピンクレディー)」とカッコ内に歌手名。改行せず1行が原則で、文字数が多いと上に曲名、下に歌手名となる。元とアレンジが違うカバー曲では、そのカバーした歌手名が出るようだ。
【2016年4月10日追記】2016年4月3日の放送ではどうだったか不明だが、4月10日放送では、ゲストの歌唱の冒頭でも、開催地名と曲名(書体は別で「♪」なし)が少しの間だけ表示された。
また、4月3日からオープニングのカメラ割り(現地を紹介するVTRが長く流れた後、出演者が既に整列した状態で会場が映る。だから入場シーンは映らない。ちなみに1番が歌う前のご当地紹介VTRは継続)やテロップの内容が変更されている。
※2017年にも変化あり(リンク先後半)。
●3代目
さらにもう1つ日曜昼。13時25分からテレビ朝日系で放送される、大阪の朝日放送(ABC)制作「パネルクイズ アタック25」の司会者が5日から変わった。
1975年の初回から2011年まで36年間、児玉清氏が務めた後、ABCの浦川泰幸アナウンサーに交代していたので、3代目。
新たな司会者は俳優の谷原章介氏。
個人的には、浦川アナウンサーの司会は児玉さんと比べると若すぎるとは思ったけれど、別段悪くはなかったと感じていた。
せっかく浦川さんに慣れたのに、谷原さんへの交代。役者としての谷原さんは知っているし、番組の案内役のような司会はやっていたけれど、回答者相手に臨機応変な対応が求められるアタック25の司会はどうなるかと思ったけれど、そつなくこなしていた印象。
なお、浦川さんは今43歳、谷原さんはその1歳下。1975年の放送開始時の児玉さんは41歳だった。
【8日追記】適不適以前に、谷原さんの人選が意外というかそう来るとは思いもしなかった。関西出身だとかクイズ好きだとかいった関連性はなさそうだし、どういう経緯で白羽の矢が立ったのだろうか。同じくABCの「探偵ナイトスクープ」の上岡龍太郎の後任の局長に西田敏行氏が選ばれた時も同じ気持ちになったが、今はなじんでいるのと同じようになっていくのだろう。
出題ナレーションは、2013年から務めていたABC角野友紀アナウンサーが降板(退社)、児玉時代の2009年から担当していた加藤明子アナウンサーが再登板。
司会者が変わったわりには、番組の流れとか雰囲気は、直前とはさほど変わらないようにも感じられ、違和感はなかった。
浦川さんの頃に1度リニューアルされていて、児玉さん当時とは違っている点も多いが、慣らされたのか。
「にじゅうご にじゅうご」の女声コーラスの主題歌や、早押し、パネル点灯などの効果音がリニューアルされたものの、これも以前とさほど違わない。
最後の優勝者の海外旅行挑戦クイズのVTR中に流れる音も、以前のリニューアルだが、これはちょっと雰囲気が変わっておとなしくなり、以前の切迫感が減った。
最後の提供スポンサーの読み上げ時にも主題歌が流れる。従来は、読み上げ後に歌の音量が大きくなり、ちょうどそのタイミングで男声の「アタック!」が急に大きな音で聞こえて、知らないと少々びっくりしたものだが、リニューアルでそれは解消されたようだ。【19日追記】タイミンがずれて、提供ナレーションと小さい音量の「アタック!」が重なるようになった。
【12日追記】旧バージョンではオープニングテーマでも男声の「アタック!」があったはずだが、リニューアル後はエンディングだけになった。【19日追記】新バージョンでも最初は男声の「アタック!」で始まるが、旧バージョンはそれ以降にも男声があったような…
【5月24日追記】男声の「アタック!」はリニューアル前後とも、作曲者の故・山下毅雄氏の声だそう。
アタック25では時間制限があって、ごくまれに、すべての問題が出る前に打ち切りとなる。その時に、学校のチャイムでおなじみの「ウエストミンスターの鐘」が鳴る。
効果音リニューアルで、その鐘の音も変わったのだろうか。聞いてみたいけれど、チャンスは少ない。
次にローカル。
●異動
NHK秋田放送局では、夕方のニュース番組「ニュースこまち」を担当していたアナウンサーが、昨年、年度途中で降板・異動した。
