広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

広島・宮島旅行記~宮島初上陸・夕暮れの宮島~

2008-09-15 16:39:56 | 旅行記
※本記事の写真はE-520でなくコンパクトデジカメで撮影したものです※
厳島神社と大鳥居に向かっていたかのような航路が左にそれて、宮島連絡船はもうすぐ宮島桟橋に接岸する。

放送では「接岸の際“強く当たる”ことがあるので座っているか、どこかにつかまれ」と言っている。
昔、青函連絡船に乗ったときも、桟橋に着くまで座っていたような気がしたので、おとなしく待とうかと思ったが、地元の人と思われる乗客は、すでに立ち上がり、1階へ降りる階段の途中で並んでいるから、後に続いた。

小さな船だから操舵室から岸壁がよく見えるだろうし、岸壁にはクッションの古タイヤがついているのでそんなに心配しなくていいとその場では思ったが、帰ってから調べてみると、過去に何度か実際に“強く当たって”けが人が出たことがあったらしい。天候や体調によっては、座って待っていた方が賢明だろう。

無事に静かに接岸。船から桟橋の職員にロープが渡され、扉が開く。車両を積んでいる場合は、車を先に降ろしてから、乗客の降船となる(混雑時の事故防止策だろう)。
宮島口は桟橋の建物から船までがすぐだったが、宮島は距離がある。
宮島桟橋には改札があり、自動改札化前によく見られた、銀色の風呂桶のような改札ブースに「駅員」がいた。駅と同じ型の自動券売機、きっぷうりば(全国各地への乗車券を買えるらしい)、待合スペース、売店もあって、この部分だけ見れば、まさに「駅」だ(実際駅扱いのようだが)。秋田近郊でいえば奥羽本線の追分や八郎潟のような感じだ。

しかし、視点を移すと、待合スペースがかなり広い。混雑時期や団体客の利用を考慮したのだろう、実際次の日には修学旅行生でいっぱいだった。
そして、驚くのが、左右対称の構造で、もう1つ改札口があるのだ。これは、競合する宮島松大汽船の乗船口。宮島口側では2社別々の建物だったが、こちらでは共有している。

19時近いので待合スペースに人影はなかったが、ベンチの間になんと立派な角の鹿が立っていた。
中で粗相をされたりしては困るからだろう、JRの駅員が鹿を追い出そうと近づくと、鹿はそれに気が付いて早々に外へ出て行った。

慌てて出て行く鹿。券売機や改札口など駅のような雰囲気もお分かりいただけると思う。フレームの外、右側には松大汽船の改札がある。

桟橋内には観光案内所もあるが、閉まっている。
観光マップは出ていたので2種類もらって、桟橋を出た。

外から見た桟橋の建物は新しく、大変立派。前のスペースも広い。

桟橋を出て右前方が厳島神社。
大鳥居を右に眺めながら神社まで海沿いに続く弓なりの道があるが、途中で左折して山側に入れば、両側にもみじ饅頭屋や飲食店などが立ち並ぶ参道がある。厳島神社に参拝するにはこのどちらかを通るのが一般的。
日帰り客は既に帰っただろうし、島内の宿泊客は夕食の時間だろうか。7月なのでまだ明るい時間とはいえ、人は少ない。

所々に鹿がいるが、ほとんど人間を気にしない。逃げるわけでなく、奈良公園の鹿のように餌をねだったり、紙袋やパンフレットに噛み付くこともしない。宮島では「鹿には餌を与えたり手を出さない」というルールが徹底していて、それなりにうまく共存しているようだ。

参道に行ってみるが、見事にどの店も店じまいしている。でも昼は賑わいそう。
この通りには交番と郵便局、金融機関の支店やATMコーナーもある。


そんな中で目を引いたのが、大きなしゃもじの展示。自転車と比較してほしい。


参道からさらに1本山側は「町屋通り」と呼ばれ、趣のある家屋が並ぶ。
突き当りには五重塔が見え、鹿が3頭、悠々と歩いていた。右に曲がればまもなく厳島神社。


大鳥居を臨む海岸に出ると、曇り空ながらも夕日が美しい。
神社の参拝時間も終わっているが、これを見られただけで来た甲斐があった。
大潮の日で満潮まであと1時間半ほどなので、水位が高い。


明日以降、ゆっくり島内を見るのが楽しみになった、いい予行練習だった。
もうすぐの連絡船を逃すと次は30分待ちになるので、桟橋へ急ぐ。
神社から桟橋は10分では危険、15分だと余裕といった距離か。
早足で汗をかいたが、船上の海風が心地よかった。
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広島・宮島旅行記~宮島への交通手段~

2008-09-15 14:55:10 | 旅行記
※本記事の写真はE-520でなくコンパクトデジカメで撮影したものです※
明日の予行練習も兼ねて宮島(正式には厳島)の夕暮れを見に行く。
宮島は広島市の隣り、広島県廿日市(はつかいち)市にある(以前は宮島町として独立)。日本三景のひとつでもあるから、仙台市と松島の関係に似ている。だが、こちらは海を渡る必要がある。

【宮島口へ】
まずは、広島市内から本土側の桟橋のある廿日市市の「宮島口」へ行かねばならない。
この区間はJRの山陽本線と広島電鉄の路面電車がほぼ並走している。
運転本数は広電の方が多いが、JRでも1時間に5本程度と便はいい。所要時間はJRだと20~30分だが、広電は1時間(広島駅から)かかる。
今回はJRの周遊きっぷと広電の一日乗車券を持っているから、どちらも利用できる。
広島駅と宮島口の途中にある原爆ドームを見た後なので、広島駅まで逆戻りするのは無駄だし、時間的余裕と鉄道ファンの好奇心から広電で向かうことにした。ドーム前からは乗り換えなしだが、45分ほどかかる。

