2009年から、国内のほとんどの路線・貸切バスの車体に「NBA」という濃い緑色で正方形のステッカーが貼付されはじめた。
(再掲)
多くのバス事業者が加盟する「社団法人日本バス協会(Nihon Bus Association)」の「会員章」。
当初は、各事業者のほぼ全車両に貼られ、しかも協会側で車両の貼付位置(前ドア直後の側窓の前・下角)まで細かく指定していた。
ところが、1年経ったか経たないかのうちに、貼付場所を変えたバス事業者が現れ出した(おそらく側窓の視界確保のため)。また、会員章がはがれたり、はがれかけてボロボロになったりしたままで運行するものも少なくなかった。
当初は張り切っていたバス協会の意気込みが、薄れたように感じていた。(特に路線バスでは)客としてはあってもなくてもいいものだし、各バス会社にしても同じようなものなのかなと思ったりした。
22日に秋田の中央交通で気づいた(もっと前からそうだったのかもしれない)のだが、
ドア直後の窓左上に違うステッカー?(2014年11月導入の日野レインボー2)
遠目には、正方形で白っぽく見える。
今までの会員章が色あせたかと思ったが、会員章より少し小さくて別物。
近くで見ると「COOL CHOICE」「未来のために、いま選ぼう。」とあり、環境省のロゴと従来のNBA会員章のロゴが下に小さく出ている。
「COOL CHOICE」とは昨年から環境省が推進している「温暖化対策に資するあらゆる「賢い選択」を促す国民運動」。
日本バス協会との連携は今年2月から始まり、全国でポスターのほか、この15センチ×15センチのステッカー約3万6千枚を掲出するとのこと。
環境省ホームページよりステッカーのデザイン
しっかり確認していないが、車内から読めるように裏面にも同じようなことがプリントされていた気がする。【5月1日訂正・車内側は真っ白でした。見間違えだったようです】
経緯は分かったけど、これからはNBA会員章の代わりにこれを貼るということなんだろうか?
客としてはどっちでもいいけれど、これもあまり意味がないステッカー。
まず、全体に色が薄くて目立たない。
そして、見えたとしても「COOL CHOICE」キャンペーンの知名度は低いから、理解できない人が大部分ではないだろうか。
僕も知らなかった。初めて見た時は「COOL」とバスといえば…冷房車? などと考えてしまった。(冷房車が少なかった1980年代前後は、冷房車であることを誇示するステッカーを貼っていた事業者があった)
「COOL CHOICE」キャンペーンとしては、この水色のほか、オレンジ色のどちらかを使うことになっている。せめてオレンジ色だったら、もうちょっと目立ったかもしれない。
中央交通の貼付状況。注目してみれば、大多数の車両にCOOL CHOICEが貼られていた。
奥が昨年末導入の新車11-63。手前は神奈川中央交通中古の729
上の10-87同様、11-63は側窓上部にCOOL CHOICEのみ。導入されたばかりなので、まだ会員章を貼っていなかったかもしれない。
一方、729は、側窓上の会員章を残し、下の微妙な位置にCOOL CHOICE。
三平バスも同じ
前ギリギリに貼ると、左後方の安全確認の妨げになる可能性がある(以前のNBA会員章の指定場所の指示を無視したバス会社が多かったのと同じ理由)から、少し後ろにしたのだろう。見かけとしては中途半端だけど。
1993年度に秋田市交通局が導入し、譲渡された487は、
側窓の上部。縁がボロボロの会員章の上にCOOL CHOICE
一方で、新車でなくてもCOOL CHOICEだけの車両もあり、そういうのは会員章をはがしたのかもしれない。
それから、秋田市内所属では唯一の旧塗装車で、1月に秋田営業所から臨海営業所へ移籍した300は、
NBA会員章だけ
以上、貼ったり貼らなかったり、NBA会員章を残した残さなかったり、相変わらずまちまちという結論。
ただ、秋田営業所所属車両では新旧を共存させ、臨海営業所所属ではCOOL CHOICEだけの車両が多い気がする。(ただし、上下に並べている487は臨海所属)
300のようなCOOL CHOICEなしの車両は、古い車両が多いようで、これは先が長くないことを意味していそう。(ただし貼っている487は相当古い。それに秋田市中心市街地循環バスぐるる専用車両もNBAのみ)【2016年7月19日追記】この後、6月までに「300」は廃車になったとのこと。
ほかには、五城目営業所や羽後交通湯沢営業所の高速車両で新旧共存を確認。羽後交通では会員章を側窓に、COOL CHOICEをその下のボディに貼っていた。羽後交通本荘営業所では、貼っていない車両を確認。
ステッカーを貼ることだけがCOOL CHOICEの目的ではないはずだし、バス協会の役目でもない。