その後は、2名のアナウンサーが交代で出演していた。(他の業務の都合もあるようで、きれいに隔週とか半々ではない)
中でも、福井茂アナウンサーのキャスターぶりは、なかなか好評だったのではないだろうか。
最近のNHKローカル局は若いアナウンサーに夕方のニュースのようなメインの番組を担当させる傾向にある中、代理とはいえ50歳代のメインキャスターは異例とも言えるが、落ち着いていていいと思った。
4月から、それも解消。1人のアナウンサーがずっと担当する体制に戻った。
後任は、仙台放送局から異動した高橋篤史アナウンサー。
3月末まで土曜朝の東北6県向け「ウイークエンド東北」のキャスターだった。
前任者の異動によって、秋田局のアナウンサーが定数の1名減だったので、定期異動前に補充のために異動を行ったのは分かるが、「拠点局→同じエリア内の県域局」の異動であること、高橋アナウンサーは仙台局に2年半ほどしか在籍しておらずやや早期の異動であること、異動して来ていきなり帯番組のキャスターという3点において、珍しい。
秋田の視聴者としては、見たことがない人よりも、ウイークエンド東北で見たことがある人のほうが、親しみはわくだろう。
そう言えば、高橋アナウンサーは2月か3月頃に2回くらい、1泊2日の応援要員として仙台から出張して来て出演していたが、異動する伏線(というか準備)だったんだろう。
「ニュースこまち」では、徳島の高橋アナウンサーのご母堂から、おたよりコーナーに「息子をよろしく」というメッセージが届いた。
●長期契約
NHK地方局で欠かせないのが、(なぜか女性ばかりの)契約キャスターの存在。
昔は、必ず1年契約で毎年入れ替わっていたが、最近は2年以上継続して雇用されることが普通になった。
秋田局でいちばん在籍年数が長かった契約キャスターが、阿部由佳さん。ここ4年ほどは、平日朝の「おはよう秋田」を1人で専任で担当していたが、3月末でご退職。
秋田局のご本人のブログによれば、阿部さんの秋田局在籍は「約7年半」だそうで、局舎が山王の市役所隣(新庁舎建設地)にあった頃からと思うと、すごい。※移転は2008年春なので、最初の半年だけ山王に勤務した計算になる。
なお、ご本人は「結婚するわけでも、移籍するわけでもない」と潔く表明しておられる。
岩手出身の方で、たしか当初は福島局かどこかの契約キャスターで、年度途中で秋田に移ってきた気がする。
昨年度の秋田局は契約キャスターが異様に多く、8人もいた。
2015年度を迎えるに当たり、新規キャスターの募集は行われなかったようで、他の7人は今年度も継続。
NHKの契約キャスターというのは、何年まで続けられるもんだろうか?
【9日追記】ちなみに、秋田以外ののNHK県域放送局では契約キャスターは5~6人が多いようだ。正職員アナウンサーより多いというのは、いかがなもんだろう。
おはよう日本の後任は、ニュースこまちから移った吉田キャスター。
朝の「おはよう○○」を契約キャスター固定で担当するのも、全国的に珍しいそうだ。他県では、嘱託など年配のアナウンサーが担当したり、夕方担当以外のアナウンサー全員で回したりしている。
●海上予報
NHK秋田局の天気予報は、他県では伝えられる週間予報の気温や冬期間の降雪量予報がなく、少々物足りなく感じていた。
新年度も変化はなさそう。
唯一変わった点は、海上予報。
従来は、文字だけで表示していた(範囲も秋田沖だけ?)のが、3月30日からは、地図に線を引いて「秋田沖/佐渡沖/能登沖」の範囲を示すようになった。【5月8日追記】3区域の表示は警報注意報で、海上予報本体は秋田沖のみのようだ。
多くの視聴者には海上予報自体、あまり必要としないかもしれないけれど、分かりやすさは向上した。
同じようなデザインの画面を、青森局だったか、先に使っているところがあったはず。
●仙台の天気
仙台放送局からの東北6県向けの天気予報も小変化。
オープニングの音楽が、ピアノとクラリネット(?)のものから、東京からの天気予報と同じ音楽に統一された。
朝を3年担当した三宅惇子気象予報士(株式会社ウイング所属)が大阪局へ転出。
※翌2016年春の変化。(リンク先中ほど)
●統合と降板?
