広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

ニューシティが消えた

2011-04-12 20:48:53 | 秋田のいろいろ
久々に秋田市大町にある、かつてダイエー秋田店などが入っていた商業ビル「秋田ニューシティ」の解体工事についてです。※前回2月24日の記事

地震があってもさほど中断されずに工事は進み、ついに先週辺りに建物がすべて解体されてしまった。今回は角度別に順を追ってご紹介します。
まずは南東側、日銀秋田支店前交差点の竿燈大通りの向かい側から。
(再掲)昨年10月

現在
日銀の向こうに見えていた大きなニューシティがすべて消えてしまった。

西側の茶町通りから見ると、
3月12日
最後は東側(大町通り側)の一面だけが残っていた。
3月20日
それも徐々に解体され、最後は写真右側の南端(日銀側)が残った。

4月10日
ついにすべてなくなり、砂利や鉄くずの山がそびえるだけ。
上の写真、正面の白い建物は大町通りのイーホテル(旧ワシントンホテル)。これが茶町通り側から見えるようになるとは…

大町通りの北東側、通町方向から見ると、
3月27日
解体途中とはいえ、ニューシティが存在感を示している。
地元商店街と共存できていたように、通町や大町にとってニューシティは欠かせない存在だった。それがなくなってしまった。
4月10日(3月27日より少し離れた位置から)
ぽっかりと穴が開いてしまったよう。向こうに竿燈大通り以遠のビルやマンションがひしめくのが見える。

かつてミスタードーナツがあった、北西角(茶町通りと一方通行路の交差点)。
3月20日

4月3日

エレベーターがあった北東角(大町通りと一方通行路の交差点)。
3月20日

4月10日
個人的にはこのアングルがいちばん衝撃的。撮影した画像を見ても、上の北西角の写真と区別がつかないのだ。
かつては、エレベーターや屋根付き通路があり、看板類やショーウィンドーがあり、そして賑わいがあったのに…


3月20日。茶町側から北東方向、エレベーター付近を見る
地階部分が姿を現していた。その後埋められたようだが、地下構造物は撤去したのか、それともそのまま埋めただけなのか。

3月28日。茶町側から南東方向
白塗りで一部に「NEW CITY」とだけ書かれたルーフサインを撤去している途中だった。

4月10日
最後まで残っていた南東付近の装飾の残骸。


4月12日と13日は、秋田市中心部に春を告げる「だるまさん」こと星辻神社の「だるま祭り」。(当ブログで昨年と一昨年に取り上げています)
昨年のまつり最終日が、秋田ニューシティの最終営業日だった。あれから1年。名実ともに秋田ニューシティが姿を消した。
(今後、更地にして囲いを撤去するなど、工程としてはもう少しあると思われます)
※続きはこちら


※だるま祭りでは、福島県白河で作っただるまが売られている(星辻神社オリジナル仕様のだるま)。今年は震災の影響で製作がギリギリだったそうだ。
秋田テレビの夕方のニュースでは、女性アナウンサーが神社からレポート(VTR)して「1年間お世話になっただるまをお返しします」とか言って、古いだるまさんを神社に納めていた。
そのだるまは、片方の目だけが入ったもので、もう片方は白いままで納めていた。
片目のだるまは、願いがかなったらもう片方に自ら目を書き入れるのだが、彼女は願いがかなわなかったってことでしょうか…
【14日追記】14日の朝日新聞秋田版によれば、ダルマは14種類1万個。白河から全部が到着したのは、まつり前日だったとのこと。
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雪捨場/新屋水門

2011-04-11 23:01:29 | 秋田の季節・風景
震災が起きてすっかり忘れてしまっていたが、今年は大雪だった。
秋田県内陸南部の横手や湯沢周辺では、学校のグラウンドや畑に雪が残り、春からの授業・部活や農作業に支障が出ているところもあるようだ。
一方、秋田市内では、すっかり雪が消え、よほど日当たりの悪い場所や大量に雪が積み上げられていた駐車場の隅にザラメ状の汚れた雪が残っているのさえ珍しくなってきた。

市民や市内の事業者が自由に雪を運んで捨てられる、「雪捨場」はどうなっているか、見に行ってみた。※以前の記事は、今年2月2009年4月中旬があります。
場所は秋田市南西部の新屋(割山・勝平)地区、雄物新橋たもとの雄物川河川敷。今年は橋の上流側と下流側両方に雪山ができた。
上流側の堤防から
逆光で分かりづらいが、写真中央から右にかけての河川敷に黒い山のようになっているのが、捨てられて積み上げられた雪。
高さは堤防と同じくらいで、2月とあまり量が変わっていない気がする。
面積としては200メートル×100メートルくらいはある?
2009年の今頃とは比べものにならないほど多い。この分では5月になっても残っているかもしれない。

橋の上から下流側
下流側の雪山はだいぶ融けて少なくなった。(重機より向こうの真っ黒い部分が雪)
この日は止まっていたが重機が置いてあったので、雪を“かき混ぜて”いるのだと思われる。(そうやって雪を動かすことで早く融ける)

河川敷に下りてみた。
※下りる際は車両の出入り、川の水、雪山の崩落、地面の泥等に注意し、自己責任でお願いします。雪山に登るのも危険です。埋まります!
土のように見えるけど、雪です

これはいくぶん雪らしく見える?
市では雪以外のものは捨てないように呼びかけており、捨てる方も注意しているとはいえ、どうしても泥やほこりが混入してしまう。雪が融けたことにより、それらが目立ってしまうわけで、これはどうしようもない。

下流側堤防上から。雄物川は雪解け水で増水気味
重機で雪を動かしたためか、下流側の雪山には、畑の畝(うね)のような高低差ができている。
スケール感が写真では伝わらないけど、大きな畝

融けかけの雪が、おもしろい形になっていた。
 


さて、この近くにある、雄物川放水路から秋田運河が分かれる「新屋水門」。
老朽化したため、堤防上の道路の迂回を伴う、足掛け4年度に及ぶ改築工事が行われており、この3月で完成したようだ。(国土交通省による工事。道路部分は市かな?)
2010年7月の記事
水門上の道路
今までは片側にしか歩道がなかったが、両側に広い歩道ができた。水門の真上にはバルコニーみたいな場所もある。
今までは水門の上を通る時は、道幅や欄干の構造上、恐怖感を感じることもあったが、これなら安心して通行できる。
凝った装飾などはないが、堅実で好感の持てる道路だと思った。

仮設道路が撤去された跡の堤防は整備され、斜面の芝を張り直したようだが、現在はまだ芽が出ておらず枯れている。
旧水門当時も、雄物川(放水路)側の河川敷を歩いて水門のすぐ横まで行かれたのかもしれないが、新しい水門では、近くに階段ができ、川岸へのアクセスが向上した。
※水量が多く水深が深いため、水中に入るのは危険です。
川岸から。右方向が秋田大橋(上流)側、左方向が雪捨場・河口
上の写真で手前に写っている門のようなものは、水門本体ではなく「スクリーン」というもので、流れて来たゴミが水門に入らないように引っ掛けるもの。小枝やゴミがたくさんたまっていた。
このスクリーンは旧水門時代からの使い回し。工事中はこの水門より手前側を仮設道路が迂回していた。
その奥に見えるトンネルのようなものが水門本体なわけだが、一般にイメージする水門の趣はない。単なるトンネルのような外観で味気ないが、とても頑丈そうだ。

堤防の裏側、秋田運河側は、従来は人が河川敷に下りられなかったはず。
しかし、新しい水門では、放水路側同様、下に下りる階段が付いて斜面には芝が張られた。(ただしこちらは柵も設置され、川岸には近づけない)
運河側から。堤防の向こうが雄物川放水路
運河側も大きな口が開いただけの水門らしくない見かけ。
雪解け水がごうごうと音を立てて運河へ流入して来ていた。
水門を背に運河の下流方向
この辺りの秋田運河は幅が狭いが、今は特に水量があって流れが速くて怖い。
運河沿いの川辺には、小公園のようなものでも造る計画があるのだろうか。川辺に下りるのは危険だが、風景としては悪くないので、そういう使い道もあるかもしれない。※2015年の状況