宮島口行きの路面電車は、他の路線とは違って1両の電車(単車)は使われず、「連節車」という数両で1セットの長い電車だけが走っていて、車掌が乗っている。(路面電車については別記事にします)
途中までは、道路を走る路面区間だが、途中駅から砂利が敷かれた専用軌道になり速度が上がる。といっても、停留所が多いから、それほど速くはない。

運転本数が多い路線で、車両も収容力があるのに、夕方のせいか混雑しており、なかなか座ることができなかった。
終点の「広電宮島口」(路面上のは「電停」だが、ここは専用軌道上だから「駅」になるようだ)には数分遅れて到着した。
鉄道好きの僕でも、正直、飽きてしまった。帰りや明日はJRで移動しよう。
しかし、バリアフリーの低床電車「グリーンムーバー」はかっこよくて快適だし、宮島口方面の路線は、狭い道路をすり抜けたり、下町っぽい、昔ながらの家屋が並ぶ、いい雰囲気の街もちらりと見えて楽しそうな路線ではある。JRと組み合わせて(途中6駅でJRと接続する)途中停留所から利用するのがいいかもしれない。

【宮島連絡船について】
宮島へ渡る船(フェリー)もJRと広電系列の宮島松大汽船という2社が競合する。
どちらもほぼ15分間隔で所要時間は10分。JRの方が早朝・深夜(6時から22時頃)まで運行しているようだ。
今回は、周遊きっぷがJRの船にも有効なので、松大汽船に乗る機会はなかった。(なお、広電の一日乗車券の中には、松大汽船にも有効なタイプもある。)

JRは路線名としては「宮島航路」、一般的には「宮島連絡船」と呼ばれ、鉄道のダイヤとは関係なしに運行され、対岸の宮島で鉄道に連絡するわけではないものの、現在唯一の「鉄道連絡船」だ。
航路は1.0kmの鉄道路線として運賃計算されるので、「秋田から宮島」といった乗車券を購入することも可能だし、普通列車扱いなので「青春18きっぷ」でも乗船できる。航路だけの乗車券は170円で松大汽船と同額。

ちなみに、両社の航路とも、一直線に航行するが、JRの宮島へ向かう便がいちばん南側すなわち厳島神社の近くを通ることになる。これを利用して、昼間のJRの宮島行きは、「大鳥居に大接近」と称して、少し大回りして、進行方向右側から真正面に大鳥居が見えるコースを通るサービスをしている。所要時間は変わらない。これがJR連絡船のアドバンテージだ。

追記・2008年12月4日、JR西日本は来年4月から宮島連絡船を「JR西日本宮島フェリー株式会社(仮称)」として子会社化すると発表した。来年以降、何か変化があるかもしれません。

【宮島口桟橋】
広電の宮島口駅を出ると、小さな横断歩道を渡った目の前が船乗り場(桟橋)だ。雨でも走れば濡れずに移動できそう。
一方、JRの宮島口駅は道はまっすぐだが少し遠くにあり、道路を地下道で横断しなければならず、不便だ。

宮島口の桟橋は海(つまり宮島)に向かって左が松大汽船、右がJR。
周辺にはあなご飯やもみじ饅頭の店が並び、宮島に渡る前からもう観光地だ。

宮島口桟橋。左が松大汽船、右奥がJR。なお左の横断歩道の後方がすぐ広電宮島口駅。JRの宮島口駅はずっと後ろ。

松大の桟橋内には土産屋や飲食店(もみじ饅頭の載ったソフトクリームがあるらしい)が入っているようだが、JRの方はきっぷの券売機と飲み物の自販機のある小さな待合室しかなかったと思う。
また、桟橋の船舶業務を行う係員はいるが、駅員はおらず改札口もなく、乗船待ちの客が並ぶ狭い通路があるだけだ。通路の先頭はロープが張られている。
基本的に、到着した船がすぐ折り返すようで、接岸して宮島からの乗客の降船が終わると、係員が通路のロープを外して乗船開始となるが、すでに出航の5分前くらいだ。
船の乗船といえば、船腹というのか、船の側面から乗るのが一般的だと思うが、この船は車も人も船の正面から乗る。かつての青函連絡船をご存知なら、貨車が出入していた所といえば伝わるだろうか。
さらに、その乗降口と操舵席は前後両方に付いていて、船を側面から見ると左右対称の形をしている。つまり、方向転換をしなくても、そのまま両方の桟橋に入港できる、まるで鉄道の1両で動く路面電車やディーゼルカーのような構造をしている。

船内は3層構造で、一番下が自動車積載スペース、階段を昇って2階が窓と壁で仕切られ、2人掛けのシートが並ぶ船室(確かトイレもあった)、さらに昇って3階には風を遮るものがなく、遊覧船のようにプラスチックのベンチが海を向いて並んでいる。3階には2つの操舵室と飲み物の自販機もある。
定員500人以上の船だが、18時近いので乗客は数十人くらいか。観光客はほとんどおらず、多くは宮島の住民なのだろうか、ほとんど2階の船室に入ってしまう。僕は暑くて風に当たりたいので、3階に行く。

【出航】
宮島連絡船は3隻が在籍し、古い船は国鉄末期の1987年に就航したものもあるが、この時乗ったのは、いちばん新しい2006年就航の「みやじま丸」。
発電してモーターで推進する日本初の電気推進小型旅客船で、騒音や排出ガスに考慮されているそうだが、他の船と乗り心地や音に違いは特に感じられなかった。1階にはバリアフリーの船室もある。
JRの船体には大鳥居をイメージした赤いラインが入って、水色の松大汽船と対照的(みやじま丸は他の2隻より赤いラインの本数が多い)。青いJRマークがJR西日本の鉄道連絡船を主張している。

