広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

広島・宮島旅行記~広島市内観光~

2008-09-14 12:06:32 | 旅行記
※本記事の写真はE-520でなくコンパクトデジカメで撮影したものです※
今回の旅行は、広島に夕方に着き、市内泊、翌日は宮島島内に宿泊し、3日目の午後に広島を発つことと、潮の満ち干に合わせて、宮島に行く予定を立てていたが、それ以外は、ある程度見所をリストアップしたが、行くかどうかは天候やその時の気分で決めようという、比較的大雑把な計画だった。

広島駅に16時に着いたが、まだまだ明るい。翌日からは雨になりそうだったので、今日のうちに見られるところは見ようと思った。
広島市内は路面電車が発達しているから、今の時間からフリー乗車券を使ってもモトは取れる。駅の電車乗り場の自動販売機で購入できた。(路面電車については別記事にします)

まずはホテルにチェックインして荷物を置いてから出かける。
歩いても行けそうな距離の宿だが、フリー乗車券があるので、電車で行く。駅前からは複数の系統が出ていて、少しややこしい。
原爆ドーム前を通る系統などで駅から6つ目の「八丁堀」という繁華街の電停(電車停留所)で降りて歩くか、支線に乗り換えればいいそうだ。「猿猴橋町(えんこうばしちょう)」「銀山町(かなやまちょう)」「胡町(えびすちょう)」など難読な電停が続く。橋を2つ渡る。
前の記事で駅周辺が熊本市に似ていると書いたが、駅から電車で繁華街へ向かうルートも、直線でないところや、地元の人向けの街並み続くのが熊本によく似ている。広島市民になった気分で車窓を楽しんだ。

胡町の次が八丁堀電停、三越・福屋・天満屋と3つの百貨店があって、乗り降りする人が多かった。
広電には新しい低床タイプの「グリーンムーバー」など長くて車掌が乗っている電車もあるが、この時乗ったのは、1両でワンマン運転の昔ながらの“チンチン電車”風車両。
運転士さんの感じが良く、旅行かばんを持って、フリーきっぷの乗客だから、乗り慣れない客と分かったのだろうが、カードの挿入口など丁寧に、手際よく示してくれた。
この後、何度も広電に乗ったが、運転士や車掌は皆、接客が丁寧な印象を受けた。

乗り換えるべき支線の電車は本数が少なく、しばらく来ないので、歩く。5分とかからずホテルに到着。

楽天トラベルで素泊まり4000円のビジネスホテルだったが、窓からは隣の建物の壁しか見えないのとテレビが古い14インチなのが不満なくらいで、いい部屋だった。

見たい所は、ホテルの近場では、広島城と広島市役所17階の展望台(この2つは結局行くことができなかった)もあるが、天気のいい、明るいうちに原爆ドームと宮島に行っておくことにする。

八丁堀から4つ目の電停が原爆ドーム前だが、立町・紙屋町と繁華街が続くので、雰囲気を味わうために歩いて行ってみる。
一本裏の通りにアーケードやパルコなどがあるからか、電車通りはそれほど賑やかではないが、県庁なども近くにあり、活気はある。

右手にまもなく役目を終える広島市民球場がある。
繁華街に近く、道路に面して立地(秋田市の山王大通りと八橋球場よりも近い!)しているのが意外だった。市民生活に溶け込んでいてまさに“市民”球場だ。

市民球場のはす向かいが原爆ドーム。道路と路面電車は原爆の標的になったという、太田川に架かるT字型の相生橋を渡る。
テレビや写真で原爆ドームを見ると、道路から奥まって、平和記念公園の中にあるような印象があったが、小さな公園はあるものの、ドームそのものは通りと川に面した橋のたもとにあり、平和記念公園は川の対岸にあるのだった。

相生橋から撮影。右側に原爆ドーム、見えないが左が広島市民球場。その先が八丁堀など繁華街。


相生橋(上の写真の道路反対側)から撮影。川へ降りる階段がある。右奥のビルはたぶん広島市役所。
原爆ドームの近くへ行ってみるが、思っていたよりも小さい建物だった。補強材らしきものも見えたが、60年以上もよくこの姿を維持できたと思ってしまった。
むしろ心が痛んだのは、何万人もの人がこの近くで命を落としたという事実だ。60数年後のその場所に、自分がいる。不思議な気持ちがした。ドーム沿いの遊歩道から川面へ降りる階段があった。水を求めた多くの被爆者が、ここに殺到したのだろう。階段の途中でしばらく川を眺めた。