※水門の続きはこちら
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みちの銀行・秋銀看板・北都別館

2011-04-10 20:24:23 | 秋田のいろいろ
青森市に本店がある地方銀行「みちのく銀行」。
青森県内では青森銀行に次ぐ二番手で、旧相互銀行の流れを汲む銀行なので、秋田で言うと北都銀行に相当する位置づけだが、一時期盛んに海外展開するなど、積極的な印象がある。
キャラクターは「トムとジェリー」。僕が弘前にいた頃は、地井武男さんがイメージキャラクターとしてCMに出て「♪便利なみちのくミニバンク~」とかやっていたけど、今はやめたようだ。
青森では「みち銀」と略すのが一般的だが、銀行側は「みちのく」を公式な略称にしているそうだ。Wikipediaによれば「日銀」との混同を避けるためだという。

秋田市大町には、みちのく銀行の秋田支店がある。
竿燈大通りからすぐの、大町通りとか赤れんが館通りと呼ばれる通り沿いのビル1階に入居している。
このビル
看板は「大町ビル」となっているが、正式には「協働大町ビル」という。
昔は「協働社大町ビル」と呼ばれていたが、いつの間にか「社」を抜いてしまったようだ。秋田県周辺で靴や傘を中心とした百貨店「協働社」の関連会社のビルだったはず。大町ビルには、みちのく銀行のほか、宴会場や飲食店、宿泊施設が入っている。

みちのく銀行といえば、緑地に白の明朝体の看板。
高い位置の方の看板に注目

「みちの 銀行」?
かすかに「く」の跡が見えるけど、これでは「未知の銀行」!?
 
南側の「く」が取れてしまっていた。僕は比較的ここを通るけど、この看板には注意を払わないでいたので、いつからこうなのか分からない。
ひょっとして地震の影響かもしれない(憶測です)。
みちの銀行とみちのく銀行

※続きはこちら
※さらに続きはこちら
※みちのく銀行の弘前大学前にある同型の看板について


ついでなので、秋田の銀行2行の話題も。
「秋田銀行」は、略称「あきぎん」。
これは正式な略称で、店舗の看板も「あきぎん」になっている。
(再掲)同じ通りにある秋田銀行秋田支店
ただし、「あきぎん」表記なのは秋田県内の店舗だけだという。
弘前市代官町にある、
秋田銀行弘前支店
県外の店舗の看板は、
同デザインだけど「秋田銀行」表記



もう1つの秋田の銀行、「北都銀行」(通称は「ほくと」かな)は、1993年に「羽後銀行」と旧相互銀行の「秋田あけぼの銀行」が合併した銀行。2009年に山形県の荘内銀行と経営統合し、「フィデアホールディングス」傘下。

1993年以前の羽後銀行とあけぼの銀行は、どちらも本店が旭川沿いの土手長町通りに面し、200メートルほどの距離を置いたとても近い位置にあった。
合併に伴い、旧羽後銀行の本店が北都銀行本店になり、旧あけぼの銀行の方は現在は「北都銀行別館」と呼ばれているようだ。
顧客からの相談を専門に受け付ける、銀行の「ほくと相談プラザ」や、一部は貸しオフィスみたいなのにもなっていたかもしれないが、ともかく銀行の店舗ではなくなった。
別館の前にバス停があって「北都銀行前」というが、以前は「あけぼの銀行前」(さらに以前は「相互銀行前」)だった。

その別館。
2010年前半撮影。右の高いビルが別館
分かりにくいが、別館の建物とバス停の間の↓↓↓の部分に木が見え、植え込みがある。

しかし、今年3月下旬に通ると、この植え込みを撤去している最中だった。
先日撮影
建物沿いの松の木は残っているが、
きれいな枝ぶりのケヤキや生垣の多くが取り払われてしまっていた
特に工事を示す看板などなかったようだが、ここはどうなるのだろう?
この裏手に、銀行の企業内保育所が今春開業した(工事中の看板)のだが、その関連か?

※続きはこちら
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余震の被害

2011-04-09 20:09:58 | 地震

秋田ケーブルテレビの回線トラブル(後述)により、追記が遅れてしまいましたので、続きを別記事にします。
今さら感もありますが、7日夜の余震の秋田の状況をまとめておきます。

・秋田県内では死者なし。県警によれば6人がけが(いずれも秋田市外)としていたが、今日になって4人に訂正。
・停電による設備停止により、秋田市内の製紙工場で火災が発生。停電による信号機停止による交通事故や工場業務への支障もあった。

・秋田駅自由通路の天井パネルが落下(前回と同じ?)したり、本震で被害が出て修理を終えた広面小学校では再び液状化が発生するなどの被害が発生。
民家などでもブロックの一部が崩れるなどの被害を見かけた。
秋田市内某所
道路沿いの民家のお庭? の隅に、小さなお堂があるのだが、ひっくり返って(というか横倒しか)しまった。
たまにしか通らない場所で、3月11日以後は1度しか通っておらず、その時は気付かなかったので、おそらく7日の余震で倒れたのではないだろうか。
 土台を残して上がコロンと倒れてしまった

道路側に倒れなくてよかった

・秋田市は停電のみ。ガス・水道の供給停止はなし(ごく一部で断水があったようだ)。
県全体では五城目町や八郎潟町など6市町1万2千世帯で断水した。五城目町では前回も断水していたが、非常用発電機がないため(費用の面から)、停電すると必ず断水してしまうからだそうだ。

・停電は、地震発生時に秋田・能代(秋田県)・八戸の各火力発電所(計240万キロワット)が自動停止したのが直接的な停電の原因のようだ。(他の東北電力の火力発電所は本震の時から停止したまま)
発電機自体の“耐震装置”みたいなのが作動したのかと思っていたが、宮城県内などの一部の変電・送電設備が地震で損傷し、そこに電力を送りすぎるのを防ぐために停止したとのこと。
北東北3県は全域で停電したが、翌朝には各発電所が順次発電を再開し、設備の点検が終わった変電所ごとに送電が再開された。
ラジオで「復旧作業に当たっていますが、送電再開のめどは立っていません」と言っていた10分後に、秋田市中心部の送電が再開された。

前回もそうだったが、東北電力の現場の皆さんの尽力には、こっちは客とはいえ頭が下がる。
もちろん、水道やガス事業者でもライフライン確保のために努力を続けた方々がいたからこそ、秋田市では水もガスも止まらなかったわけです。

・秋田県立の全学校と秋田市立の全学校は8日は休校。入学式を延期した小学校も多い。
・県議会議員選挙の期日前投票所、医療機関、銀行などは、停電中は場所や業務内容を限定して営業。復旧後は通常に。
・秋田のJR各線は8日は終日全線運休としていたが、停電の復旧が早かったため、在来線の一部は、8日18時以降に順次運転再開。今日9日はほぼ通常通り(=余震発生前)運転の予定だったが、土砂崩れ発生で弘前-青森間が運休するなどしたため、一部運休。


・停電復旧後、秋田ケーブルテレビのテレビ放送受信やインターネット接続ができない地域が発生
我が家では、昨日、テレビは正常だが、ネットがつながらなかった。

コミュニティチャンネルのデータ放送では、ネットに「接続しにくい状況となっております」となっていた。8日12時以降、ネット接続サービス利用者すべてに障害が出ており、障害原因は調査中、「復旧まで今しばらくお待ちください」としている。(復旧した9日19時現在もこの画面のまま)
そもそも“接続しにくい”じゃなく、まったくつながりませんでした!

デジタル放送123chのコミュニティチャンネルサブチャンネルの天気予報チャンネル(アナログでは12ch)の画面下の告知では、ネット接続できないのは「一部のお客様にて」となっていて食い違っている。
【9日23時追記】実際には、接続できたお宅もあったので、「一部のお客様」の方が正しかったことになる。
“接続しにくい”じゃないってば!