秋田朝日放送のローカル番組。
テレビ朝日の夕方のニュース「スーパーJチャンネル」。1997年から続いているが、当初1年間は石田純一氏がキャスターをしていて、番組名は純一の「J」なんだとか。【8日追記】石田純一氏キャスター就任時に、後の谷原さんや西田局長同様に「どうしてこの人が?」と不思議だったのを覚えている。不倫騒動で1年で降板することになり、違和感しか残らなかった気がする。石田氏は月-木曜担当で、金曜は、あの田代まさし氏がキャスターだったそうで、そう言われればなんとなく覚えている。
そのローカル版が「スーパーJチャンネルあきた」。全国版から1年遅れて始まって続いているが、2011年以降は金曜日だけ「情報ニュースショー トレタテ!」という別番組扱いだった。
今年4月からは、両者を統合する形で月曜から金曜まで「スーパーJチャンネル トレタテ!」という、番組になった。
金曜だけのトレタテ当時は、当初は局アナで2014年からフリーになった塩地美澄さんがキャスターを務めていたが、今春からはキャスターには含まれていない。でも、降板ではなく、今後も時々は出演するという情報もあるが詳細は不明。
【5月6日追記】ご本人のツイッターによれば、隔週火曜日の中継に出演しているらしい。また、4月下旬に「約2年にわたる闘病生活」の末、お父様が亡くなったとのこと。「フリーになり看病に十分な時間を充てられた」ことに感謝されており、AABを退社したのにはそんな事情もあったのだろう。【2016年3月27日追記】その後、2016年3月をもって、塩地さんは降板。
●後任はまだ
1993年から放送されているNHK Eテレのアニメ「忍たま乱太郎」。
毎年春から新作が80作ほど放送され、以後は過去の再放送というパターンが定着していて、今年も第23期となる新作が放送開始。
主要キャラクターである、山田伝蔵先生の声を担当していた、大塚周夫さんが今年1月15日に亡くなった。
しかし、現時点では新作も大塚さんの声。
「サザエさん」とは違って、だいぶ以前から収録をするものなんだ。(大塚さんは急逝され、亡くなる当日まで普通に生活していたそうではある)
山田伝蔵の声を大塚さんが担当したのは、原作者・尼子騒兵衛氏(女性)のたっての要望だったそうで、その後任が誰になるか、気になる。
ちなみに、納谷六朗さんの「クレヨンしんちゃん」の高倉文太園長も後任が未発表。【10月12日追記】2015年10月9日放送で久々に高倉園長がセリフ付きで登場。後任は俳優としても活躍する森田順平さんであることが、放送の数日前に発表された。
【8日追記】おそらく放送開始からずっと同じだったサブタイトルコール(~の段)の音楽が、今作から別のものに変わった(映像はよく変更されてきた)のに違和感。
【5月4日追記】山田先生役は、5月4日放送の第23期26話から後任に交代。
後任は大塚周夫さんの息子・大塚明夫さん。よく聞くと違うが、違和感がない。大声で叫ぶ時の声など区別がつかないほどそっくり。
●全国放送なのに
NHK総合で夕方17時台に2006年から放送されていた生活情報番組「ゆうどきネットワーク」→「ゆうどき」が終了。当初は、首都圏ローカル番組だったのが、徐々に全国各地で放送されるようになっていた。
後継番組は「ニュース シブ5時(しぶごじ)」というニュースをメインとした情報番組。
引っかかるのが「シブ5時」という番組名。「渋谷(のNHK放送センター)から5時に放送する」という意味らしい。
全国放送なのに、渋谷すなわち東京のことしか考えていないような名前だと感じる。「ゆうどき“ネットワーク”」とは対照的。