ステッカーが不要とは言わないけれど、加盟各事業者や乗客のためになることをしていただきたいものです。
(再掲)
多くのバス事業者が加盟する「社団法人日本バス協会(Nihon Bus Association)」の「会員章」。
当初は、各事業者のほぼ全車両に貼られ、しかも協会側で車両の貼付位置(前ドア直後の側窓の前・下角)まで細かく指定していた。
ところが、1年経ったか経たないかのうちに、貼付場所を変えたバス事業者が現れ出した(おそらく側窓の視界確保のため)。また、会員章がはがれたり、はがれかけてボロボロになったりしたままで運行するものも少なくなかった。
当初は張り切っていたバス協会の意気込みが、薄れたように感じていた。(特に路線バスでは)客としてはあってもなくてもいいものだし、各バス会社にしても同じようなものなのかなと思ったりした。
22日に秋田の中央交通で気づいた(もっと前からそうだったのかもしれない)のだが、
ドア直後の窓左上に違うステッカー?(2014年11月導入の日野レインボー2)
遠目には、正方形で白っぽく見える。
今までの会員章が色あせたかと思ったが、会員章より少し小さくて別物。
近くで見ると「COOL CHOICE」「未来のために、いま選ぼう。」とあり、環境省のロゴと従来のNBA会員章のロゴが下に小さく出ている。
「COOL CHOICE」とは昨年から環境省が推進している「温暖化対策に資するあらゆる「賢い選択」を促す国民運動」。
日本バス協会との連携は今年2月から始まり、全国でポスターのほか、この15センチ×15センチのステッカー約3万6千枚を掲出するとのこと。
環境省ホームページよりステッカーのデザイン
経緯は分かったけど、これからはNBA会員章の代わりにこれを貼るということなんだろうか?
客としてはどっちでもいいけれど、これもあまり意味がないステッカー。
まず、全体に色が薄くて目立たない。
そして、見えたとしても「COOL CHOICE」キャンペーンの知名度は低いから、理解できない人が大部分ではないだろうか。
僕も知らなかった。初めて見た時は「COOL」とバスといえば…冷房車? などと考えてしまった。(冷房車が少なかった1980年代前後は、冷房車であることを誇示するステッカーを貼っていた事業者があった)
「COOL CHOICE」キャンペーンとしては、この水色のほか、オレンジ色のどちらかを使うことになっている。せめてオレンジ色だったら、もうちょっと目立ったかもしれない。
中央交通の貼付状況。注目してみれば、大多数の車両にCOOL CHOICEが貼られていた。
奥が昨年末導入の新車11-63。手前は神奈川中央交通中古の729
上の10-87同様、11-63は側窓上部にCOOL CHOICEのみ。導入されたばかりなので、まだ会員章を貼っていなかったかもしれない。
一方、729は、側窓上の会員章を残し、下の微妙な位置にCOOL CHOICE。
三平バスも同じ
前ギリギリに貼ると、左後方の安全確認の妨げになる可能性がある(以前のNBA会員章の指定場所の指示を無視したバス会社が多かったのと同じ理由)から、少し後ろにしたのだろう。見かけとしては中途半端だけど。
1993年度に秋田市交通局が導入し、譲渡された487は、
側窓の上部。縁がボロボロの会員章の上にCOOL CHOICE
一方で、新車でなくてもCOOL CHOICEだけの車両もあり、そういうのは会員章をはがしたのかもしれない。
それから、秋田市内所属では唯一の旧塗装車で、1月に秋田営業所から臨海営業所へ移籍した300は、
NBA会員章だけ
以上、貼ったり貼らなかったり、NBA会員章を残した残さなかったり、相変わらずまちまちという結論。
ただ、秋田営業所所属車両では新旧を共存させ、臨海営業所所属ではCOOL CHOICEだけの車両が多い気がする。(ただし、上下に並べている487は臨海所属)
300のようなCOOL CHOICEなしの車両は、古い車両が多いようで、これは先が長くないことを意味していそう。(ただし貼っている487は相当古い。それに秋田市中心市街地循環バスぐるる専用車両もNBAのみ)【2016年7月19日追記】この後、6月までに「300」は廃車になったとのこと。
ほかには、五城目営業所や羽後交通湯沢営業所の高速車両で新旧共存を確認。羽後交通では会員章を側窓に、COOL CHOICEをその下のボディに貼っていた。羽後交通本荘営業所では、貼っていない車両を確認。
ステッカーを貼ることだけがCOOL CHOICEの目的ではないはずだし、バス協会の役目でもない。
ステッカーが不要とは言わないけれど、加盟各事業者や乗客のためになることをしていただきたいものです。