また、天気チャンネルでは「一部の地域を除きテレビ視聴ができない地域がございます」とも表示されていた。
テレビは見られない地域の方が多いってことか?
って言うか、テレビで「今テレビが見られません」って案内しても、その情報を必要とする人はテレビが見られないわけで、意味がないよ…

今朝になって、我が家のネットは復旧していた。
天気チャンネルでは、ネット障害が「8日12時頃~23時」に接続しにくくなっていたことのお詫びの告知が出ている。
テレビの障害については触れていない(告知画面自体がなくなった)。

上記の通り、データ放送では上の写真と同じ「お待ちください」「調査中」のまま。
公式サイトにはお詫びが出ていて、障害原因が「ケーブルモデムリンクアップ処理の輻輳による」だそうだ。
なんだそりゃ? イミガワカリマセン。

ケーブルテレビ局にとって、これらの状態は非常事態だ。
それなのに、天気予報チャンネルの告知は、他の広告に混じってループで表示されていた。
「SEIBU『秋田の男市』」
データ放送の方も、奥深い階層に掲載されていたし、上記の通り復旧しても障害中のままの画面。目立たないし誠意が感じられない。
それに、そもそもつながりにくくじゃなく、つながらないんだってば!
せめてコミュニティチャンネルの画面にずっと表示し続けるくらいはしてほしかった。

【10日追記・画像追加】10日の夕方時点でも、コミュニティチャンネルのデータ放送は、まだ「接続しにくい」「お待ちください」「調査中」のまま。
データ放送の画面(10日17時28分)
もっと迅速な情報提供をお願いしたい。
【11日追記】11日22時現在も変わりなし…
【12日追記】12日になって、データ放送画面のその項目自体が消去され、一覧画面は「お知らせはありません」に変わった。お詫びもせずになかったことにしたのか?
自然災害による電力会社の停電の復旧後なので、つながらなかったこと自体は仕方ない。CNAも努力したのだろう。だから料金を日割りして割り引けなどと言うつもりもない。でも、謙虚な説明とお詫びをして、もう少し誠意を示してほしいな。


・8日朝は市内のガソリンスタンドやスーパーやホームセンターには行列ができたという。商品の配送は正常に行われ、各店舗は非常電源や手作業の会計で販売したそうだ。
買いだめする人はおらず、整然と並んでいたようだったが、雨の中スーパーの玄関に並んでいた人、カゼを引かなかっただろうか。

・呆れたのは選挙期間中である秋田県議会議員秋田市選挙区に立候補している某候補。(名指ししたいくらいだが、今の時期だと公選法に触れそうだからやめときます)
停電で信号機が停止して車の通行がスムーズかつ安全とはいえず、多くの市民が停電して暖房も不充分な環境にいる中、
「◯◯でございます。皆様どうぞお気をつけてお過ごしください。◯◯でございます。」
と、余計なお世話の連呼をして行った! 必死なんですな…
【11日追記】この候補は落選した。

秋田市選挙区では、19名が立候補している。
告示前に、選挙運動の自粛について立候補予定者が話しあったが、話がまとまらなかったという。そのため、自転車や徒歩で回っている候補もいれば、いつも通りの選挙カーでの連呼を行う候補もいる。いつもよりは少ない印象だが、少なくとも4~5名は選挙カーを使って無意味なことをわめき散らしている(時間を短縮してはいるのかもしれないけど)。
報道によれば、昨日は選挙運動を中止した候補も少なくなかったそうだが、上記のような候補がいたのも事実。(由利本荘市選挙区にもいたとのこと)
こんな身勝手な人たちに、秋田県政を任せていいものだろうか。

秋田県選挙管理委員会では、昨日、開票集計作業のリハーサル(各市町村からのデータをまとめる)を実施する予定だったが中止した。今日、簡単な確認作業は行ったようだが、ぶっつけ本番になるようだ。
やっぱり今はまだ、選挙を行う時期ではなかったと思う。


●「秋田市の震度」と言っても…
さて、今までの地震でも「秋田市の震度」としていろいろ書いてきたが、マスコミで報道される震度というのは、「その地域内の観測地点で観測した震度のうち、最大のもの」を使うことが多いみたいだ。
「秋田市の震度」と言っても山王の秋田地方気象台だけで計っているわけではない。

秋田市内だけでも、6か所に地震計がある(気象庁のデータベースで過去の震度を検索できる)。地点名としては次の通り。

秋田市山王:これが山王にある国の第二合同庁舎内の秋田地方気象台。
秋田市雄和女米木:これも気象庁の震度計のようだ。具体的な場所は分からないが、旧雄和町。
秋田市八橋運動公園:気象台の向かいにある公園だが、ここには「独立行政法人防災科学技術研究所」が地震計を置いているようだ。具体的にどこにあるのかは分からないが、以前は秋田地方気象台も同公園内にあった。
八橋運動公園は丘陵地を平らにした公園なので、地盤が硬く、震度が低めに出るという話を聞いたことがある。実際、データを見てみると、たしかに気象台や消防庁舎(下記)の中では、いちばん低い震度を観測している場合が多い。


以下は、自治体設置であり秋田市役所の関連施設に設置されていると思われる。総務省消防庁が、各自治体ごとに地震計の設置を推進しており、これに対応したものだろう。

秋田市消防庁舎:これも所在地としては秋田市山王。秋田市役所正庁裏、八橋運動公園の向かいというか脇の秋田市消防本部が入る建物。
秋田市雄和妙法:おそらく秋田市の雄和市民センター。(5月16日からは雄和市民サービスセンター、合併前は雄和町役場)
秋田市河辺和田:雄和と同様に河辺市民センター。(同様に河辺市民サービスセンター、河辺町役場)


以上のように、平成の合併前の秋田市にある震度計は3つで、しかも極めて近くに設置されていることが分かる。

3月11日の地震の震度を改めて検索すると、
5強:雄和妙法、5弱:消防庁舎、河辺和田、4:山王、雄和女米木、八橋運動公園
であった。
昔(20年くらい前?)は震度を人間が体感で決めていたので、バラつきがあっただろうが、機械で観測する今でもやっぱり各種条件で違うものだ。
【2019年9月15日追記】その後の雄和妙法の震度について。
2019年9月5日付秋田魁新報で「雄和妙法は揺れる? 震度計が軟弱地盤に、移設→他と同じに」として報道された。妙法は軟弱地盤のため「「地震で揺れやすい」として防災関係者らに知られた」場所だそうで、2000年以降に秋田県内で震度4以上の地震は33回あったが、妙法ではそのうち21回観測し、秋田市内の他の4地点では4~7回に留まったという。
問題視されたのか、現在は雄和新波に移設(2018年1月?)され、以後は一般的な観測データが出ているようだ。秋田市内のいずれかで震度4以上を観測すると、秋田市役所職員はすぐに登庁しないとならないが、それも少なくなったそうだ。

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夜の余震と停電

2011-04-08 12:50:51 | 地震
昨日7日の夜に大きな余震があった。
23時32分に発生した、宮城県沖(3月11日とほぼ同じ位置)を震源とするマグニチュード7.4、最大震度6強(宮城県栗原市、仙台市宮城野区)の地震。


そろそろ寝ようとしていると、緊急地震速報が流れ、数秒後に揺れ始めた。
これは大きいなと感じ、玄関のドアを開けると、電気が消えた。

まっ暗な中での揺れだけに恐怖感が増し、まさか再び地震で停電すると思わなかったので、手もとには灯りがなく、手探りで懐中電灯を手にした。
3月11日よりは少し弱い気がしたが、長かった。外は雨。


報道では「秋田市」あるいは「秋田県沿岸南部」で「震度5強」としているところもある。
気象庁の発表(http://www.jma.go.jp/jp/quake/20110407234633391-072332.html)によれば、地点別では、
震度5強:秋田市雄和妙法*
震度5弱:秋田市河辺和田*
震度4:秋田市山王
(=秋田地方気象台)、秋田市雄和女米木、秋田市消防庁舎*
震度3:秋田市八橋運動公園*
だった。(秋田市内分。*印は気象庁以外の震度観測点についての情報、八橋運動公園のは「独立行政法人防災科学技術研究所」、それ以外は秋田市が設置したものだと思われる)
秋田市中心部では震度4程度か。
なお、消防庁舎も山王だし、八橋運動公園も消防庁舎や気象台の近所。八橋運動公園はかつて山(丘)で、地盤が硬いという話もあるから、震度が弱く出たのだろう。

※よく調べたら、3月11日の地震も地点で震度にバラつきがありました。後でアップします。


秋田県内では、けが人や若干の建物被害はあったが、津波や死者はなし。
秋田市内では、水道やガスは使用できるし、朝は冷え込まなかったので、暖房やお湯が使えなくてもつらくなかった。