あっさりと乗って、あっさりと出航してしまったが、海の上は気持ちいい。
白い制服の船長と作業服のようなものを着た職員の2人乗務で運行されているようで、出航前後に、客席を通って3階の前後にある操舵室を行き来している。混雑するときは乗客をかき分けて行き来しなければいけないだろうから大変そうだ。
放送は録音されたものが流れるが、英語の放送もあった。

連絡船といえば、子供の頃乗った青函連絡船を思い出す。「乗船名簿」を提出し、長い船旅を実感したこと、着岸時にタグボートが寄ってきて大きな連絡船をぐいぐい押したことも思い出の1つだが、宮島連絡船には両方ともない。
内海で短距離だから名簿は不要だろうし、両側に操舵室があるからタグボートなしに自力で接岸ができるのだ。
観光客にとっては、遊覧船のような存在だが、宮島の住民と思しきベビーカーを押したお母さんや宅配便のトラックも乗っていた。地元の人にとっては、バスや道路の役目も果たしているようだ。青函連絡船とは違った存在なのだ。

出航前から、対岸に宮島が見えていた。
弥山(みせん)という山が高くそびえ、横方向にも長くて島の終わりが見えない。
島でなく半島の一部のような錯覚がする。

船の進行右側から宮島を見る。カメラに収まりきらないほど横に長い島だ。左に小さく大鳥居が見える。

航路になっていない右手には牡蠣の養殖いかだが浮かんでいる。
宮島口の街が遠ざかるとともに、大鳥居が大きくなってくる。

いかだや大鳥居など、進行方向右側に気をとられていたが、反対側を見てみる。
この船と同時に松大汽船の宮島行きも出航していて、並走している。宮島からはJRの「みせん丸」も近づいてきて、3隻が一瞬、一列に並んだ。

みやじま丸左側から撮影。奥が松大汽船の宮島行き。手前がJRの「みせん丸」宮島口行き。3層で左右対称の構造が分かる。

間もなく、宮島桟橋に到着する。
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広島・宮島旅行記~広島市内観光~

2008-09-14 12:06:32 | 旅行記
※本記事の写真はE-520でなくコンパクトデジカメで撮影したものです※
今回の旅行は、広島に夕方に着き、市内泊、翌日は宮島島内に宿泊し、3日目の午後に広島を発つことと、潮の満ち干に合わせて、宮島に行く予定を立てていたが、それ以外は、ある程度見所をリストアップしたが、行くかどうかは天候やその時の気分で決めようという、比較的大雑把な計画だった。

広島駅に16時に着いたが、まだまだ明るい。翌日からは雨になりそうだったので、今日のうちに見られるところは見ようと思った。
広島市内は路面電車が発達しているから、今の時間からフリー乗車券を使ってもモトは取れる。駅の電車乗り場の自動販売機で購入できた。(路面電車については別記事にします)

まずはホテルにチェックインして荷物を置いてから出かける。
歩いても行けそうな距離の宿だが、フリー乗車券があるので、電車で行く。駅前からは複数の系統が出ていて、少しややこしい。
原爆ドーム前を通る系統などで駅から6つ目の「八丁堀」という繁華街の電停(電車停留所)で降りて歩くか、支線に乗り換えればいいそうだ。「猿猴橋町(えんこうばしちょう)」「銀山町(かなやまちょう)」「胡町(えびすちょう)」など難読な電停が続く。橋を2つ渡る。
前の記事で駅周辺が熊本市に似ていると書いたが、駅から電車で繁華街へ向かうルートも、直線でないところや、地元の人向けの街並み続くのが熊本によく似ている。広島市民になった気分で車窓を楽しんだ。

胡町の次が八丁堀電停、三越・福屋・天満屋と3つの百貨店があって、乗り降りする人が多かった。
広電には新しい低床タイプの「グリーンムーバー」など長くて車掌が乗っている電車もあるが、この時乗ったのは、1両でワンマン運転の昔ながらの“チンチン電車”風車両。
運転士さんの感じが良く、旅行かばんを持って、フリーきっぷの乗客だから、乗り慣れない客と分かったのだろうが、カードの挿入口など丁寧に、手際よく示してくれた。
この後、何度も広電に乗ったが、運転士や車掌は皆、接客が丁寧な印象を受けた。

乗り換えるべき支線の電車は本数が少なく、しばらく来ないので、歩く。5分とかからずホテルに到着。

楽天トラベルで素泊まり4000円のビジネスホテルだったが、窓からは隣の建物の壁しか見えないのとテレビが古い14インチなのが不満なくらいで、いい部屋だった。

見たい所は、ホテルの近場では、広島城と広島市役所17階の展望台(この2つは結局行くことができなかった)もあるが、天気のいい、明るいうちに原爆ドームと宮島に行っておくことにする。

八丁堀から4つ目の電停が原爆ドーム前だが、立町・紙屋町と繁華街が続くので、雰囲気を味わうために歩いて行ってみる。
一本裏の通りにアーケードやパルコなどがあるからか、電車通りはそれほど賑やかではないが、県庁なども近くにあり、活気はある。

右手にまもなく役目を終える広島市民球場がある。
繁華街に近く、道路に面して立地(秋田市の山王大通りと八橋球場よりも近い!)しているのが意外だった。市民生活に溶け込んでいてまさに“市民”球場だ。