地方が厳しい時代を迎え、東京一極集中がさらに加速しつつある中、それを助長するような番組名だと思ってしまうのは、地方に住む者のひがみでしょうか。
【17日追記】「ゆうどき」の最後の2年ほどは、金曜日だけは大阪放送局からの放送だったが、シブ5時ではその名の通りすべて渋谷から放送。
ほかに、秋田ケーブルテレビの道路情報などコミュニティチャンネルの構成が変更になったのも気になったが、機会があればいずれ。→こちら
【16日追記】定時の「NHKニュース」の変更点。
5分程度の短い定時ニュースにおいて、アナウンサーに向かって左側の画面を空けて、項目を列挙するようになった。正午のニュースは従来通りのスタイル。
また、正午など全国版とローカル番が続くニュースでは、全国版の終わりに従来は「NHKニュース」とだけテロップが出ていたが、デザインが変わって「制作著作NHK」も表示されるようになった。
全体に字幕のフォントも変更。
昨年は「笑っていいとも!」と「はなまるマーケット」という2つの長寿番組の終了のほかには、個人的にはあまり目立った変化がなかったような気がしたけれど、今回は小さいながらもいくつかの変化を感じた。
●31年使われた名曲
フジテレビ(FNN)のニュース番組では、1998年から続いた夕方の「スーパーニュース」、1994年からの夜の「ニュースJAPAN」が終了するなどの変化があった。
その余波なのか、日曜日のストレートニュースで、1984年から31年に渡って使われ続けた、たかしまあきひこ作曲のテーマ曲が、別のものに変わってしまった。
【12日追記】フジテレビの各ニュース番組のスタジオセットも一新された。個人的には、全体としてどことなく「TBSっぽい」雰囲気になったような…
日曜日の朝6時と昼前11時50分からのニュース。
フジテレビでは「産経テレニュースFNN」という番組名だったが、系列各局では、それぞれと資本関係のある地元新聞社などに配慮して番組名を変えているところが多く、中にはテーマ曲も別に差し替えていたところがあったので、全国どこでも流れていたわけではない。
秋田テレビでは「FNN・AKTニュース」という番組名ながら、音楽はフジテレビのものをそのまま使っていたので、聞くことができた。
元々は、すべての時間帯共通の「FNNニュース」のテーマ曲として作られたようで、俵孝太郎氏がキャスターをしていた夜の番組でもかかっていたのではないだろうか。
たかしま氏はドリフターズ関連の音楽、いずれも昭和末期のアニメ「パーマン」の音楽や「Dr.スランプアラレちゃん」の主題歌の編曲を手がけ、現在もNHKの歌番組の編曲などをしているようだ。
フジテレビのニュース「スーパータイム」(1984年10月~1997年)の曲もたかしま作品だったが、産経テレニュースとはだいぶ雰囲気が違う曲。
産経テレニュースのテーマは繰り返すフレーズが長く(時間調整しやすそう)、終わりそうで終わらないところがたまらなかった。いつかは使われなくなるとは思っていたが、まるで忘れられたかのように31年も使われたのは奇跡かもしれない。
【8日追記】オーケストラというか吹奏楽部の楽器で演奏できそうな曲だった。昨今主流のテーマ曲に比べると堅いけれど、古臭くはなくいつの時代でも通用する曲だったのではないだろうか。【9日追記】コメントで「ファンファーレ」調といういい表現をいただいた。
なお、新しいタイトルも、秋田テレビでは曲が変わった以外は昨年度と同じ。フジテレビのお天気カメラの映像に、白いテロップの「FNN AKTニュース」が表示される。
●意外に少ない変化
もう1つ日曜の番組。
昨年末から明らかにされていたが、放送開始70周年を迎える「NHKのど自慢」の出場可能年齢が、高校生以上から中学生以上に引き下げられた。