秋田市中心部の停電は、8日午前中に復旧した。
今日はJR(秋田新幹線・在来線とも)は全線終日運休、多くの総合病院の外来や小中高校が休みになっている。
一方、空港や路線バスは通常通り動いている。

なお、気象庁の発表によれば、停電の影響で一部の地震計が止まっており、秋田など北東北に対する緊急地震速報が出せない状態だという。
停電が復旧しつつあるので、じきに直るのかもしれないが、とりあえずはご注意を。

とりあえず、今回も秋田市は大きな被害はなく、大丈夫であることをお知らせしておきます。
【以上、8日12時50分アップ。後で下に追記します】

【9日10時追記】
秋田ケーブルテレビのインターネット回線に不具合が生じ接続できなくなり、8日中に追記できませんでした。
9日朝になってやっと復旧したので、遅くなりますが、後で追記するつもりです。
※続きは別記事にしました。
コメント (2)
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千秋公園・セリオンリスタ

2011-04-07 21:08:10 | 秋田の季節・風景
ここ数日の秋田市は急に暖かくなった。
昨日は最低気温0.9度、最高気温13.0度、今日は最低2.1度、最高16.4度と、朝は寒いが昼間はコートがいらないほど。

秋田市中心部、千秋公園へ。
二の丸広場
木々は冬の装いだが、暖かさに誘われて、何組かの人が散歩したりベンチで休んだりしていた。
売店(まだ休業中?)の影にわずかな残雪が(写真右下)

春を迎える作業が行われている。
ぶぉーん
昨年11月末にも紹介した、空気を噴射して落ち葉を飛ばす作業中。
植え込みの下なども念入りに行なっていた。

二の丸の藤棚のある「胡月池」。
【10日追記】樹木の雪吊りや雪囲い(冬囲い)は既に取り払われている。
(以前の記事の再掲)普段の様子
今日は、
水がない!
池の水を抜いて、池の掃除をしていた。
水を噴射して岩をお掃除

サクラ(ソメイヨシノ)のつぼみ
あと2週間くらいで開花する予想。


今度は、秋田港の覆い付き緑地「セリオンリスタ」。
※秋田ポートタワー“セリオン”の隣にある施設で、こちらは秋田県の施設。以前の記事はこちら
ガラス張り(加温=暖房はしていない)のため、外よりもひと月ほど季節が進んでいた。
手前はユキヤナギ、奥はオオシマザクラ
オオシマザクラは遠くからは白っぽく見えた。
近づくとほのかにピンク色。少し散り始めていた
オオシマザクラの葉っぱは、一般的に桜餅に使われる。

各種1本ずつくらいしかないが、いろんな樹木が植えられている。
ギンヨウアカシア(通称ミモザとも呼ばれる)
耐寒性が弱いため、おそらく秋田では屋外で育たないと思われ、僕は初めて花を見たかもしれない。花も葉も繊細できれい。

 ヤブツバキ/ボケ

ハナモモ
「源平花桃」と呼ばれる、1つの木で赤と白とピンクの花がいっしょに咲く品種のようだ。サクラやウメにはできない芸当。
サクラもウメもいいけど、ハナモモもかわいらしくていい。
春爛漫って感じ

やっぱり花を見ると、心が弾んで明るい気持ちになれる。
サクラをはじめいろんな花々が咲くのが待ち遠しい。
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牛乳とパン

2011-04-06 23:57:44 | 地震
地震から間もなく4週間。
秋田市内では、燃料や食料の供給はほぼ問題ない。多少、量や選択肢が少なかったり、値段がやや高かったりするが、贅沢は言っていられない。
スーパーの売り出しチラシは、地震後まったく折り込まれていない(一部ディスカウントスーパーは除く)。食料品の状況を少しご紹介します。


生鮮食品は、通常通り。被災地や被災地を経由して遠方へ出荷することができなくなったものが、秋田に出荷されるなどしているようだ。

首都圏などでは、ペットボトルの水が不足している。
秋田でも、1人1本の制限がされており、棚に空間もできているが、すっからかんではない。

一時売り切れていたカップ麺は、徐々に入荷が復活。
各種ラーメン・うどん・そば・カップ焼きそばなど、選択肢も増えてきている。
地震直後は在庫が減っていた、ポテトチップスなどの菓子類も通常並み。

清涼飲料は、ペットボトルはほぼ通常並み。
しかし、消費期限が短い紙パック入りのものはほとんど入っていない。
輸送ルートの問題、あるいは容器の手配がつかないといったことが原因だろうか。

先週くらいまでは牛乳も同様だった。
地元の牧場の瓶入り製品や、今まで見かけないメーカーの製品が細々と入っていた程度だった。
今週頃からは、徐々にいつものメーカーの製品が戻ってきているようだ。1人1本の制限をやめた店舗もあった。
ただし、少容量のものや、スーパーのプライベートブランド製品はあまりない。
そんな中、複数のスーパーで200ml製品として唯一かつ大量に並んでいたのは…
「榛名(はるな)牛乳」
榛名酪農業協同組合連合会という、群馬県にある農協の製品。
普段、秋田では見ないブランドだと思うが、僕は榛名牛乳の名前は知っていたし、製品ロゴにも見覚えがある。首都圏など旅行先で買ったことがあったかもしれない。
スーパーさんが各方面に当たって、やっと見つけた仕入れ先だったのだろう。

栃木県産のイチゴもたくさん入荷されているし、関東地方北部からの流通網は確保されているようだ。


そしてパン。
パンもやっと流通量が増えてきて、食パンは比較的あるが、菓子パン・惣菜パンは、種類が限定されている。
おなじみ、秋田の「たけや製パン」の製品では、
ランチパック 小倉&マーガリン
昔出ていた製品を、急遽再発売したらしく、包装のデザインが現行のと異なる。
右下の女の子も時期外れの格好。
他に、先月から継続で菓子パン系ランチパック2種類くらいを見かけた。

たけやオリジナルの製品としては「アベックトースト」が有名で、今も製造販売されている。
ほかには、「粒あんグッディ」もわりと有名。要は「マーガリン入りのあんパン」ですけど。
通常は「粒あんグッディ」と大きく書かれた包装なのだけど、
シールだけ!
つまり、パッケージがないため、透明な袋に入れて、ラベルで対応しているのだろう。
こんなところにも、震災の影響が出ているとは。

この粒あんグッディは、消費期限が近づいて値引きされていた。
つまり、青森のたむたむさんも言っておられたけれど、つい最近まで在庫すらなかった菓子パンが、売れ残りそうになるほど流通しているわけであり、それだけ安定しつつあると考えられる。(包装や製品の種類の面ではまだだけど)

たけや製パンでは、和菓子類も製造しているが、串だんごや気の早い柏餅など、豊富にあった。
原料や製造ラインに余裕があるのだろう。
(たけやさんではパンの分も含めて、あんこは大量に確保してるってことね)


地産地消と言われるが、それだと地元で何かあった場合、大変。
一方、他地域から仕入れるとなると、輸送方法が問題。
さらに、容器とか包装の問題もある。難しいものだ。
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やっつけ仕事の掲示板

2011-04-05 21:27:58 | 秋田のいろいろ
今まで何度も紹介してきた選挙ポスター掲示場(掲示板)。※直近の記事はこちら
今回の秋田市の県議選・市議選の掲示板に、あまりにもひどい設置状況のものがあった。
※この記事の写真は個人の家屋等が写っているため、画像に加工をしてあります。

秋田市内のとある市立義務教育学校。
周辺はこんな感じ
通り(上図の横方向の公道)から少し引っ込んだこところに、学校の正門(門はないけど)がある。
通りから正門までは取り付け道路(図の縦方向)があるが、そこも公道らしく、沿道には民家や駐車場などがある。

この学校の正門周辺は、配置がちょっと変わっている。
取付道路から学校を見る
上の写真のように、学校ギリギリまで周囲に民地があるため、魚眼レンズでも使わない限り、正面から校舎全景を撮影できないのだ。住宅のすき間に学校が現れたような若干窮屈な印象を受ける。
ここは昔は田んぼだったところを宅地化したと思われ、急激な開発が進んだため、こんなことになったのだろう。
それが選挙ポスター掲示場にも影響を与えている。

左側が民家、学校との間に水路がある
上の写真で、民地と学校の敷地の間には、細い水路(堰?)が流れている。(赤白の柵の向こう側)

ちょっと角度を変えて
お分かりでしょうか。
なんと、水路際の民家の敷地に向かって掲示板が立っているのです!

