アリストパネス・カンパニー
プロダクション30
『大逆の影』
(スタジオAR、2011.11/18~27)
は、大逆事件で処刑された
大石誠之助をモデルにした
桜井啓之助を主人公に、
彼の地元・和歌山県新宮市を
舞台に展開する作品でした。
大逆事件は多くの社会主義者、
無政府主義者の弾圧を目的に
全国で多くの検挙者を出し、
結果35名もの死刑が執行された
1910~11年にかけての事件。
その多くが無実の罪で、
桜井もその中の一人であった。
洋行帰りの医師で、地元民から
「ドクトル(毒取る)」と呼ばれ
親しまれた男・・・
そんな男を英雄としてでなく
一人の人間として、清濁合わせて
描いた優れた戯曲であった。
この手の作品は「歴史的事件」の
説明を延々聞かされて
「それ、家で辞典調べますから
とっと芝居を見せてよ」と
客席でまんじりとすることが
多々あるのだけれど……。
「影」を付した題名に嘘はなく、
「毒取る」の茶の間目線から
恐ろしい「でっちあげ事件」を
訴えかける、小気味いい舞台でした。
プロダクション30
『大逆の影』
(スタジオAR、2011.11/18~27)
は、大逆事件で処刑された
大石誠之助をモデルにした
桜井啓之助を主人公に、
彼の地元・和歌山県新宮市を
舞台に展開する作品でした。
大逆事件は多くの社会主義者、
無政府主義者の弾圧を目的に
全国で多くの検挙者を出し、
結果35名もの死刑が執行された
1910~11年にかけての事件。
その多くが無実の罪で、
桜井もその中の一人であった。
洋行帰りの医師で、地元民から
「ドクトル(毒取る)」と呼ばれ
親しまれた男・・・
そんな男を英雄としてでなく
一人の人間として、清濁合わせて
描いた優れた戯曲であった。
この手の作品は「歴史的事件」の
説明を延々聞かされて
「それ、家で辞典調べますから
とっと芝居を見せてよ」と
客席でまんじりとすることが
多々あるのだけれど……。
「影」を付した題名に嘘はなく、
「毒取る」の茶の間目線から
恐ろしい「でっちあげ事件」を
訴えかける、小気味いい舞台でした。