3月末、秋田市内で2つの道路が新たに開通した。今回はそのうち「外旭川新川線」の「寺内工区」。25日5時50分ごろ開通。
以前から何度か紹介していた、秋田市中央部から北部の南側である、八橋から寺内地区内を南北に貫き、草生津川左岸(東岸)を並行する道路で未開通だった、北寄りの区間。
2015年春に、三千刈橋・秋田基準寝具工場~新国道(県道56号)の東京靴流通センター・ネッツトヨタ・日産サティオの無名交差点を結ぶ道路と交わる所まで開通していた。この時開通したのも寺内工区の一部で200メートル。
その北側の483メートルほどが通すれば、新国道の高野(こうや)一区バス停そばの「野村」交差点と接続する。
それにより、ここ7~8年かけて順次開通していた、約1.7キロの草生津川沿いの道が全通するばかりでなく、臨海バイパス・川尻若葉町(新川)から横山金足線・外旭川字小谷地までを結ぶ、5キロの外旭川新川線全線開通となる。臨海バイパス~児童会館~面影橋~やばせ橋~野村~外旭川アンパス(奥羽本線)~横金線で、さらに北進すれば秋田北インターチェンジにもつながる。野村から北は、市道でなく秋田県道72号。
外旭川新川線が計画されたのは昭和29年だそうで、半世紀を超える壮大な計画であるが、今のところ、秋田市民が、これを一連の道路として意識することはまずないだろう。
でも、これまでは、山王十字路~新国道という秋田市内有数の混雑の道路を通るしかなかった、山王周辺と外旭川・土崎辺りの行き来には、新たなルートが確立されたことになる。
寺内工区(2015年開通区間も含む?)は総事業費20億、うち工事費3億6千万、残りが用地補償費。幅員18メートル。
未開通状態のGoogleマップに加筆。上の赤丸が野村交差点、下の赤丸が2015年開通区間北端
開通区間を南側(上の地図下の赤丸)からたどる。※開通前と開通後の写真が混ざっています。
開通前、2015年開通区間の北端から
工事中で封鎖されたバリケードの先にも、これまでと同じような新しい道がまっすぐに、北へ伸びる。
この時点では、既開通区間北端は「止まれ」だったが、今は解除されたはず。信号機は設置されず。
工事中でも、舗装が終わった部分は、歩行者は通れた。
住宅や事業所ばかりで土地勘がない場所であり、できたばかりの道路だから当然ではあるが、沿道にめぼしいものはほとんどなく、特徴もおもしろみもない道。
左奥に歯医者。この道路よりは先にできていたようだ
新規開通区間では、既存の東西方向の道3本と交わる。いずれも細い生活道路で、信号機はなし。横断歩道も1つだけだったか。
開通後。白線が引かれると道路らしく見える
2本目の道路との交点近くでは、左から南北方向の狭い道が寄り添って来て並行する。
上の開通前の地図の2つの赤丸で分かるように、草生津川と既存道路の線形の都合上、新しい道路は一直線にはできなかった。
2本目との交点の先で、左(川方向)に緩くカーブし、その先に野村交差点の信号機が見えてくる。
3本目との交点を過ぎると、既存の道とぴったりと並走。
間にひっくり返った三輪車
やがて、既存の道よりも若干高くなって、今度は右にカーブ。
野村交差点の手前
野村交差点手前では、草生津川もすぐ横。高野橋から出てくる道と交わる。新しい道路をはさんで反対側には既存の道はなく、交差点が近いため、北行き車線としか出入りできない(だから上記3本には含めませんでした)。
この辺は、川と既存の道路の関係もあって、ややごちゃごちゃした配置。
さて、「野村」交差点のこと。今や秋田市内ではわりと知られた大きな交差点だけど、それはここ20年くらいのはず。外旭川アンパスが開通した1993年に、交差点としても新設されたのではないだろうか。
由来は、所在地の外旭川字野村。バス停名などにはなっておらず外旭川の中ではマイナーな小字だし、線路のこっち側が外旭川というのも、意外。
開通区間北端=野村交差点。左右が新国道
向かい・アンパス側から新規区間を見る。開通区間のカーブはきつく先が見えない
今回の開通により、誰が見ても十字路となった野村交差点。
これまでは、アンパスからの道路が突き当たる丁字路交差点だったかと思いきや、これまでも南側に小さな道があって十字路だった。
開通区間側はカーブと交差点が近接しており、少々不整形で苦しい形状の十字路。予告灯ではないけれど、カーブ側から視認しやすくする補助用の信号機も設置された。
また、新国道を山王方向から来て、新規開通区間へ左折する時は、角度がけっこう急。
開通前。交差点北側から
ちなみに、新国道側の信号機は、今回フラット型に更新されただけでなく、設置位置も変更された。
従来は、信号機を背中合わせにして正面に1台・右手前に1台見えるようにしていたのを、背中合わせでなく、正面の左右に1台ずつとなった。
桜の横金線でも、そのように更新された所があり、秋田県警ではある程度大きな(幅の広い)交差点の設置方法を変えたようだ。アームや工事のコストはかかるだろうけど、視認性からして妥当でしょう。※茨島交差点特に大きな交差点は従来から実施。