水路沿いには、幅1メートルもないような人が通れるスペースがある。
でも、ここは民家の裏であり、お宅の中が見えてしまう。子どもはともかく、ここを通ろうとする大人は泥棒か覗き魔くらいではないだろうか。
だが、ここに貼ってあるポスターを見るには、その空間に足を踏み入れなければならない。(ポスターを貼るのも大変そうだが、律儀に全候補者が貼っていた)
「おじゃましまーす」と言いたくなる

見るのにとても気を遣う掲示板である。

※市議選の時に変化がありました。こちら


反対側から
この掲示場、はっきり言って無駄。
選挙ポスター掲示場としての役目を果たしているとは言えず、税金の無駄遣い。

今回は掲示板が巨大になってしまい、設置場所の選定や確保が難しいのは分かる。
だが、ここは学校であるから、正門前にこだわらなければグラウンド周辺など、掲示場を設置できる空間はたくさんあるように見えた。
それも無理であれば、近隣には駐車場やロードサイド店舗がいくつかあるので、そこにお願いして設置場所を提供してもらうことも可能ではないだろうか。
市選管は以上のような検討や調整・交渉をした上で、やむを得ずここに設置することとしたのであろうか? だとすれば仕方ない。

だが、法律(公職選挙法第百四十四条の二)で定められた「一投票区につき五箇所以上十箇所以内」(つまりここの投票所エリア内で5枚~10枚。詳細は施行令で制定)を充足しさえすればいいやと、こんな場所に設置したのだとしたら、申し訳ないが秋田市選挙管理委員会の“やっつけ仕事”の結果、いや、“怠慢”と捉えられてもおかしくない。(設置業者は市側の指示通りの場所に設置したはずだから、責任はないだろう。)


秋田市以外でもおかしな設置例は散見されるから、国が定めた制度が実情に合っておらず、もっと柔軟な運用が必要なのかもしれない。
昨年の愛知県某市の駅前ロータリー
工事のため柵で囲われ閉鎖中の歩道(迂回路は反対側)に向かって掲示場が設置されており、ロータリーに入った車からしか掲示板を見ることができない。
それに、歩道から離れた植え込みに設置されているので、工事をしていないとしてもポスターの詳細を見ることも難しい。

選挙ポスター自体、なくてもいいんじゃないかと個人的には思いますけどね。
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大屋根全開

2011-04-04 22:20:18 | 秋田のいろいろ
秋田駅前(西口側)のフォンテAKITA・アゴラ広場・西武秋田店付近には、屋根が高いアーケード(分類としては「全蓋式アーケード」だけど、横がスカスカなので冬は寒い)がある。2000年完成で長さ165メートル、高さ21メートル。地元商店街などが行政の補助を受けて造った。
東側にある秋田駅東西自由通路(人工地盤)「ぽぽろーど」と一直線に続いており、このアーケードも含めて「ぽぽろーど」と見なす場合も少なくないと思う(当ブログでもそう解釈した記事があったかもしれません)が、厳密には別物。
アーケードは「大屋根」と呼ばれ、下でイベントが行われる場合は「大屋根下で開催」と告知されることがある。(以下、アーケードのことを「大屋根」と表記します)
ぽぽろーどは秋田市の管轄だが、大屋根は違うらしい。おそらく、西武秋田店や秋田ビューホテルが入るビルを所有・管理する会社である「秋田中央ビルディング」が管理しているのではないだろうか。(大屋根下をイベントで使うときは、同社に申し込むことになっている)



先週のある日の昼間、「ぽぽろーど」の西端(大屋根側)を歩いていると、「ピンポンパンポーン」というチャイムが2回聞こえ、それに続いてあらかじめ録音された女声アナウンスが流れた。周りが騒がしいのと、スピーカーまでの距離が遠くて肝心の内容が聞こえない。

というか、ここで放送が流れたのを聞いたことがない。
このご時世、聞き慣れぬチャイムが2回といえば…
もしや緊急地震速報が流れたのではないかとヒヤリとした。

フォンテの2階入口付近にスピーカーがあるようだ。ともかくアナウンスの中味を聞こうと、急いで近寄った。
周りの人たちは、放送に関心を示さない人もいるが、多くの人が何事かとキョロキョロしていた。


もう1度放送が流れた。
ただいまから、屋根が開きます。落下物にご注意ください」(正確に記憶していないけど、内容はこんな感じでした)

なーんだ。
大屋根の天井を開くから、上から何か落ちてくるかもよ。という告知だった。
だから、ぽぽろーど部分では放送が流れなくて聞きづらかったわけだ。
地震関連ではないことが分かり、まずは安心した。
屋根の何か所かに割れ目ができた
見ていると、ゆっくりと屋根が前後(東西方向)に開きだした。いくつかのパーツに分かれていて、スライドして開く構造になっている。
モーターの音とか、どこかがきしむ音などは聞こえず、静かなもの。
その場にいて放送を聞いていた、20人くらいの人たちも足を止めて興味深そうに見ている。「落下物にご注意」と言われたから、うかつに屋根の真下にいたら頭に何か当たるんじゃないかという、不安もあったのだろう。

一方、放送を聞かなかったであろう多くの人々が、西側や沿道のフォンテ、西武、公営駐車場などから出てきて次々に大屋根の下を歩いている。

大丈夫だろうけど、万が一、落下物があったら危ない。

いったん離れて再び戻ると、屋根が全開になっていた。
不思議な光景

変な感じ

上には点検用通路がある


すると、今度は閉まり始めた。開くときよりは速度がやや早いような気がした。
半分ほど閉まって

閉まる直前

全開から全閉までは約3分。最初の放送を聞いてからは約10分ほどの間の出来事だった。
これはこれで貴重な光景を見られた。


ところで、この時は小雨が降っていた。(傘が必要かどうかは微妙な降り方)
雨や雪に当たらないで済むのがこの大屋根の最大の利点であるのに、屋根を開いてしまってはその意味がない。
しかも春休みで人出が多い日の昼間に、なんでわざわざ開閉しないといけないの?
さらに開閉は電動のようだから、一定の電力を消費するはず。節電が叫ばれる中、開けてすぐ閉める動作は本当に必要だったの?
意味が分からん。

法令で定期的に開閉して点検することが定められているのかもしれないが、そんなことは深夜・早朝にやればいい。
通る人のことを考えてほしいものです。
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掲示板/ヤマト/地下道

2011-04-03 23:08:19 | 秋田のいろいろ
以前の記事の続報をいくつか。

●巨大掲示板の欠点
選挙ポスター掲示場
秋田市では今回の統一地方選挙において、2つの選挙のポスター掲示場を1つで済ませようとしているのを紹介した
秋田杉合板(厚さ6ミリ)の市議選掲示板の上に、ラワン合板(厚さ3ミリ)の県議選掲示板を重ねて貼っているのだが、これには欠点があったのだ。
先週末撮影
お分かりでしょうか。
上の県議選の掲示板が、はがれるというかめくれてしまっている。
針ごと取れてしまっている
市内7ブロックすべての掲示場を見たわけではないが、市中心部の数ブロックにおいては、釘ではなく、上の写真のホチキスの針みたいな「タッカー」と呼ばれるもので止めている。
濡れたり乾いたりしてラワン板が反ったりしたため、タッカーが外れてしまったのだろう。複数の掲示場でこのような状態が見られた。はがれなくても、波打っているものも多い。

県議選の掲示板は縦方向に9分割されているので、幅7メートル超の板全部が同時に外れることはまずないと思われるが、どれか1枚でも、通行人の頭に落ちたり、道路をふさいだりしては危ないと思っていた。

ところが、
対処されていた
上の写真の矢印がタッカーだが、その下の白いのは釘。
新たに釘を打ち、確実に固定したようだ。

上の方の写真のめくれた掲示板はじめ、確認したすべての掲示場で同様の処置が施されていた。
市選管の設計書等では、何を使って固定するかまでは指定されていなかったようだが、施工業者としては釘よりも打つ作業が楽だからタッカーを使ったのだろう。
結局、釘打ちが必要になり二度手間だったけれど、これなら安心。中には土日で釘打ち作業をしたと思われる箇所もあった。おつかれさまでした。