市民球場のはす向かいが原爆ドーム。道路と路面電車は原爆の標的になったという、太田川に架かるT字型の相生橋を渡る。
テレビや写真で原爆ドームを見ると、道路から奥まって、平和記念公園の中にあるような印象があったが、小さな公園はあるものの、ドームそのものは通りと川に面した橋のたもとにあり、平和記念公園は川の対岸にあるのだった。

相生橋から撮影。右側に原爆ドーム、見えないが左が広島市民球場。その先が八丁堀など繁華街。


相生橋(上の写真の道路反対側)から撮影。川へ降りる階段がある。右奥のビルはたぶん広島市役所。
原爆ドームの近くへ行ってみるが、思っていたよりも小さい建物だった。補強材らしきものも見えたが、60年以上もよくこの姿を維持できたと思ってしまった。
むしろ心が痛んだのは、何万人もの人がこの近くで命を落としたという事実だ。60数年後のその場所に、自分がいる。不思議な気持ちがした。ドーム沿いの遊歩道から川面へ降りる階段があった。水を求めた多くの被爆者が、ここに殺到したのだろう。階段の途中でしばらく川を眺めた。

原爆ドーム前の遊歩道から相生橋を撮影(すぐ後ろが原爆ドーム)。橋の上で道路が交差していてT字型なのが分かる。
世界各国からの観光客が、周辺を歩いて、説明板を読んだりドームを撮影したする傍らで、ジョギングや犬の散歩をしたり、川へ降りる階段の途中に座って語らう高校生やギターを弾く若者がいたりして、広島市民の憩いの場でもあるようだ。
重苦しいだけの場所でなく、市民生活の一部として溶け込んでいて、これが真の「平和の街」の姿なのかもしれない。

次は、宮島へ行ってみる。
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広島・宮島旅行記~秋田から広島へ・その2「ひかりレールスター」~

2008-09-14 11:07:34 | 旅行記
※本記事の写真はE-520でなくコンパクトデジカメで撮影したものです※
東京からの「のぞみ」は博多行きだったから、東京から1本で広島に行くことができた。
それなのに新大阪で「ひかり」の乗り換えたのは、前の記事でも書いたとおり、節約と快適さを求めてのことだ。

山陽新幹線(新大阪-博多)で指定席に乗る場合、「のぞみ」より「ひかり」の方が断然いい。
山陽新幹線の「ひかり」は「レールスター」という愛称が付けられた専用車両が使われている。といっても形式は「のぞみ」と同じ700系電車なので、走行性能は「のぞみ」と同一なため285km/hで走るから、所要時間は「のぞみ」より停車駅が多い分、数十分だけ余計にかかる程度だ。
「のぞみ」はすべて東海道からの直通であるため、2列+3列の一般的な新幹線の座席配列だが、「レールスター」の指定席は2列+2列(「こまち」は幅の狭いミニ規格なので当然だが、こちらはフル規格)だから、グリーン車並みにゆったりしている。(そのためか、レールスターにはグリーン車がない。なお自由席は2列+3列)東海道ほどの需要がない区間だからこそ、思い切ったサービスができたのだろう。
「のぞみ」より安く、快適に過ごせるため人気は高く、8両編成と短いこともあって、混雑することが多い。でも、東海道のような殺伐感は感じられず、僕も気に入っている。

レールスター。先頭車の“鼻筋”が黒いので「のぞみ」と同じ形式でも印象が違う。新大阪駅にて。(「のぞみ」用700系の画像は前の記事にあります)


レールスター指定席車内。電球色の照明がやさしい。普通車とは思えないゆったりどっしりした座席がお分かりいただけるだろうか。

レールスターの車内に入ると、飴色のやさしい光に包まれる。電球色の蛍光灯が使われているのだ。JR西日本では在来線特急のグリーン車にも電球色を使用している。
普通の蛍光灯に慣れた者にとっては、一瞬戸惑うが、「特別な空間」を意識させられ、旅の期待感を演出してくれる。

右側の席だったので、明石周辺の海は見えなかったが、姫路城を見ることができた。
以前見学したが、世界遺産たるにふさわしい立派なお城だったが、また訪れたい。
東海道新幹線の茶畑や富士山のようなインパクトのある車窓はなく、トンネルも多いが、南へ向かっているという高揚感が、どんな風景も楽しませてくれる。

車内では欧米系外国人(若者グループと老夫婦)が見受けられた。
姫路や広島で降りていった。

まだ乗っていたいが、1時間半で広島に到着。快適だった。
「のぞみ」に乗り続けず、「ひかりレールスター」に乗り換えて良かった。

秋田からの10時間の旅も終わったが、時刻はまだ明るい16時。
そんなに長くは感じなかった。

初めて降りた広島駅は、駅自体は「昭和50年代に作られた主要都市の新幹線駅」らしい駅だった。
仙台を小さくした感じで、盛岡や岡山とよく似た印象だ。
秋田駅など最近流行りのスマートな橋上駅舎とは違う、「街の玄関」にふさわしい風格があり、こういう駅も好きだ。

駅周辺の雰囲気は熊本に似ている。正面に路面電車乗り場があり、地元民向けの雑居ビルなどが多く、近くを川が流れている。繁華街へは路面電車に乗って行くことなどだ。

JR広島駅の在来線側。駅から出て正面(この写真左手)に路面電車乗り場がある。
今日は広島市内に宿泊する。宿までは路面電車で向かう。
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広島・宮島旅行記~秋田から広島へ・その1憂鬱な東海道新幹線~

2008-09-14 00:04:36 | 旅行記
※本記事の写真はE-520でなくコンパクトデジカメで撮影したものです※
鉄道で秋田から広島へ向かう場合、新幹線2本を乗り継げばよい。「こまち」で4時間、東京で「のぞみ」に乗り換えてまた4時間。計8時間の旅だ。

