麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

三人姉妹、幕開き二週間前(後編)

2011年11月04日 | 制作公演関連


稽古場自身の白が
『三人姉妹』のエッセンスと
うまく干渉している、
そう前編で書いたが。

浦和という歴史ある街の空気も
この作品にフェットしている。

ご存知の方も多いと思うが。
『三人姉妹』は、幼少時代を過ごした
モスクワに想いを馳せる姉妹の話、
でもあるわけで。

決して東京が都会で埼玉が田舎
ということではなく。
例えば、稽古を終えた22時の、
繁華街は程近いけれども
ちゃんと夜の静かさを湛えている
そういう点が、登場人物の
心のうちに合致すると感じた。

    

さて。あくまでテキストに則して、
創り手がロシアをイメージする作業はする。
ただこれは過程だ。

グルッポ・テアトロ版は
中板橋の劇場にての上演となる・・・。
かのチェーホフ先生の世界観とは
一線を画した下町情緒溢れる場所だ。

そこを十二分に計算した演出も
ふんだんに凝らされているのだが、
それは見てのお楽しみ。
コメント (4)
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三人姉妹、幕開き二週間前(前編)

2011年11月04日 | 制作公演関連
グルッポ・テアトロの
『三人姉妹』が公演初日まで
二週間となった。

何度も書いてきたが、
じっくりと稽古を積み上げてきた。
ここでは省く。
興味のある方は・・・
劇団のHPやツイッター等を
是非覗いてくださいませ。
      
昨日は、二幕を当たった。
場面毎に切っては返しながら。

登場人物の交流があるようで、
各々がてんでばらばらなのが可笑しい。
その意味で《喜劇》と呼ばれる戯曲。
故に未だ上演が絶えない
チェーホフの代表作。

これが難しい。

さて。浦和駅から10分かからない
県庁手前の、診療所だった場所。
全てが白い(天井も壁も床も)
空間は『三人姉妹』に隠された
あるエキスと化学反応を起こして、
見えない力で俳優を押し上げていた。



人間関係のずれを表現するには
全部ずれっぱなしじゃ駄目なのは
言うまでもない。

そのあたりの匙加減に、演出が
粉骨砕身しているところ。

続く。




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