※この次、2015年の統一地方選挙では、最初から釘で固定する方法になり、はがれることはなくなった。
※掲示板の関連記事はこちら


●ヤマトの残骸
昨年10月に自己破産し、閉店したスーパーの「ヤマト」。
店舗があった秋田市大町の「イーホテルショッピングモール(旧ファッションアベニューAD)」だけど、最近は中に入ったこともない。
外から見る限りでは、ヤマトのコンビニ型店舗があった1階西側には、伝統工芸品店「藤木」が再び店を構えた(以前もここに店舗があったのだが、ヤマトに譲って地階に移動していたのがまた戻ってきたことになる)。

東側(旭川側)には、地階のスーパーへ直接降りられる階段があり、そこには門型の看板があった。
(2010年10月撮影)写真右側の茶色のもの
以前は黒かったのだが、閉店する直前に赤茶色に塗り替えられていて、閉店後もそのままになっていた。
しかし、先週気づいたのだが、
真っ赤に塗られた
「ヤマト」「まちの駅」などの文字が、下に透けて見えるのが痛々しい。
後ろの黒い看板はまだ残っている
イーホテルショッピングモールの今後はどうなるのか。
1階が暗く見えるのは、節電中のため


●地下道ができた年
秋田市内には、奥羽本線の下をくぐって泉・保戸野・外旭川地区などを結ぶアンダーパス(地下道)がいくつかあることを何度か紹介してきた。
天徳寺地下道その他の地下道

いずれも、昭和30年代後半頃に完成したと思われるが、具体的な年は分からなかった。
しかし、現地をよく見てみると、出入口上部中央に小さな表示があることが分かった。
※外旭川側の自転車歩行者道から見やすいが、表示板がなくなっていたり判読できなくなっているものもある。
天徳寺地下道
着手:昭和39年6月27日、竣功:昭和39年11月23日(昭和39年=1964年)

ゆうれいトンネルこと水口地下道
着手:昭和37年10月12日、竣功:昭和38年3月30日
今まで水口地下道の名称を示すものないと思っていたが、この表示板にはちゃんと書かれていた。

設計が「盛岡工事局」とあるが、これは当時の国鉄の組織のようだ。
「鉄道管理局(現在のJR各支社に相当)」とは別の地方機関で、1958年時点では全国に7つあったとのこと。

4つのアンダーパスのうち、北端の水口と南端の天徳寺では、完成時期が1年半以上も違うことが分かった。
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地震関連

2011-04-02 21:14:25 | 地震
●震災の名前
3月11日の地震は、気象庁が「2011年東北地方太平洋沖地震」と命名していた。これは地震そのものの名前。
一方、地震に伴う災害については、各報道機関などがまちまちの呼称を使っていた。

4月1日午後の閣議において、今回の震災の名称を「東日本大震災」とすることが決まった。
今後はこの名称が多く使われると思われる。
「東北関東大震災」と呼んでいたNHKも、昨日から「東日本大震災」に改めている。


●計画停電
東北電力では、4月4日(月)から10日(日)までは、引き続き計画停電を実施しないこととした。

●ごみ収集
収集車の燃料不足が懸念されたことから、東北地方の多くの自治体がごみ収集を縮小していたが、ほぼ元に戻っている。
秋田市も、週明け4日から、家庭・資源化物/粗大の各ごみを通常通り収集/受け付けする。

●ゆうちょATM
地震発生後、郵便局外(ショッピングセンターなど)にあるゆうちょ銀行のATMは、使用を停止していた。
現在はどうなのか、公式サイトには明確に書かれていない。

でも、秋田市内の局外ATMは、昨日の時点で稼動していた。

●秋田県内陸北部で震度5強
昨日1日の19時49分頃、秋田県内陸北部を震源とするマグニチュード5.0の地震があった。
大館市で震度5強、北秋田市で震度5弱。酒瓶が割れるなどの被害があった。秋田市が位置する沿岸南部は震度3だったようだが、観測地点としての「秋田市(秋田地方気象台のことだと思われる)」は震度2だったようだ。(秋田市雄和では震度3を観測)
個人的には震度3くらいの体感。震源が近く、直下型(内陸地震)であるためか、今までの地震とは揺れ方が違う気がした。

秋田県の内陸南部を震源とする地震はたまに発生していたが、北部での地震は記憶になく、びっくりした。
秋田地方気象台の発表によれば、同じ断層で1955年10月19日にマグニチュード5.9の地震が発生して以来のようだ。
「今後1週間程度は震度4から震度5弱程度の強い揺れが起きる恐れがある」ことと、地盤が緩んでいるため土砂災害に注意するよう呼びかけている。(統計学的・科学的根拠もあるのだろうが、地震発生後の常套句とも言える)


その後、20時58分頃には岩手県沖を震源とする地震もあり、秋田市で震度3を観測した。緊急地震速報は出なかった(最大震度が4のため)。
ちょうどこの時間、NHKでは県域のローカルニュース放送中(天気予報)だったが、秋田放送局では揺れていることにひとことも触れなかった。アナウンサーもスタッフも誰一人気付かなかったのだろうか。
新しい秋田放送局の建物(秋田放送会館)は免震構造になっているので、揺れを感じなかったのだろうか。視聴者は不安な気持ちになっているっていうのに…


●JR秋田支社春の臨時列車
運休している快速「リゾートしらかみ」は、弘前さくらまつりに合わせて23日(土)から運転を再開することになった。
青森-秋田の2往復の運転で、弘前-秋田の1往復は運転見合わせ(運転開始日は後日告知)。

5月15日に弘前-五所川原間で運転を予定していた、快速「りんごの花風っこ号」は運転を取り止め。
これは使用する車両(トロッコ風の「びゅうコースター風っこ」)が仙台に所属しているため、運んで来ることができないためだと思われる。


弘前さくらまつり関連の臨時列車は予定通り運行で、さらに追加の臨時列車運行が決まった。
秋田-弘前間の快速「弘前 夜桜観賞号」だそうで、リゾートしらかみの先代“青池”編成を転用した「クルージングトレイン」(指定席・自由席1両ずつ)を使用。4月29、30日、5月3、4日運転。
所要時間は2時間半ほどなので、五能線経由ではなく、奥羽本線大館経由での運行だと思われる。
秋田からの夜桜日帰り見物客向けの臨時列車の運行は前例がなかったはず。

弘前のさくらまつりは、震災に配慮しながらも開催するとのことだったが、ライトアップをどうするかは調整中とのことだった。
個人的には、今年は夜桜は中止もやむを得ないと考えていたが、この列車が運転されるということは、実施するのだろう。(弘前観光コンベンション協会のサイトに「夜間特別照明は、PM11:00までです。」と出ていたからやるんだ)

観光客の激減が予想され、弘前の観光業界への影響も必至だから、秋田など近場から多くのお客さんに来てもらおうと、JRが運転を決めたのだろうか。
ただ、行きは秋田12:36→弘前15:06でいいとして、帰りは弘前20:29→秋田22:59。これだと、秋田方面の最終、寝台特急「日本海」(秋田までは指定席特急券で乗車可)の弘前発20:14とわずかしか違わず、あまり意味がない(特急料金不要できれいな車内というメリットはある)。
せっかく運転するなら、もっと遅い時刻にしてほしかった。
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新年度交通関係の動き

2011-04-02 17:23:59 | 秋田のいろいろ
新年度の秋田市の路線バス関連の動きをまとめます。

まずは中央交通のダイヤ改正。
近年の春のダイヤ改正は小規模で、今回も秋田東営業所と神田笹岡線の廃止に関連する動きのほかは、ほとんどの路線でダイヤに変化はない。
今までは案内所で時刻表をもらわない限り、事前に新ダイヤが分からなかったが、今回は数週間前(地震より前?)に変更される路線分の時刻表が公式サイトに掲載された! 今までになかったことだし、早い。利用者としてはありがたい。
しかも掲載されたのはpdf形式の表で、始発・途中停留所の一部・終着の時刻が掲載されていて、いまいち使い勝手が悪い時刻表検索システムよりもずっと分かりやすい。