ところが今回は、そのルートだが、秋田-盛岡「こまち」、盛岡-大宮「はやて」、大宮-上野-東京は在来線、東京-新大阪「のぞみ」、新大阪-広島「ひかり」と、多くの列車を利用した。

なぜかというと、そんなに急がない旅である、節約と快適さ、メリハリをつけるためである。
細かく説明すると、まず盛岡で乗り継いでも、改札を出なければ特急料金は通しの計算なので変わらず、しかも「えきねっと」の予約ポイントが1列車毎に加算されるので、つまりは倍のポイントがつく。それに個人的には「はやて」の車両のフル規格の広さと座席の腰のあたりのやや硬めのホールド感が好きだ。
次に秋田からの場合、大宮で新幹線を降りれば、東京まで乗るより特急料金は500円ほど安く(えきねっと利用でさらに700円割引)、大宮から東京までなら在来線に乗ってもさほど時間はかからない。
新大阪で「ひかり」に乗り換えるのは、えきねっとポイントが2回分付くこともあるが、「のぞみ」の利用距離に応じてかかる加算料金が200円安くなることと、山陽新幹線の「ひかり」は専用車両が使われていて快適だからだ(次の記事参照)。全区間「ひかり」にすればもっと安くなるのだが、ある程度早く着きたいし、実はまだ「のぞみ」に乗ったことがなかったから乗ってみたかった。

トータルで2時間ほど余計にかかるが、少しだけ快適な旅と弁当代くらいは捻出できそうだ。


いよいよ当日、始発の「こまち2号」、盛岡で20分ほどの待ち合わせで「はやて4号」と乗り継ぐ。
乗り慣れた東北新幹線、車窓は単調だけれど、ミニ新幹線区間からフル区間規格に変わって、そのスピードに感心するという、いつも通りの旅路だ。

大宮からは在来線。通勤時間帯は大荷物では迷惑なほど混雑することもあるが、11時台だったので、座れなかったが、立つスペースは充分にあった。
上野で京浜東北線快速に乗り換え。この209系電車は新車への更新が進んでいる。ちょうど僕が1人で旅行をするようになって首都圏によく行っていた頃に、新世代の電車として登場した車両だ。安っぽいつくりを嫌う鉄道ファンもいるが、最近の電車よりも柔らかいデザインで結構好きだ。

接続が良かったので、発車の30分以上前に東京駅に到着できた。
東海道新幹線ホームに入るのは久しぶり。東京駅はここだけがJR東海の管轄であり、雰囲気が違う。以前は東海道新幹線のホーム上に、崎陽軒のシウマイ弁当の売店がたくさんあったはずなのだが、ない。JR東海系列の会社製の駅弁ばかりだ。締め出されてしまったのだろうか。
東日本の管轄部分では、甲信越や東北の各駅から駅弁を輸送して売る、毎日が駅弁大会みたいな売店があるのだが、そっちで買っておけばよかった・・・

「のぞみ」は20分間隔で出発していく。今回指定を取った列車は現在の主力の700系電車だが、1本前の列車は新しいN700系。間近で見るのは初めて。角ばった先頭車の形状も独特だが、インパクトがあるのは窓の小ささ。以前、遠目で見たときに、針で穴を開けたような感じがしたが、近くで見てもやっぱり小さい。コンセントが付いたり、シートなどの快適さが向上した車両だというが、この窓から富士山を眺めるのはどんな気分だろう。

N700系。製造番号1のトップナンバー車だった。窓の小ささと行き先表示の大きさが何となくアンバランス。


N700系(左)と700系
僕が乗った700系は、従来の300系などと同様、落ち着いた色合いの内装と座席の間隔がJR東日本の新幹線よりも少し広く、正統派の東海道新幹線の車両だ。
「のぞみ」は初乗車だったが、うわさ通りビジネス客中心にほぼ満席でどことなく殺伐として、息が詰まる。速く広島に着くための、新大阪までの2時間半の我慢だ。
洞爺湖サミットを控えた時期だったから、ホームや車内を警察官が巡回している。
せめてもの救いは、東海道新幹線は新幹線の中では、車窓にメリハリがあり、構造上景色が比較的見やすいこと。あいにく富士山は見えなかったが、みかん畑・茶畑・うなぎの養殖池・電照菊のハウス、富士川・安部川・大井川・天竜川・浜名湖・木曾三川(木曽川・長良川・揖斐川)で現在位置を確認して南下しているのを実感して時間をすごす。

岐阜県の長良川と揖斐川の間、岐阜羽島通過直後に右手に出現する「ソーラーアーク」。三洋電機の太陽光発電PR施設で、全面が太陽電池。

新大阪で「のぞみ」から解放され、10数分の乗り継ぎで「ひかり」に乗り換える。
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広島・宮島旅行記~周遊きっぷ~

2008-09-13 23:07:33 | 旅行記
計画が立ったのできっぷの手配をする。宿泊は楽天トラベルで済ませた。

国鉄の分割民営化後、同じ会社内(秋田ならJR東日本エリア)や北海道など一部方面については、昔では考えられない格安のきっぷが発売されている。
しかし、秋田からだと西日本方面への企画乗車券はない。

そんな場合、検討したいのが「周遊きっぷ」だ。
かつての「周遊券」を廃止してできたものだが、それなりの知識がないと乗客が購入するのも、ひどい場合では駅や代理店でさえ発券を躊躇するような、やや手ごわいきっぷだが、使い方ではかなり得になる。