新規開通区間と直接関係ないが、アンパス側から来て野村交差点へ入る車について。
従来からこの側は、車線(進行方向別通行区分)が3つに分かれていた。新規区間開通前は 左折/左折/直進&右折 の区分だったのが、開通後は 左折/直進/右折 に変更された。さらに、信号機に右折と左折の矢印信号も追加(従来は時差式)。
魁の報道などによれば、開通直後は直進に変更されたことを認識せずに、中央車線から左折しようとする車が見受けられたとのこと。
また、青信号より先に左折矢印が出る(赤→左折→青の順)ため、青信号になった直後に、(信号を見ずに、前車の尻しか見ていない)左折車が、東側の横断歩道を渡ろうとする歩行者を妨害する場面もある。これは同様の信号サイクルである古川添(太平大橋→牛島)や通町橋(中央警察署→通町橋)でも見られる現象。注意していただきたい。
最後に、新しい道と交わる既存の細い道について。大きさからして、既存の道側が「止まれ」なのは想像に難くない。
実際にそうで標識もあるのだけど、守らない車も少なくなさそう。
標識と「トマレ」の立て看板
標識も「トマレ」も前後2つずつ【ここには2020年に信号機が設置された。この記事後半】
「トマレ」は、おそらく地元町内会辺りが設置している雰囲気。全部の止まれにあるわけではないし、警察や道路管理者にしては乱暴な「トマレ」(切迫感が表れている?)だし。
上の標識がダブル設置されている所。手前は電柱に設置。先方のは、
また出た! 仮の止まれ
以前紹介した、破損の代替の仮設止まれは、水タンクで固定していたが、こちらはタイヤと土のうで固定。秋田中央警察署と秋田臨港警察署の違いということかな?
電柱では手前すぎて認知されづらいため、いずれは、仮設の場所に本格設置するということだろうか。
別の場所。
ごく普通の「止まれ」
同じ場所を開通前に撮影していた。
標識は設置済みだが隠されている
開通前の隠された標識と、現在の標識が違っている。開通してまだ2週間なのに。
支柱の根本の処理が前後で違うので、さっそく車がぶつかって壊されたのだろう。
標識自体も別物。隠されたものは小型サイズで「STOP」入りだったのに、今は英語なしの通常サイズ。つまり中古品。
新品の止まれ標識自体が壊された可能性もあるが、小さすぎて視認性に難があると判断して、あえて大きい中古に取り替えたのかもしれない。
この反対側の止まれを写真で確認すると、現在も小型が設置されているが、当初よりも設置位置が低くされているようだ。
となると、ダブル止まれのところも電柱の止まれが新品じゃないので、開通早々に大型に交換された可能性がある。
小型STOP入りが使われている場所もある
法令では、「止まれ」も小さくすることは認められている。でも、駐車禁止より小さい止まれなんて… 見栄えよりも安全でしょう。
これまで行き止まり同然だった草生津川沿いの道路は、やっと本来の形になった。昼間は、信号のタイミングによっては車が途切れることも多かったが、朝夕は通行量が増えたはず。通行量が増えたとはいえ、新規開通区間沿道では狭い道を通る車が減り、歩道が広くなって、安全になるだろう。
一方で、止まれを無視する車のほか、野村交差点を避けて開通区間から脇道へ逃れて新国道に出入りする車もいそう。節度ある運転をしていただきたい。
もう1つの新しい道については、いずれ。
以前から何度か紹介していた、秋田市中央部から北部の南側である、八橋から寺内地区内を南北に貫き、草生津川左岸(東岸)を並行する道路で未開通だった、北寄りの区間。
2015年春に、三千刈橋・秋田基準寝具工場~新国道(県道56号)の東京靴流通センター・ネッツトヨタ・日産サティオの無名交差点を結ぶ道路と交わる所まで開通していた。この時開通したのも寺内工区の一部で200メートル。
その北側の483メートルほどが通すれば、新国道の高野(こうや)一区バス停そばの「野村」交差点と接続する。
それにより、ここ7~8年かけて順次開通していた、約1.7キロの草生津川沿いの道が全通するばかりでなく、臨海バイパス・川尻若葉町(新川)から横山金足線・外旭川字小谷地までを結ぶ、5キロの外旭川新川線全線開通となる。臨海バイパス~児童会館~面影橋~やばせ橋~野村~外旭川アンパス(奥羽本線)~横金線で、さらに北進すれば秋田北インターチェンジにもつながる。野村から北は、市道でなく秋田県道72号。
外旭川新川線が計画されたのは昭和29年だそうで、半世紀を超える壮大な計画であるが、今のところ、秋田市民が、これを一連の道路として意識することはまずないだろう。
でも、これまでは、山王十字路~新国道という秋田市内有数の混雑の道路を通るしかなかった、山王周辺と外旭川・土崎辺りの行き来には、新たなルートが確立されたことになる。
寺内工区(2015年開通区間も含む?)は総事業費20億、うち工事費3億6千万、残りが用地補償費。幅員18メートル。