主な改正点は以下の通り。
※勘違い・見間違いがあるかもしれません。特に運行時刻については、時刻表や窓口でご確認ください。
●南大通り経由大川反車庫行き
これは営業所や路線の廃止と無関係と思われる変更。
秋田駅前(西口)と大川反車庫(秋田営業所)を結ぶ路線は、「長崎屋経由(中央交通本社前を通るので、“中央交通線”と呼ぶこともあるようだ)」と「県庁・八橋(八橋運動公園)経由」があり、どちらも早朝から深夜まで多数運行されている。
両経由とも秋田駅-山王十字路は同じ経路なので、秋田駅近くの一方通行区間では、上りは中央通り、下りは広小路を通る。

そんな中、何年か前(わりと最近?)、「南大通り経由」の大川反車庫行きができた。平日の朝8時台に下りが2本だけ運行されていた。
経路は、 西口→市民市場前→南大通り→五丁目橋→北都銀行前→交通公社前→(以下県庁経由と同じ) で、広小路は通らない。

その南大通り経由が、今回1本減便となり、秋田駅8時ちょうど発の1本だけになる。

この路線は、南大通りから1本入った所にある中通総合病院への通院患者を狙った路線だと思われる。
南大通りは、数年前まで時間帯を区切って一方通行の規制があったため運行しづらかったのかもしれないが、南大通りを通る路線バスは極めて少なく、市街地でありながら路線バス“空白域”になっている。
その南大通りのほぼ真ん中に位置する中通総合病院は、秋田駅から1.2キロほど。
牛島経由の路線の有楽町バス停からでも、600~700メートルは歩くことになる。病人や真冬・真夏にはつらい道のりだ。周りには他の病院・医院がいくつかあるし、高齢者が多いであろう住宅地でもある。こういう場所にこそ、循環バスを走らせて、通院や買い物の利便を高めるべきだと思う。

そう思っていたのに、やはり南大通り経由の路線は定着しない運命にあるのだろうか。利用率が芳しくなかったのかもしれないし、渋滞に巻き込まれるなど運行面の問題があったのかもしれない。

●城東消防署経由駅東団地線
秋田東営業所の廃止に伴い、従来の城東消防署経由秋田東営業所線の代替として、駅東団地線が運行を開始。
(再掲)赤い線が従来の城東消防署経由東営業所線
秋田駅西口-明田地下道-東通仲町-城東消防署前-駅東団地
という経路で、東営業所線の駅東団地-秋田東営業所入口-秋田東営業所の区間だけをカットした形になる。
在りし日の東営業所線。中型だけでなく小型バスも走った

新しい駅東団地線は7時台~20時台にかけて、毎時1~3本運行。(平均すると毎時2本程度。土日祝日はやや少ないが同程度)全体的な本数としては、営業所時代とそう変わらない感じで、意外に多い。
営業所時代は秋田駅西口発の最終が21時37分(平日・土日祝とも)だったのが、駅東団地線では平日19時35分、土日祝日19時5分とだいぶ早くなる。駅東団地発秋田駅行きの最終は20時台で、3月までと同じ。
時刻表を見る限りでは、秋田駅から駅東団地へ行った車両が、そのまま折り返して駅に戻ってくるという単純なダイヤではなさそう。
駅東団地バス停付近。左側のバス停が始発になる
こんな住宅地の道路上で方向転換できるわけもない。

現地で確認したわけではないが、駅東団地到着後/発車前は、秋田駅東口まで/から回送しているのではないだろうか。
利用率と比べて多めの運転本数であることも踏まえれば、秋田駅東口発着の路線に使う車両の回送を兼ねた路線だと考えられる。
以前の繰り返しだが、免許申請などが手間だろうけど、駅東団地-秋田駅東口間でも客を乗せて営業運転し、西口-城東消防署-駅東団地-東口と環状に運行してくれれば、利便性が高まる(西口でも東口でもいいから駅に行きたい時に便利)と思うのだが。

それにしても、
 駅東団地のバス停(3月撮影)
表示板がボロボロサビサビだったり、文字や色が薄れた上に傾いていたり。
秋田市交通局から引き継いだポールが、リニューアルされないまま現在に至っているようだ。
【追記】しかも表記が「駅東団地“前”」と「駅東団地」で揃っていない! これは設置した交通局の責任だけど。

秋田東営業所線時代は、中型バスとともに小型バスも走っていた。駅東団地線ではどうなのだろう。
僕が最初に見かけた時は、中型バスだった。
その行き先表示(後部は「駅東団地」)
その後、反対方向の駅東団地発と思われるバスが来たが、それはこの記事最初の写真と同型の小型バスだった。駅東団地線でも、小型バスが使われるらしい。
駅東口発の「駅東線(駅東団地線と紛らわしいけど、大学病院方面の別路線)」が小型バスの路線なので、その回送を兼ねていると思われる。

・小型バス
市営バス時代から東営業所といえば、その小型バス(ミニバス)。
現在は、旧秋田市交通局から譲渡されたもの(たぶん5台)と、自社発注したいずれも「日野リエッセ」の計10台弱? で、秋田市内の狭い道を運行している。
路線が限定されているため、秋田駅の西側で小型車を見かけることはほとんどなかったが、1日から大川反の秋田営業所に移ったわけで、秋田駅まで回送する必要が生じるはず、と思っていたら…
竿燈大通りで営業運転中!
「県庁市役所 秋田駅前」という表示だった。このほかにも、逆方向の「県庁・市役所 八橋球場・車庫」としても走っていた。
小型バスも、秋田駅-秋田営業所(大川反)間で営業運転をするようだ。

といっても、交通局時代にも、交通局東営業所移管から小型バス担当路線移管までの2年間、小型バスが一時的に交通局中央営業所に所属していたことがあり、その当時も小型バスが県庁市役所経由交通局線に使われていた。
弘前の弘南バスでは、大型・中型・小型・マイクロが入り乱れて使われているので、小型バスがどこを走っていても珍しくもないが、いつもは大型と中型ばかりの秋田駅西側の路線で小型バスを見るのは、少し違和感を感じた。
※関連記事はこちら

●神田笹岡線廃止に伴う動き ※以前の記事はこちら
※市営バス時代末期から現在まで、神田線のうち旭野団地(実際には外旭川市営住宅)発着を「神田旭野線」、土崎駅発着を「神田土崎線」と呼んで区別し、笹岡線は神田土崎線の一部という位置づけでした。当記事でも、その区分に従って表記します。
【3日補足】「神田旭野線」の一部は秋田組合総合病院発着。
組合病院移転当初は、組合病院発着分は外旭川市営住宅は通らなかった(旭野団地-組合病院という経路)が、数年前から組合病院発着でも市営住宅を通るように経路が変更(旭野団地-市営住宅-病院)されている。
(再掲)赤い線が神田笹岡線、青い線が神田土崎線と神田旭野線

ダイヤ改正後も笹岡経由でない神田土崎線は変更なし。したがって、秋田駅と土崎駅を結ぶ神田線は、平日上り3本、下り2本、土日祝日は上り下りとも1本になる。昔は1時間に1本あったものだが。

笹岡線廃止に伴い、神田-笹岡-組合病院間では、秋田市が運行する「秋田市マイタウン・バス」の笹岡線が運行を開始した。
公募型プロポーザルが行われ、審査の結果、秋田の大手タクシー会社であるキングタクシーに委託されることになった。同社は既に北部地区のマイタウン・バスも受託している。
こちらのダイヤも明らかになった(秋田市交通政策室のサイトに掲載)。
平日3往復、土日祝日2往復。上り下りとも、平日は7・12・18時台、土日祝日は10・17時台に運行。
3月までの上り平日13・17・19時台、土日祝日17時台、下り平日7・15・17時台、土日祝日7・12・17時台というダイヤに比べれば、偏りがなくなって利用しやすいのではないかと思う。
在りし日の神田笹岡線。数年前から「笹岡・組合(病)・土崎駅」というメリハリのない行き先表示になった
マイタウンバスが運行されない区間では、代替として、秋田駅-組合病院の神田旭野線(神田・旭野団地・外旭川市営住宅経由)、組合病院-土崎駅の組合病院線を増発して対応。
したがって、神田笹岡線のルートではなかった笹岡入口-神田-外旭川病院前-旭野団地-外旭川市営住宅前では、実質的に増便されることになる。