周遊きっぷは全国各地にあらかじめ決められた「ゾーン」があり、そのエリア内では特急の自由席が乗り放題。出発/帰着駅からゾーンの出入口の駅までは通常の乗車券の2割引になる。行き帰りの特急券などは別に必要。
今回は「広島・宮島ゾーン」が利用できる。周遊きっぷはゾーンによって利用価値が違ってくるのだが、広島・宮島ゾーンはかなり得だと思う。4500円で広島近郊のJR線はもちろん、宮島航路(連絡船)、そして広島-新岩国の1駅だけだが山陽新幹線にも乗車できるのだ。

先に駅によっては発行をためらう所もあると書いたが、秋田駅なら大丈夫。窓口には専用の申込書も置かれている。
といっても、発行に手間取って、窓口を1つふさいでしまいかねないので、時間に余裕を持って買ったほうがいい。出発当日などもってのほか、今回は前日の「こまち」発車直後の窓口が空いている時間帯を狙って出かけた。

やはりターミナルである秋田駅の駅員さんは、日ごろからいろいろなきっぷを発行しているから、路線や経路については詳しい。それでも、周遊きっぷの発行は慣れていないのだろう、頭では分かっていても、操作や入力方法が分からなくなるケースがあるようで、今回対応してくれた若い駅員さんは、最初は順調に経路を入力していたが、途中からマニュアルを見たり、最後には奥から2人出てきて3人掛りになってしまった。そのうちの1人の少し先輩といった感じの女性が、的確に入力方法を指示してすんなり発券された。
「お待たせして申し訳ありません」と平謝りの駅員さんだったが、こっちが帰りに複雑な経路を指定したのが混乱の原因のようだし、手間取るのを見込んで前日に行ったのだから、まったく問題ない。これからもお世話になります。

これが「ゾーン券」。これに「ゆき」と「かえり」のきっぷがセットになる。

特急券は「えきねっと」で予約し、券売機で受け取ったので、ポイントが貯まり、秋田・東北新幹線は割引になる。
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旅行記について&広島・宮島旅行記~計画~

2008-09-13 22:25:44 | 旅行記
国内旅行が好きです。「旅行記」カテゴリーで紹介したいと思います。 自分の記録としてだけでなく、読んだ方の旅行の計画の参考にしてもらえるような記事にしたいと思います。 鉄道旅行が中心ですが、マニアックすぎないよう、詳しくない方でもさらりと読めるような内容にしたいと思います。 意見・感想や質問があればお気軽にどうぞ。


最初の旅行記は2008年7月の広島・宮島への旅行を取り上げる。
一眼レフ購入前なので、画像はコンパクトデジカメのもの。

今回広島に行こうと思ったのは、ネットで見た世界遺産・宮島の厳島神社が急に魅力的に思えて行きたくなったから。
また、中国地方は岡山市を少し歩いた以外は旅行したことがなく、特に日本の主要都市の1つである広島を見てみたかった。

計画を立てるに当たって、外せないのは宮島の厳島神社と広島市内。余裕があれば近くの山口県の岩国の錦帯橋も見たい。
休館日のあるような施設はないが、潮の満ち干を考慮した。干満の差が大きい大潮の日だと満潮時に海に浮かぶ大鳥居や神社と干潮時に鳥居の下まで歩いていく両方が経験できるからだ。

交通手段は新幹線2本で行くことができ、広島周辺は秋田より便が良い。帰りにちょっと寄り道したので(これについては今回の旅行記では触れない)、若干の制約はあったが、比較的楽に計画が立てられた。
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オリンパスブルー

2008-09-13 16:28:05 | デジカメ
かつての銀塩カメラでは、使うフイルムのメーカーで色合いが違った。
デジタルカメラでは、撮影素子(CCDやCMOS、E-520ではLiveMOS)やカメラ内での画像処理の違いから機種ごとに発色が違ってくる。
デジタルだから、撮影後にパソコンで画像処理すればかなり自由に調整が利くとはいえ、それほどの技術はないし、気軽に撮影したいので、今回E-520を買うに当たってはその発色が気になった。

調べていると「オリンパスブルー」という言葉を知った。
オリンパスの一眼レフデジタルカメラの青色の発色の良さを指すようだ。
もっとも以前の機種でコダック製の素子が使われ「コダックブルー」といわれたのが由来のようで、E-520などの現行機種はパナソニック製のLiveMOSが搭載されているし、画像処理エンジンも各機種で違うから、全機種で同一の発色ではないようだ。
ユーザーの間だけでの愛称かと思っていたが、宮崎あおいが出ているE-520のカタログにも「“オリンパスブルー”と呼ばれる、空の発色の良さは、格別です。」と記載(13ページ)されており、メーカー公認だった!

以前使った3機種のオリンパスのコンパクトカメラは、紺色や濃い青がうまく表現されず、花を撮影する時など残念に思っていた。
E-520ではこの記事で触れたように、花の色はきれいに再現されてうれしかったが、今度は「オリンパスブルー」を実際に撮影してみたくなった。

価格.comの掲示板を見ていると、オリンパスの講習会に参加した人がE-520/420で「正式なオリンパスブルー」を出す方法を教えてもらったとの書き込みがあり、それによれば「露出補正を-0.3か-0.7、仕上がりをVIVIDにして順光で」撮るとよいそうだ。