開通区間を南側(上の地図下の赤丸)からたどる。※開通前と開通後の写真が混ざっています。

工事中で封鎖されたバリケードの先にも、これまでと同じような新しい道がまっすぐに、北へ伸びる。
この時点では、既開通区間北端は「止まれ」だったが、今は解除されたはず。信号機は設置されず。
工事中でも、舗装が終わった部分は、歩行者は通れた。
住宅や事業所ばかりで土地勘がない場所であり、できたばかりの道路だから当然ではあるが、沿道にめぼしいものはほとんどなく、特徴もおもしろみもない道。

新規開通区間では、既存の東西方向の道3本と交わる。いずれも細い生活道路で、信号機はなし。横断歩道も1つだけだったか。

2本目の道路との交点近くでは、左から南北方向の狭い道が寄り添って来て並行する。
上の開通前の地図の2つの赤丸で分かるように、草生津川と既存道路の線形の都合上、新しい道路は一直線にはできなかった。
2本目との交点の先で、左(川方向)に緩くカーブし、その先に野村交差点の信号機が見えてくる。
3本目との交点を過ぎると、既存の道とぴったりと並走。

やがて、既存の道よりも若干高くなって、今度は右にカーブ。

野村交差点手前では、草生津川もすぐ横。高野橋から出てくる道と交わる。新しい道路をはさんで反対側には既存の道はなく、交差点が近いため、北行き車線としか出入りできない(だから上記3本には含めませんでした)。
この辺は、川と既存の道路の関係もあって、ややごちゃごちゃした配置。
さて、「野村」交差点のこと。今や秋田市内ではわりと知られた大きな交差点だけど、それはここ20年くらいのはず。外旭川アンパスが開通した1993年に、交差点としても新設されたのではないだろうか。
由来は、所在地の外旭川字野村。バス停名などにはなっておらず外旭川の中ではマイナーな小字だし、線路のこっち側が外旭川というのも、意外。