増便分の神田旭野線は、秋田駅-笹岡入口の各停留所と組合病院は3月までとほぼ同時刻(経路が異なるけど所要時間が変わらない)。組合病院線もおおむね同時刻。
そうなると、ちょっと無駄に思える点がある。例えば、
3月までは、平日・土日祝日とも
土崎駅17:08→組合病院17:20→秋田駅17:52
外旭川市営住宅17:35→秋田駅18:00
というダイヤで、途中の笹岡入口→秋田駅間約5キロ弱の区間を8分間隔で続行運転していた。
神田線は1時間に2~3本の運転本数であるし、この時間帯のこの区間にそれほどの需要はない(実際にガラガラ)。笹岡線が遅れることもあるようで、2台が連続して走っているのも何度か見たことがある。

4月からはどうなるかというと、
組合病院17:20→外旭川市営住宅17:28→秋田駅17:53
外旭川市営住宅17:35→秋田駅18:00(変更なし)
となる。
つまり、外旭川市営住宅から秋田駅まで、ずっと7分間隔で続行することになる。
明らかに供給過剰であり、ムダ。どちらか1本にまとめてもよさそうだが、何らかの事情(補助金の条件とか)でできないのだろうか。

でなければ、17時35分発の後は平日は40分、土日祝日は1時間5分もダイヤの空白があるので、17時35分発を繰り下げて運転間隔を均一化すれば、乗車機会が増えてサービスと利用率の向上になる。乗務員の勤務時間や他路線のダイヤへの影響があるのかもしれないが。

●北部市民サービスセンター関連
今回サイトに掲載された時刻表のうち、土崎駅・組合病院関係のものには「4月1日~5月15日まで」とただし書きがある。
以前紹介した、秋田市の「北部市民サービスセンター“キタスカ”」が5月16日に開所する。
昨年から既に一部で報道されていたように、キタスカへ路線バスを乗り入れる計画があるので、それを見越しての暫定ダイヤということなのだろう。

●バス停名変更
予告通り、いくつかのバス停の名称が変更された。
秋田ニューシティ前改め
大町通り
2018年7月17日に表示板が更新された

サティ前改め
イオン秋田中央店前
どちらもローマ字表記はしないのね。

ちなみに、肝心のイオン秋田中央店の店外の看板類は、屋上も含めて「SATY」のまま。
地震の影響もあるのだろうが、まさか店舗よりもバス停の方が先に正式表記になるとは思わなかった。
※このバス停の表示板について、この記事後半。



今度は秋田市のこと。4月1日付「広報あきた」1742号より。
●交通政策課発足
上記のマイタウンバスなど、公共交通に関することを所管する秋田市役所のセクションは、都市整備部都市計画課の「交通政策室」という所だった。昨年度は7名の職員が配置されていたようだ。
それが今年度から「室」から「課」へ格上げとなり、都市整備部交通政策課となった。
新たに、交通安全や放置自転車対策、駐輪場の運営も行うようになった(従来は市民生活部生活総務課所管)。

秋田市の公共交通については、バス会社と協力した利用しやすい路線バスの整備、市長の公約であったはずの新駅設置、公共交通政策ビジョンの実現等々、課題が山積していると思うので、それらの実現に弾みがつくことを期待したい。
なお、4月2日時点では、秋田市のサイトは上記の変更がまだ反映されていない。


広報紙には平成23年度予算の概要も掲載されており、バス関係では2つが目についいた。
●杉のバス乗り場第2弾
2008年度末に秋田駅西口バス乗り場の屋根を、秋田杉材で装飾する事業が行われた。※こちらの記事
市街地の活性化や地場産品の活用が目的のようで、秋田市が言うには好評らしい。どっかから賞をもらったはず。
個人的には、既存のものを覆っただけの安易なものに思え、メンテナンスが面倒そうな気がしていたが、今のところは特に目立って劣化したような部分はなさそうだし、秋田の玄関口として、これはこれでいいかなと思うようになった。

それに気をよくしたのか、「秋田杉の街並みづくりを推進」として「秋田杉を使って、中通二丁目バス停広場(買い物広場)待合の上屋を整備します…800万円」とのこと。

「中通二丁目バス停広場(買い物広場)」とまどろっこしい言い回しだが、要はアゴラ広場・公営駐車場・フォンテAKITAの間の「買物広場」バス停のこと。2009~2010年度には路面などの改修工事を行った。
その時も書いたが、買物広場は「バス停」と言っても、「降車場 兼 バス待機場」の性格が強い。
秋田駅の1つ手前なので、ここから乗車するのは駅を越えて運行する一部路線の利用者のごく一部だけ。あとは待機時間が長いバスが駐車している程度の使い道。
秋田駅から続く大屋根からは直接見えない場所だし、旅行客などは存在すら気づかない場所だろう。

そんな場所に、800万円もかけて杉で飾り付ける必要はないと思う。
むしろ、市内各所のバス停に、待合所を作ればいいのではないだろうか。杉材を使って。
公共交通政策ビジョンでも、屋根付き待合所を整備することになっているし、新屋線のハローワーク前(新国道側上り)では、パチンコ屋の改築に伴って待合所が撤去されてしまったようなケースもあるのだから。

※実際に施工された様子はこちら

●ラッピングバス
バス車両を秋田らしいイラストなどで装飾します…1085万円」というのもあった。
詳細は交通政策室のサイト(http://www.city.akita.akita.jp/city/ur/im/05kotu/rapping/rapping.pdf)にあり、「バス車両活用情報発信事業」だそうだ。
目的は「秋田らしさをイメージさせるイラスト等で、市内を走行する路線バスの車体 をラッピングし、「ブランドあきた」のPRにより本市のイメージアップを図 るものです。」。

内容としては、2つ。どちらも秋田をアピールする車体広告(ラッピングバス)を実施するもので、10月1日からの運行を予定。
1つは「市実施分」。
秋田市が広告主となって3年間行うもの。デザインは市民(市内在住者限定)から「秋田市らしさに関連したもの」を公募し、事業費は980万円。
車体の両側でなく左側(ドア側)だけの「ハーフラッピング」にするのが珍しい。

もう1つは「企業実施分」。
民間企業のラッピングバスの広告料を補助するもの。
広告面積の1/3程度に秋田らしさ(秋田“市”らしさとは書いていないが…)が含まれるのが条件。1企業当たり最大3台、3年まで。
フルラッピングの場合25万円/年間/1台、ハーフラッピングでは10万円/年間/1台を補助し、予算額は105万円。

4月下旬には募集を開始するようだが、詳細が決まり次第、ホームページで告知するとのこと。

秋田市内で秋田市の広告をしても、意味がない気もしなくはないし、ある意味バス会社への“補助金”とも言えそうだけど、これはおもしろそう。
趣旨は異なるが、1991年に旧秋田市交通局が50周年を記念して、市立美術工芸専門学校(現・美短附属高等学院)の生徒がデザイン・ペイントした「秋田の花鳥風月」と「ひまわり畑」と題した路線バスを走らせていたのを思い出した。(ラッピングではなく、白塗りした車体に自分たちで直接描いた)
秋田のラッピング広告はつまらないデザインばかりなので、斬新なものを期待したい。

※続きはこちら

●アンパンマンバス登場!
最後に、新たなラッピング広告バスを発見。
アンパンマンとばいきんまん!
JA共済と秋田県警の名義で「横断まえは 右みて 左みて あんぜんに」とある。(前、見、安全をひらがな表記にするなら、横断もひらがなにした方がよさそうじゃありません? “断”なんて5年生で習う漢字です)
JAスポンサーの交通安全広告の第3弾だ。(最初は上記「つまらないデザイン」のリンクで2009年10月から、第2弾は昨年春頃
アンパンマンがJAのキャラクターなので採用されたのだろうが、秋田の広告バスに有名キャラクターが使われるのは珍しい。
後部は今まで同様、空白がある
臨海営業所行きだったので、同営業所所属だと思われる。
【3日追記】臨海営業所担当路線でたまたま乗車できた。当然ながら車内は普通で、アンパンマンの姿はなし。
【2012年4月5日追記】このバスは、2012年4月時点では秋田営業所に転属になった模様。
※翌年には別のアンパンマンバスが登場
コメント (4)
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