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公園の蛇口@秋田市

2024-09-22 22:56:33 | 秋田のいろいろ
秋田市の街区公園(児童公園)の新しい水飲み場についての続き。
散歩中に手が汚れてしまったので、近くにあった手形新栄町街区公園の水飲み場(の下向き手洗い蛇口)を拝借。
(再掲)ほぼ同一の保戸野千代田町街区公園
手洗いの下向き蛇口は、昔ながらの、手裏剣のようなとがった部分が3つあるハンドルをひねって回して水を出す。昔は商業施設や学校のトイレの蛇口も、家庭の台所や洗面台も、このハンドルが当たり前だった。
今は、公共施設などでも自動水栓や上下させるレバーが主流になったので、子どもは使いかたが分かるかな、などと思いながら使わせてもらおうとしたのだが…
大人なのに分からない点があって、使うのをちょっとためらってしまった。
昔ながらの蛇口ではあるのだけど

何か違う?

ここが違う
ハンドル天面中央の丸い部分。ハンドルを固定する「水栓ハンドルビス」と呼ばれる部品が引っかかった。
「色ビス」と通称されるそうで、その名の通り色が付いてる。無着色のものもあるが(色が取れたのかもしれないけど)、青や水色が一般的。
ほかに赤いものも見たことがあるが、それは給湯につながった蛇口。混合水栓が普及して、水と湯が分かれた蛇口も見なくなったな。

ところがこの公園のビスは青でも赤でもなく、オレンジ色というか山吹色というか黄色。
ただの水ではない水が出るのでは? と引っかかったのだった。ひねったら透明の水が出たし、飲むのではなく、手洗いだからあまり問題ないだろうと、使ったけれど。

考えられるのは、
・下水処理水を再利用した“中水道”とか、未検査の井戸水とか、飲用不適の水が出る?
→下水処理場から遠く、井戸も見当たらない公園なので、違いそう。それ以前に、公共の場所で飲めない水が出るなら、もっと大々的に注意喚起するはず。
・オレンジジュース(ポンジュース)が出る
→サラサラした透明な液体が出たから違う。ここは愛媛県じゃないし、不作でオレンジが高騰しているし。
ちなみに、ポンジュースが出る蛇口、讃岐うどんのだしが出る蛇口をネットで画像検索した限りでは、ハンドルビスはどれも青だった。青森のリンゴジュースが出る蛇口は、色が分かる画像なし。京都府宇治市の小学校では、熱いお茶が出る蛇口が普通にあるそうで、それは(熱いからなのでしょう)赤のようだ。


ネットで調べた。工場内など限られた場面では、飲用不適の水の蛇口に、黄色いビスを使うことはあるようだ。
「モノタロウ」に答えがあった。

「凍結防止水栓」ということらしい。

寒冷地では、冬に水道管が凍結して最悪破裂してしまう。対策として、水を少量出しっぱなしにするか、管を保温・加温するか、管の水を抜いて(水抜き)使用停止するかになる。
一般的には水抜き。電動で水抜きできるシステムもあるが、その設備投資ができなければ、手動で水抜き操作をするしかないと思っていた。

恥ずかしながら知らなかったもう1つの水抜き方法が、凍結防止水栓。
形状記憶合金によるサーモエレメント(でいいのかな?)が入っていて、一定以下の温度になると、電源不要で自動的に管内に残っている水を排出し、水抜きを行うもの。
実は、蛇口を見た第一印象で、ビスの色以外にも気になった点があった。

「スピンドル」と呼ぶのだろうか、蛇口本体とハンドルの間の縦長の管の部品が長い。すなわち、一般的な蛇口よりも本体とハンドルの間隔が長い(高い)。モノタロウで売っている凍結防止水栓も、同じ作り。この部分に仕掛けが入っている(蛇口本体は凍結防止でないものと共通らしい)。

これまでの思いこみでは、秋田市の公園では、凍結防止のため、冬というか晩秋から初春は、何か月も水が使えなかった。手動で水を抜いたままにしているのだと思っていた。
凍結防止水栓がある公園では、そうではなく、冬でも暖かい時は水が使えるのだろうか。
だとすれば、費用もさほどかかり増しにはなっていないだろうし、寒冷地の制約がある中、可能な限り、いつでも誰でも水が使える場所である公園にふさわしい装備であり、ありがたい。

秋田市の新しい水飲み場になった街区公園をいくつか確認したところ、近年更新された手洗い蛇口は、どれも凍結防止水栓だった。2011年辺り以前に更新されたところでは、青だったけれど。
保戸野八丁街区公園の水飲み側は青。構造上、凍結防止にできないのか
僕と同じように、使おうとして戸惑う利用者はいるのではないだろうか。ネット上では、松本城にあるらしい、黄色いビスの蛇口を、飲用不適ではないかと不安がる声があった。
秋田市でも説明がない。現地に表示するなり、ホームページで告知するなりはできると思う。

【24日追記】そもそも、凍結防止水栓=黄色は誰が決めたのだろう。JIS規格などではなさそうだし、青=水、赤=湯と比べて直感的でなく、この点も上手ではないと思う。水道業界としても、告知したほうがいいのでは。

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