「仕上がり」とは画像のスーパーコンパネ右上で「NATURAL」と表示されている部分。コントラストなどの色調をプリセット5種類とカスタムで設定できる。

雲ひとつない秋晴れになった日、この設定を元に露出を補正して青森県弘前市のりんご公園で岩木山と青空を撮影してみた。

F/8 1/250 露出補正なし


F/8 1/320 露出補正-0.3


F/9 1/400 露出補正-0.7

露出補正なしのものと比べて、マイナスに補正した2点は、青空の深みが違う。
ややわざとらしい色のような気がしないでもないが、魅力的な色ではある。
露出補正なしの空の色も澄み渡った抜けるような青空の感じがして悪くはない。
露出をマイナスにすれば、当然リンゴ畑や岩木山も暗くなってしまうから、その兼ね合いは難しい。
けれども、色合いだけでこんなに楽しめるなんて、いろいろいじることのできる一眼レフデジカメは楽しい。

それにしても、この日は、北東北では年に数日しかないであろう、実にいい天気だった。
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マクロ風撮影のバナナ虫(ツマグロオオヨコバイ)

2008-09-12 21:28:24 | 動物・植物
僕は虫は苦手なのだが、テントウムシやトンボと並んであまり抵抗がないのが、通称バナナ虫ことツマグロオオヨコバイ。
我が家の庭にもたくさんいるので、新しいカメラの被写体になってもらった。


プログラムオート F/5.6 1/125 +0.7

ちなみに手前の(ピントが合っている)虫の部分だけを原寸大でトリミングしたのがこちら。(虫が苦手な方はご注意を!)

一眼レフを買って、予想外に便利に思ったのはマクロ(風)撮影のしやすさだ。
前の記事と少し重複するけれど、今までのコンパクトデジカメで撮ろうとすると、前後の植物にピントが合ってしまったり、ブレてしまったり、うまく撮れたためしがない。いちいちマクロモードに切り替える必要もあった。
ところが、一眼レフなら、虫のお腹辺りに・のフレームを合わせれば、ほぼ確実にピントが合う。手ブレ補正も効く。画像のサイズも大きいので後からトリミングしても肉眼で見るよりリアルに見えてしまう。そもそも、マクロモードという概念がない

知らなかったのだが、コンパクトデジカメで最短撮影距離といえば、レンズの前から何センチと表現するが、一眼レフでは撮影素子(フイルムやCCDなど)からの距離を指すのだそうだ。
今回使った、標準ズームレンズは、0.25mが最短撮影距離だが、いちばん望遠側で撮った。つまり、カメラ本体の厚さと、レンズの伸びた長さだけで20センチ近いだろうから、レンズと虫の距離は10センチ前後だったのではないだろうか。

本格的にやるにはマクロレンズを購入するのだけれど、標準ズームレンズでのマクロ風撮影だけで、充分楽しめそう。

【メモ】
ツマグロオオヨコバイとは「褄黒大横這」で、褄=羽のすそが黒く、人が近づいたりすると横にはって逃げることから付いた名前。「大」がつかないツマグロヨコバイもいるが、こちらはイネの害虫で、汁を吸うだけでなくウイルス病の媒介もしてしまうので嫌われている。セミと比較的近縁。
冬を越して1年近く生きるそうで、この時期見かけるのは幼虫から成虫になったばかりのもののようだ。そのせいか触ってみると、体が軟らかい。
学名の属名「Bothrogonia」で画像検索すると、海外には姿かたちがそっくりで色が赤茶色の種類もいるようだ。まるで赤い皮のバナナみたいだ。
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E-520を使ってみた

2008-09-12 20:24:14 | デジカメ
買ってきたE-520を早速使ってみようとするが、電源は専用の充電池であり、充電に5時間かかる(別売りの急速充電器なら2時間)。
実際は4時間程度で終わったが、とにかく使ってみる。

レンズの取り付けは初めての経験だが、難しくはない。
強力なダストリダクション装置があるので、それほど神経質にならなくてもいいようだが、砂やほこりの舞う場所での交換は避けたり、カメラのレンズ取り付け部を下に向けてほこりが入りにくいように交換するなど注意が必要なようだ。

レンズにうっかり指が触れて汚すとめんどうだから(メガネで経験済み)、レンズの前に取り付けてレンズを保護する「プロテクトフィルター」も一緒に買って取り付けた。1枚2000円ほどで安心を買ったと思えば安い。
基本的にはレンズフードも常時付けておくと、レンズ保護にもなるそうだ。

標準レンズをつけて持ってみると、持ちやすく、軽い。今までのコンパクトデジカメよりずっとしっくりくるし、かつ邪魔にはならない。望遠のレンズの方はさすがに少し重いが。

撮影すると、ミラーが動く音と感触がいい。
ピントは(時々迷うこともあるが)きびきびと、そして正確にあう。
今までのコンパクトカメラは[ ]のようなフレームの中で大雑把なピント合わせだったが、一眼レフはまさに・でピタリと合う。ピント合わせの方式も異なるから、「ピリッ」という電子音がなければ、ピントが合ったのに気づかないくらいだ。(もちろん視覚的にわかるサインが表示されるから、音は止めた)
それだけシビアなのだが、コンパクトカメラと一眼レフカメラは別物だと感じた。

だが、オリンパスのコンパクトデジカメユーザーとしては、今までの基本的な操作性・操作感は共通するものが随所に感じられ、あまり違和感なく、すんなりと移行できたのはうれしかった。
例えば、1つのボタンからほぼすべての機能がコントロールできる点(本機では「スーパーコンパネ」として一覧できて使いやすい)、画像の1コマ消去と全コマ消去の操作がまったく異なるので間違えにくくなっている点(両方のメニューが同じ画面内に表示される他社製品で間違えた経験がある)、シャッターボタンの感触などだが、何よりオリンパスでいいのは、撮影した画像のファイル名。
他社では「DSC00001」とか「IMG_0002」とか連番になるだけだが、オリンパスでは9月1日に撮影すれば「P9010003」といったように月・日・連番になっていて、ファイル名だけで撮影日が分かるのが便利だ。パソコンのフォルダ内でファイル名が重複してしまう確率もぐんと低くなるから、これも好都合だ。