公式ホームページでは「節目の年を迎えた今年、より幅広い世代の視聴者に楽しんでいただくことを目指して」「これまで以上に若い世代に人気のあるヒット曲を歌唱していただくことで、家族3世代が一緒に楽しめるバラエティーに富んだ歌番組を目指します!」などとしている。
芸能ニュースで小さく報道されたりもして、4月5日放送の愛媛県八幡浜市の回から実施された。
初の中学生の本選出場者は、3番の中学3年生の女性。「熱情のスぺクトラム」を歌い、鐘2つ。
今年初めの2回だけは、合格者の居住地と名前を聞かない前例のない事態になったものの、その後元に戻るという不可解なことがあった。
この調子では、4月に大きな変更点が出るのではないかと危惧していたところ、実際にはほとんど変わりなかった。
ラジオで聴いていた人は、以前とまったく変わらなかったはず。
テレビでは次のような変化はあった。
出場者が歌っている間、画面右上に「(鳥のマスコット)愛媛県八幡浜市/生放送」と地名、右下に「♪熱情のスぺクトラム」と曲名のテロップがずっと表示されるようになった。
歌唱後のインタビュー時は地名のみ表示、最初のご当地紹介やゲストが歌う間は両方とも消える。(地名は1番から20番までずっと表示し続ける)
従来は、途中(10番の歌い始め辺り)でステージ全体を引きで映して、中央下に「青森県 弘前市民会館」といった会場名のテロップ(冒頭に表示されるのと同じもの)が出ていたが、それは廃止された?
たしかに、途中から見て「今日はどこからやってるんだっけ?」と思ったり、出場者がまれに言わなかったり聞き取れなかったりして「この歌はなんて曲?」と思う時はある。
どうせなら、曲名だけでなく、番号や元の歌手名・発表年も表示すれば分かりやすい気もするけど、うるさいかな。(番組ホームページでは、歌手名は表記される)【下の追記参照】
5日では「デリケートに好きして」「夢想花」など懐かしい曲を歌った人がいたけれど、知らない人、おぼろげに知っている人もいるだろうから。
少々気になったのは、右上の地名が、常時薄く表示される「NHKG」のウオーターマークに重なっていること。
NHK・民放とも他の番組でも見られる現象であり、別段目障りではないが、せっかくウオーターマークを表示するなら、配慮すべきではないだろうか。
あと、まれに生放送でない回があるが、その時は「生放送」の部分はどうなるか?
昔に比べると、全般にテレビの字幕は増えたが、のど自慢もそうなったかという思いもする。
何年かしたら、ゲスト歌手の顔を「ワイプ」で出すようになったりするかも?!
【2016年4月3日追記】この1年後、2016年4月3日の放送からは、歌手名が表示されるようになった。
「♪サウスポー(ピンクレディー)」とカッコ内に歌手名。改行せず1行が原則で、文字数が多いと上に曲名、下に歌手名となる。元とアレンジが違うカバー曲では、そのカバーした歌手名が出るようだ。
【2016年4月10日追記】2016年4月3日の放送ではどうだったか不明だが、4月10日放送では、ゲストの歌唱の冒頭でも、開催地名と曲名(書体は別で「♪」なし)が少しの間だけ表示された。
また、4月3日からオープニングのカメラ割り(現地を紹介するVTRが長く流れた後、出演者が既に整列した状態で会場が映る。だから入場シーンは映らない。ちなみに1番が歌う前のご当地紹介VTRは継続)やテロップの内容が変更されている。
※2017年にも変化あり(リンク先後半)。
●3代目
さらにもう1つ日曜昼。13時25分からテレビ朝日系で放送される、大阪の朝日放送(ABC)制作「パネルクイズ アタック25」の司会者が5日から変わった。