今回の開通により、誰が見ても十字路となった野村交差点。
これまでは、アンパスからの道路が突き当たる丁字路交差点だったかと思いきや、これまでも南側に小さな道があって十字路だった。
開通区間側はカーブと交差点が近接しており、少々不整形で苦しい形状の十字路。予告灯ではないけれど、カーブ側から視認しやすくする補助用の信号機も設置された。
また、新国道を山王方向から来て、新規開通区間へ左折する時は、角度がけっこう急。

ちなみに、新国道側の信号機は、今回フラット型に更新されただけでなく、設置位置も変更された。
従来は、信号機を背中合わせにして正面に1台・右手前に1台見えるようにしていたのを、背中合わせでなく、正面の左右に1台ずつとなった。
桜の横金線でも、そのように更新された所があり、秋田県警ではある程度大きな(幅の広い)交差点の設置方法を変えたようだ。アームや工事のコストはかかるだろうけど、視認性からして妥当でしょう。※茨島交差点特に大きな交差点は従来から実施。
新規開通区間と直接関係ないが、アンパス側から来て野村交差点へ入る車について。
従来からこの側は、車線(進行方向別通行区分)が3つに分かれていた。新規区間開通前は 左折/左折/直進&右折 の区分だったのが、開通後は 左折/直進/右折 に変更された。さらに、信号機に右折と左折の矢印信号も追加(従来は時差式)。
魁の報道などによれば、開通直後は直進に変更されたことを認識せずに、中央車線から左折しようとする車が見受けられたとのこと。
また、青信号より先に左折矢印が出る(赤→左折→青の順)ため、青信号になった直後に、(信号を見ずに、前車の尻しか見ていない)左折車が、東側の横断歩道を渡ろうとする歩行者を妨害する場面もある。これは同様の信号サイクルである古川添(太平大橋→牛島)や通町橋(中央警察署→通町橋)でも見られる現象。注意していただきたい。
最後に、新しい道と交わる既存の細い道について。大きさからして、既存の道側が「止まれ」なのは想像に難くない。
実際にそうで標識もあるのだけど、守らない車も少なくなさそう。


「トマレ」は、おそらく地元町内会辺りが設置している雰囲気。全部の止まれにあるわけではないし、警察や道路管理者にしては乱暴な「トマレ」(切迫感が表れている?)だし。
上の標識がダブル設置されている所。手前は電柱に設置。先方のは、


以前紹介した、破損の代替の仮設止まれは、水タンクで固定していたが、こちらはタイヤと土のうで固定。秋田中央警察署と秋田臨港警察署の違いということかな?
電柱では手前すぎて認知されづらいため、いずれは、仮設の場所に本格設置するということだろうか。
別の場所。

同じ場所を開通前に撮影していた。

開通前の隠された標識と、現在の標識が違っている。開通してまだ2週間なのに。
支柱の根本の処理が前後で違うので、さっそく車がぶつかって壊されたのだろう。
標識自体も別物。隠されたものは小型サイズで「STOP」入りだったのに、今は英語なしの通常サイズ。つまり中古品。
新品の止まれ標識自体が壊された可能性もあるが、小さすぎて視認性に難があると判断して、あえて大きい中古に取り替えたのかもしれない。
この反対側の止まれを写真で確認すると、現在も小型が設置されているが、当初よりも設置位置が低くされているようだ。
となると、ダブル止まれのところも電柱の止まれが新品じゃないので、開通早々に大型に交換された可能性がある。

法令では、「止まれ」も小さくすることは認められている。でも、駐車禁止より小さい止まれなんて… 見栄えよりも安全でしょう。
これまで行き止まり同然だった草生津川沿いの道路は、やっと本来の形になった。昼間は、信号のタイミングによっては車が途切れることも多かったが、朝夕は通行量が増えたはず。通行量が増えたとはいえ、新規開通区間沿道では狭い道を通る車が減り、歩道が広くなって、安全になるだろう。
一方で、止まれを無視する車のほか、野村交差点を避けて開通区間から脇道へ逃れて新国道に出入りする車もいそう。節度ある運転をしていただきたい。
もう1つの新しい道については、いずれ。