「スーパーコンパネ」を表示させた画面。(100円ショップの保護シールを貼ったので少しゆがんでます)
撮影に必要な各種設定の大部分が一覧表示され、設定できる。なお、従来通りのツリー形式のメニューや一部は専用ボタンからも設定できる。


そんなわけで、さっそく撮影した、アサガオ。

絞り優先 F/5.6 1/100
以前のデジカメでは、こういう青色はうまく再現されなかったが、この色には違和感がない。


長々と一眼レフデジカメ購入の経緯を綴ってきましたが、これで終わります。
今後は、カメラの機能そのものだけに関する記事は「デジカメ」カテゴリーに、それ以外の写真はその被写体ごとのカテゴリーにアップしていくことにします。
画像は基本的に縮小して掲載し、F値、シャッター速度などのデータ(いずれもExifデータから)を記載しておきます。
よろしくお付き合いください。
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オリンパスE-520に決めた訳

2008-09-12 19:22:34 | デジカメ
いままで3機種(うち1機種は職場のもの)のオリンパス製コンパクトデジカメを使ってきたが、いずれも操作性や画質には納得できる点が多く、他社製のカメラを使う時に、もどかしく感じたこともあった。
これは、ただの「慣れ」によるものだけではなく、よく考えて作られているのだと思う。
そんなわけで、一眼レフを選ぶ時も、オリンパスをついついひいき目で見てしまうのであった。

さらに調べると、オリンパスには最上位機種を除けば、E-420とE-520という2機種があり、E-420はデジタル一眼中最小のサイズが売りで、それに手ブレ補正機構を付けやや大きくしたのがE-520という位置付けだった。両機種とも一眼レフの大敵のレンズ交換時のほこりを除去するダストリダクションシステムがついており、その実用度は業界トップレベルだそうだ(オリンパスは医療用内視鏡のトップメーカーだが、その技術=体内でレンズに付いた汚れを落とす=を生かしたらしい)。
ネット上では、画質やピント合わせの速度など他社に比べての弱点も出ていたが、最新の一眼レフが今使っている古いコンパクトデジカメより悪いはずがないから、気にするようなレベルではないと判断する。
家電量販店で両機種を持ってみたが、E-520の方がグリップ部分が出っ張っており、持ちやすい(その人の手の大きさにもよるだろう)。デザインも好みだし、大きい方のE-520でも思ったより小さい。両機種の価格差は確か2万円くらい、手ブレ補正も使ってみたい。
ほぼ同性能の1つ前のE-510という機種が安く売られているようだったが、画像の処理エンジンが異なるため、画質はE-420、520の方がずっといいらしい。
となればE-520に決めるしかない。

一眼レフでは本体とレンズは別物だが、レンズキットとしてセット販売もされている。
E-520の場合は35mmフイルムカメラに換算して(以下同)28-84mmの標準ズームがついた「レンズキット」、標準ズームと80-300mmがついた「ダブルズームキット」、標準ズームと140-600mmがついた「超望遠600mmキット」の3種類がある。
今までのコンパクトデジカメは35mmからのズームばかりだったので、建物を撮るときなど、もっと広角のレンズがほしかったので、28mmからなのはうれしい。だが、望遠側が足りない。100mmくらいはほしいし、実は今まで380mmまでの高倍率ズーム機を持っていたのだ。
さすがに600mmまではいらないから、300mmまでのダブルズームキットを買うことにする。10万円といったところか。

購入は、地元のカメラ屋さん。一眼レフを勧めてくれた先輩がお店も紹介してくれ、安く(価格.comなどの最安値には及ばないが)購入でき、おまけもしてくれた。
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一眼レフデジカメを買おうと思った訳

2008-09-12 17:58:03 | デジカメ
ここ数年、デジカメは小型化、高画素化が進んでおり、過剰な技術競争のような気がして関心が薄れていた。
実際、5年以上前のオリンパス(200万画素)とフジ(300万画素)のカメラで特に不満はなく、壊れるまで使い続けようと決めていたのだが・・・

2008年の夏、以前の職場でお世話になった方が、一眼レフデジカメを買ったとのことで、画像を見せてもらった。
想像以上にきれいだった。
急に興味が出てきて、調べてみると、正直、今までコンパクトカメラで充分だと考えていたので、一眼レフの必要性が分からなかったのだが、それは大きな誤解だった。
操作性や画質(コンパクト機と同じ画素数であっても、センサーのサイズが大きい一眼レフの方がきれい)など、非常に魅力的に思えてきた。
価格もそんなに高くない。パソコンも古くなってきたが、まだ使えるし、薄型テレビなんかまだいらない。

一眼レフデジカメを買う決心がついた。
どの機種にしようか。
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これまでのカメラ歴

2008-09-12 17:41:33 | デジカメ
写真を扱うブログの開設にあたって、今までのカメラ経歴を記しておきます。

高校生まで
写真を撮りたいという意欲はあったが、フイルムカメラしかなかった時代、現像の費用と手間が惜しく、ほとんど撮影しなかった。

大学生
在学中にカシオが初めてデジタルカメラなるものを発売し、ヒット。パソコンへの興味もあったので、少し気にかかるようになる。

卒業後
就職した年の秋にオリンパス、2年後にオリンパスの高倍率ズーム機、さらに2年後にフジのデジタルカメラを購入。いろいろ撮影し、現在に至る。
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