1975年の初回から2011年まで36年間、児玉清氏が務めた後、ABCの浦川泰幸アナウンサーに交代していたので、3代目。
新たな司会者は俳優の谷原章介氏。
個人的には、浦川アナウンサーの司会は児玉さんと比べると若すぎるとは思ったけれど、別段悪くはなかったと感じていた。
せっかく浦川さんに慣れたのに、谷原さんへの交代。役者としての谷原さんは知っているし、番組の案内役のような司会はやっていたけれど、回答者相手に臨機応変な対応が求められるアタック25の司会はどうなるかと思ったけれど、そつなくこなしていた印象。
なお、浦川さんは今43歳、谷原さんはその1歳下。1975年の放送開始時の児玉さんは41歳だった。
【8日追記】適不適以前に、谷原さんの人選が意外というかそう来るとは思いもしなかった。関西出身だとかクイズ好きだとかいった関連性はなさそうだし、どういう経緯で白羽の矢が立ったのだろうか。同じくABCの「探偵ナイトスクープ」の上岡龍太郎の後任の局長に西田敏行氏が選ばれた時も同じ気持ちになったが、今はなじんでいるのと同じようになっていくのだろう。
出題ナレーションは、2013年から務めていたABC角野友紀アナウンサーが降板(退社)、児玉時代の2009年から担当していた加藤明子アナウンサーが再登板。
司会者が変わったわりには、番組の流れとか雰囲気は、直前とはさほど変わらないようにも感じられ、違和感はなかった。
浦川さんの頃に1度リニューアルされていて、児玉さん当時とは違っている点も多いが、慣らされたのか。
「にじゅうご にじゅうご」の女声コーラスの主題歌や、早押し、パネル点灯などの効果音がリニューアルされたものの、これも以前とさほど違わない。
最後の優勝者の海外旅行挑戦クイズのVTR中に流れる音も、以前のリニューアルだが、これはちょっと雰囲気が変わっておとなしくなり、以前の切迫感が減った。
最後の提供スポンサーの読み上げ時にも主題歌が流れる。従来は、読み上げ後に歌の音量が大きくなり、ちょうどそのタイミングで男声の「アタック!」が急に大きな音で聞こえて、知らないと少々びっくりしたものだが、リニューアルでそれは解消されたようだ。【19日追記】タイミンがずれて、提供ナレーションと小さい音量の「アタック!」が重なるようになった。
【12日追記】旧バージョンではオープニングテーマでも男声の「アタック!」があったはずだが、リニューアル後はエンディングだけになった。【19日追記】新バージョンでも最初は男声の「アタック!」で始まるが、旧バージョンはそれ以降にも男声があったような…
【5月24日追記】男声の「アタック!」はリニューアル前後とも、作曲者の故・山下毅雄氏の声だそう。
アタック25では時間制限があって、ごくまれに、すべての問題が出る前に打ち切りとなる。その時に、学校のチャイムでおなじみの「ウエストミンスターの鐘」が鳴る。
効果音リニューアルで、その鐘の音も変わったのだろうか。聞いてみたいけれど、チャンスは少ない。
次にローカル。
●異動
NHK秋田放送局では、夕方のニュース番組「ニュースこまち」を担当していたアナウンサーが、昨年、年度途中で降板・異動した。
その後は、2名のアナウンサーが交代で出演していた。(他の業務の都合もあるようで、きれいに隔週とか半々ではない)
中でも、福井茂アナウンサーのキャスターぶりは、なかなか好評だったのではないだろうか。
最近のNHKローカル局は若いアナウンサーに夕方のニュースのようなメインの番組を担当させる傾向にある中、代理とはいえ50歳代のメインキャスターは異例とも言えるが、落ち着いていていいと思った。