原爆ドーム前の遊歩道から相生橋を撮影(すぐ後ろが原爆ドーム)。橋の上で道路が交差していてT字型なのが分かる。
世界各国からの観光客が、周辺を歩いて、説明板を読んだりドームを撮影したする傍らで、ジョギングや犬の散歩をしたり、川へ降りる階段の途中に座って語らう高校生やギターを弾く若者がいたりして、広島市民の憩いの場でもあるようだ。
重苦しいだけの場所でなく、市民生活の一部として溶け込んでいて、これが真の「平和の街」の姿なのかもしれない。

次は、宮島へ行ってみる。
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広島・宮島旅行記~秋田から広島へ・その2「ひかりレールスター」~

2008-09-14 11:07:34 | 旅行記
※本記事の写真はE-520でなくコンパクトデジカメで撮影したものです※
東京からの「のぞみ」は博多行きだったから、東京から1本で広島に行くことができた。
それなのに新大阪で「ひかり」の乗り換えたのは、前の記事でも書いたとおり、節約と快適さを求めてのことだ。

山陽新幹線(新大阪-博多)で指定席に乗る場合、「のぞみ」より「ひかり」の方が断然いい。
山陽新幹線の「ひかり」は「レールスター」という愛称が付けられた専用車両が使われている。といっても形式は「のぞみ」と同じ700系電車なので、走行性能は「のぞみ」と同一なため285km/hで走るから、所要時間は「のぞみ」より停車駅が多い分、数十分だけ余計にかかる程度だ。
「のぞみ」はすべて東海道からの直通であるため、2列+3列の一般的な新幹線の座席配列だが、「レールスター」の指定席は2列+2列(「こまち」は幅の狭いミニ規格なので当然だが、こちらはフル規格)だから、グリーン車並みにゆったりしている。(そのためか、レールスターにはグリーン車がない。なお自由席は2列+3列)東海道ほどの需要がない区間だからこそ、思い切ったサービスができたのだろう。
「のぞみ」より安く、快適に過ごせるため人気は高く、8両編成と短いこともあって、混雑することが多い。でも、東海道のような殺伐感は感じられず、僕も気に入っている。

レールスター。先頭車の“鼻筋”が黒いので「のぞみ」と同じ形式でも印象が違う。新大阪駅にて。(「のぞみ」用700系の画像は前の記事にあります)


レールスター指定席車内。電球色の照明がやさしい。普通車とは思えないゆったりどっしりした座席がお分かりいただけるだろうか。

レールスターの車内に入ると、飴色のやさしい光に包まれる。電球色の蛍光灯が使われているのだ。JR西日本では在来線特急のグリーン車にも電球色を使用している。
普通の蛍光灯に慣れた者にとっては、一瞬戸惑うが、「特別な空間」を意識させられ、旅の期待感を演出してくれる。

右側の席だったので、明石周辺の海は見えなかったが、姫路城を見ることができた。
以前見学したが、世界遺産たるにふさわしい立派なお城だったが、また訪れたい。
東海道新幹線の茶畑や富士山のようなインパクトのある車窓はなく、トンネルも多いが、南へ向かっているという高揚感が、どんな風景も楽しませてくれる。

車内では欧米系外国人(若者グループと老夫婦)が見受けられた。
姫路や広島で降りていった。

まだ乗っていたいが、1時間半で広島に到着。快適だった。
「のぞみ」に乗り続けず、「ひかりレールスター」に乗り換えて良かった。

秋田からの10時間の旅も終わったが、時刻はまだ明るい16時。
そんなに長くは感じなかった。

初めて降りた広島駅は、駅自体は「昭和50年代に作られた主要都市の新幹線駅」らしい駅だった。
仙台を小さくした感じで、盛岡や岡山とよく似た印象だ。
秋田駅など最近流行りのスマートな橋上駅舎とは違う、「街の玄関」にふさわしい風格があり、こういう駅も好きだ。

駅周辺の雰囲気は熊本に似ている。正面に路面電車乗り場があり、地元民向けの雑居ビルなどが多く、近くを川が流れている。繁華街へは路面電車に乗って行くことなどだ。

JR広島駅の在来線側。駅から出て正面(この写真左手)に路面電車乗り場がある。
今日は広島市内に宿泊する。宿までは路面電車で向かう。
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広島・宮島旅行記~秋田から広島へ・その1憂鬱な東海道新幹線~

2008-09-14 00:04:36 | 旅行記
※本記事の写真はE-520でなくコンパクトデジカメで撮影したものです※
鉄道で秋田から広島へ向かう場合、新幹線2本を乗り継げばよい。「こまち」で4時間、東京で「のぞみ」に乗り換えてまた4時間。計8時間の旅だ。

