東演は初めて寄せていただいた「とぎつカナリーホール」は我々が公演したホールのほか、民俗資料館、児童館、練習室等があり、それから「森の広場」「空の広場」というユニークなスペースを有していた。
丘陵地に建っていることを生かし、屋上部分をウッドデッキや芝生、土の遊歩道を組み合わせて造成している。自然との調和をはかり、同時に温暖化にも対応しているのだろう。
平面ではなく高低差を生かした迷路のような空間には驚かされた。
2003年「建築美協会賞」を受賞しているのは大いに頷ける。
そしてこの二つの広場は、さらに高台の「こども広場」に繋がっている。ただこのステキな「自然的場所」は、悲しいかな町全体に本物の自然が溢れているので、人の姿がなかった。
否、この日は雨が降ったり止んだりだったせいで、きっと普段は違うのかもしれない。
たまたまこの日のある時間は僕が貸切で使わせていただき、低木の下を童心にかえってくぐったら、一斉に蝉が舞い上がった。
寿命がせまっているのもいて、もう高く飛べず、僕の頭のあたりを重そうに飛ぶ、その羽ばたきは、夏の哀れを誘い、一句ひねれそうだった。
さて、外観はこのくらいにしよう。
働くスタッフは切れ者が多いようだ。
例えば、辻井伸行氏のリサイタルを、ヴァン・クライバーン国際ピア ノ・コンクールで優勝する前に決めるという、素晴らしい眼力を持っている。
10月のチケットは当然即日完売。
そんな目鼻の利くホールから指名されたことは素直に嬉しい。
最後に少し突っ込んだ話をすれば。キャパは1階席554、2階席216と申し分なく、ただ音楽向きに音が広がる造りになっていて、役者は苦戦するだろうと懸念していた。
が、どっこい2階の奥でもクリアに聞こえた。
もちろん、今や、どんな客席の大きさにも、残響の良さにも、対応できる力をつけてきた『月光』の、とくに通称A班であるから、役者たちは工夫をして演じていたのだろうけれど…。
丘陵地に建っていることを生かし、屋上部分をウッドデッキや芝生、土の遊歩道を組み合わせて造成している。自然との調和をはかり、同時に温暖化にも対応しているのだろう。
平面ではなく高低差を生かした迷路のような空間には驚かされた。
2003年「建築美協会賞」を受賞しているのは大いに頷ける。
そしてこの二つの広場は、さらに高台の「こども広場」に繋がっている。ただこのステキな「自然的場所」は、悲しいかな町全体に本物の自然が溢れているので、人の姿がなかった。
否、この日は雨が降ったり止んだりだったせいで、きっと普段は違うのかもしれない。
たまたまこの日のある時間は僕が貸切で使わせていただき、低木の下を童心にかえってくぐったら、一斉に蝉が舞い上がった。
寿命がせまっているのもいて、もう高く飛べず、僕の頭のあたりを重そうに飛ぶ、その羽ばたきは、夏の哀れを誘い、一句ひねれそうだった。
さて、外観はこのくらいにしよう。
働くスタッフは切れ者が多いようだ。
例えば、辻井伸行氏のリサイタルを、ヴァン・クライバーン国際ピア ノ・コンクールで優勝する前に決めるという、素晴らしい眼力を持っている。
10月のチケットは当然即日完売。
そんな目鼻の利くホールから指名されたことは素直に嬉しい。
最後に少し突っ込んだ話をすれば。キャパは1階席554、2階席216と申し分なく、ただ音楽向きに音が広がる造りになっていて、役者は苦戦するだろうと懸念していた。
が、どっこい2階の奥でもクリアに聞こえた。
もちろん、今や、どんな客席の大きさにも、残響の良さにも、対応できる力をつけてきた『月光』の、とくに通称A班であるから、役者たちは工夫をして演じていたのだろうけれど…。