4月から、それも解消。1人のアナウンサーがずっと担当する体制に戻った。
後任は、仙台放送局から異動した高橋篤史アナウンサー。
3月末まで土曜朝の東北6県向け「ウイークエンド東北」のキャスターだった。
前任者の異動によって、秋田局のアナウンサーが定数の1名減だったので、定期異動前に補充のために異動を行ったのは分かるが、「拠点局→同じエリア内の県域局」の異動であること、高橋アナウンサーは仙台局に2年半ほどしか在籍しておらずやや早期の異動であること、異動して来ていきなり帯番組のキャスターという3点において、珍しい。
秋田の視聴者としては、見たことがない人よりも、ウイークエンド東北で見たことがある人のほうが、親しみはわくだろう。
そう言えば、高橋アナウンサーは2月か3月頃に2回くらい、1泊2日の応援要員として仙台から出張して来て出演していたが、異動する伏線(というか準備)だったんだろう。
「ニュースこまち」では、徳島の高橋アナウンサーのご母堂から、おたよりコーナーに「息子をよろしく」というメッセージが届いた。
●長期契約
NHK地方局で欠かせないのが、(なぜか女性ばかりの)契約キャスターの存在。
昔は、必ず1年契約で毎年入れ替わっていたが、最近は2年以上継続して雇用されることが普通になった。
秋田局でいちばん在籍年数が長かった契約キャスターが、阿部由佳さん。ここ4年ほどは、平日朝の「おはよう秋田」を1人で専任で担当していたが、3月末でご退職。
秋田局のご本人のブログによれば、阿部さんの秋田局在籍は「約7年半」だそうで、局舎が山王の市役所隣(新庁舎建設地)にあった頃からと思うと、すごい。※移転は2008年春なので、最初の半年だけ山王に勤務した計算になる。
なお、ご本人は「結婚するわけでも、移籍するわけでもない」と潔く表明しておられる。
岩手出身の方で、たしか当初は福島局かどこかの契約キャスターで、年度途中で秋田に移ってきた気がする。
昨年度の秋田局は契約キャスターが異様に多く、8人もいた。
2015年度を迎えるに当たり、新規キャスターの募集は行われなかったようで、他の7人は今年度も継続。
NHKの契約キャスターというのは、何年まで続けられるもんだろうか?
【9日追記】ちなみに、秋田以外ののNHK県域放送局では契約キャスターは5~6人が多いようだ。正職員アナウンサーより多いというのは、いかがなもんだろう。
おはよう日本の後任は、ニュースこまちから移った吉田キャスター。
朝の「おはよう○○」を契約キャスター固定で担当するのも、全国的に珍しいそうだ。他県では、嘱託など年配のアナウンサーが担当したり、夕方担当以外のアナウンサー全員で回したりしている。
●海上予報
NHK秋田局の天気予報は、他県では伝えられる週間予報の気温や冬期間の降雪量予報がなく、少々物足りなく感じていた。
新年度も変化はなさそう。
唯一変わった点は、海上予報。
従来は、文字だけで表示していた(範囲も秋田沖だけ?)のが、3月30日からは、地図に線を引いて「秋田沖/佐渡沖/能登沖」の範囲を示すようになった。【5月8日追記】3区域の表示は警報注意報で、海上予報本体は秋田沖のみのようだ。
多くの視聴者には海上予報自体、あまり必要としないかもしれないけれど、分かりやすさは向上した。
同じようなデザインの画面を、青森局だったか、先に使っているところがあったはず。
●仙台の天気
仙台放送局からの東北6県向けの天気予報も小変化。
オープニングの音楽が、ピアノとクラリネット(?)のものから、東京からの天気予報と同じ音楽に統一された。
朝を3年担当した三宅惇子気象予報士(株式会社ウイング所属)が大阪局へ転出。
※翌2016年春の変化。(リンク先中ほど)
●統合と降板?