ところが今回は、そのルートだが、秋田-盛岡「こまち」、盛岡-大宮「はやて」、大宮-上野-東京は在来線、東京-新大阪「のぞみ」、新大阪-広島「ひかり」と、多くの列車を利用した。

なぜかというと、そんなに急がない旅である、節約と快適さ、メリハリをつけるためである。
細かく説明すると、まず盛岡で乗り継いでも、改札を出なければ特急料金は通しの計算なので変わらず、しかも「えきねっと」の予約ポイントが1列車毎に加算されるので、つまりは倍のポイントがつく。それに個人的には「はやて」の車両のフル規格の広さと座席の腰のあたりのやや硬めのホールド感が好きだ。
次に秋田からの場合、大宮で新幹線を降りれば、東京まで乗るより特急料金は500円ほど安く(えきねっと利用でさらに700円割引)、大宮から東京までなら在来線に乗ってもさほど時間はかからない。
新大阪で「ひかり」に乗り換えるのは、えきねっとポイントが2回分付くこともあるが、「のぞみ」の利用距離に応じてかかる加算料金が200円安くなることと、山陽新幹線の「ひかり」は専用車両が使われていて快適だからだ(次の記事参照)。全区間「ひかり」にすればもっと安くなるのだが、ある程度早く着きたいし、実はまだ「のぞみ」に乗ったことがなかったから乗ってみたかった。

トータルで2時間ほど余計にかかるが、少しだけ快適な旅と弁当代くらいは捻出できそうだ。


いよいよ当日、始発の「こまち2号」、盛岡で20分ほどの待ち合わせで「はやて4号」と乗り継ぐ。
乗り慣れた東北新幹線、車窓は単調だけれど、ミニ新幹線区間からフル区間規格に変わって、そのスピードに感心するという、いつも通りの旅路だ。

大宮からは在来線。通勤時間帯は大荷物では迷惑なほど混雑することもあるが、11時台だったので、座れなかったが、立つスペースは充分にあった。
上野で京浜東北線快速に乗り換え。この209系電車は新車への更新が進んでいる。ちょうど僕が1人で旅行をするようになって首都圏によく行っていた頃に、新世代の電車として登場した車両だ。安っぽいつくりを嫌う鉄道ファンもいるが、最近の電車よりも柔らかいデザインで結構好きだ。

接続が良かったので、発車の30分以上前に東京駅に到着できた。
東海道新幹線ホームに入るのは久しぶり。東京駅はここだけがJR東海の管轄であり、雰囲気が違う。以前は東海道新幹線のホーム上に、崎陽軒のシウマイ弁当の売店がたくさんあったはずなのだが、ない。JR東海系列の会社製の駅弁ばかりだ。締め出されてしまったのだろうか。
東日本の管轄部分では、甲信越や東北の各駅から駅弁を輸送して売る、毎日が駅弁大会みたいな売店があるのだが、そっちで買っておけばよかった・・・

「のぞみ」は20分間隔で出発していく。今回指定を取った列車は現在の主力の700系電車だが、1本前の列車は新しいN700系。間近で見るのは初めて。角ばった先頭車の形状も独特だが、インパクトがあるのは窓の小ささ。以前、遠目で見たときに、針で穴を開けたような感じがしたが、近くで見てもやっぱり小さい。コンセントが付いたり、シートなどの快適さが向上した車両だというが、この窓から富士山を眺めるのはどんな気分だろう。

N700系。製造番号1のトップナンバー車だった。窓の小ささと行き先表示の大きさが何となくアンバランス。


N700系(左)と700系
僕が乗った700系は、従来の300系などと同様、落ち着いた色合いの内装と座席の間隔がJR東日本の新幹線よりも少し広く、正統派の東海道新幹線の車両だ。
「のぞみ」は初乗車だったが、うわさ通りビジネス客中心にほぼ満席でどことなく殺伐として、息が詰まる。速く広島に着くための、新大阪までの2時間半の我慢だ。
洞爺湖サミットを控えた時期だったから、ホームや車内を警察官が巡回している。
せめてもの救いは、東海道新幹線は新幹線の中では、車窓にメリハリがあり、構造上景色が比較的見やすいこと。あいにく富士山は見えなかったが、みかん畑・茶畑・うなぎの養殖池・電照菊のハウス、富士川・安部川・大井川・天竜川・浜名湖・木曾三川(木曽川・長良川・揖斐川)で現在位置を確認して南下しているのを実感して時間をすごす。

岐阜県の長良川と揖斐川の間、岐阜羽島通過直後に右手に出現する「ソーラーアーク」。三洋電機の太陽光発電PR施設で、全面が太陽電池。

新大阪で「のぞみ」から解放され、10数分の乗り継ぎで「ひかり」に乗り換える。
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