秋田朝日放送のローカル番組。
テレビ朝日の夕方のニュース「スーパーJチャンネル」。1997年から続いているが、当初1年間は石田純一氏がキャスターをしていて、番組名は純一の「J」なんだとか。【8日追記】石田純一氏キャスター就任時に、後の谷原さんや西田局長同様に「どうしてこの人が?」と不思議だったのを覚えている。不倫騒動で1年で降板することになり、違和感しか残らなかった気がする。石田氏は月-木曜担当で、金曜は、あの田代まさし氏がキャスターだったそうで、そう言われればなんとなく覚えている。
そのローカル版が「スーパーJチャンネルあきた」。全国版から1年遅れて始まって続いているが、2011年以降は金曜日だけ「情報ニュースショー トレタテ!」という別番組扱いだった。
今年4月からは、両者を統合する形で月曜から金曜まで「スーパーJチャンネル トレタテ!」という、番組になった。
金曜だけのトレタテ当時は、当初は局アナで2014年からフリーになった塩地美澄さんがキャスターを務めていたが、今春からはキャスターには含まれていない。でも、降板ではなく、今後も時々は出演するという情報もあるが詳細は不明。
【5月6日追記】ご本人のツイッターによれば、隔週火曜日の中継に出演しているらしい。また、4月下旬に「約2年にわたる闘病生活」の末、お父様が亡くなったとのこと。「フリーになり看病に十分な時間を充てられた」ことに感謝されており、AABを退社したのにはそんな事情もあったのだろう。【2016年3月27日追記】その後、2016年3月をもって、塩地さんは降板。
●後任はまだ
1993年から放送されているNHK Eテレのアニメ「忍たま乱太郎」。
毎年春から新作が80作ほど放送され、以後は過去の再放送というパターンが定着していて、今年も第23期となる新作が放送開始。
主要キャラクターである、山田伝蔵先生の声を担当していた、大塚周夫さんが今年1月15日に亡くなった。
しかし、現時点では新作も大塚さんの声。
「サザエさん」とは違って、だいぶ以前から収録をするものなんだ。(大塚さんは急逝され、亡くなる当日まで普通に生活していたそうではある)
山田伝蔵の声を大塚さんが担当したのは、原作者・尼子騒兵衛氏(女性)のたっての要望だったそうで、その後任が誰になるか、気になる。
ちなみに、納谷六朗さんの「クレヨンしんちゃん」の高倉文太園長も後任が未発表。【10月12日追記】2015年10月9日放送で久々に高倉園長がセリフ付きで登場。後任は俳優としても活躍する森田順平さんであることが、放送の数日前に発表された。
【8日追記】おそらく放送開始からずっと同じだったサブタイトルコール(~の段)の音楽が、今作から別のものに変わった(映像はよく変更されてきた)のに違和感。
【5月4日追記】山田先生役は、5月4日放送の第23期26話から後任に交代。
後任は大塚周夫さんの息子・大塚明夫さん。よく聞くと違うが、違和感がない。大声で叫ぶ時の声など区別がつかないほどそっくり。
●全国放送なのに
NHK総合で夕方17時台に2006年から放送されていた生活情報番組「ゆうどきネットワーク」→「ゆうどき」が終了。当初は、首都圏ローカル番組だったのが、徐々に全国各地で放送されるようになっていた。
後継番組は「ニュース シブ5時(しぶごじ)」というニュースをメインとした情報番組。
引っかかるのが「シブ5時」という番組名。「渋谷(のNHK放送センター)から5時に放送する」という意味らしい。
全国放送なのに、渋谷すなわち東京のことしか考えていないような名前だと感じる。「ゆうどき“ネットワーク”」とは対照的。
地方が厳しい時代を迎え、東京一極集中がさらに加速しつつある中、それを助長するような番組名だと思ってしまうのは、地方に住む者のひがみでしょうか。
【17日追記】「ゆうどき」の最後の2年ほどは、金曜日だけは大阪放送局からの放送だったが、シブ5時ではその名の通りすべて渋谷から放送。
ほかに、秋田ケーブルテレビの道路情報などコミュニティチャンネルの構成が変更になったのも気になったが、機会があればいずれ。→こちら
【16日追記】定時の「NHKニュース」の変更点。
5分程度の短い定時ニュースにおいて、アナウンサーに向かって左側の画面を空けて、項目を列挙するようになった。正午のニュースは従来通りのスタイル。
また、正午など全国版とローカル番が続くニュースでは、全国版の終わりに従来は「NHKニュース」とだけテロップが出ていたが、デザインが変わって「制作著作NHK」も表示されるようになった。
全体に字幕のフォントも変更。