麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

近くて遠い国が、また少し遠い

2019年01月29日 | 制作公演関連
日韓演劇交流センター主催
「韓国現代戯曲ドラマリーディング9」を
今回は一観客として楽しんだ。

隔年開催のvol.5~8(11,13,15年)と、
昨年初めて「エクストラ」と銘打った
谷間の年のスペシャルな公演、
計4度、制作末席で参戦させて頂き、
大いに思い入れのある企画だ。

演出家も三人のうち二人は旧知。
役者にも見知った顔が多いのだ。

さて23日から座・高円寺で開幕したが、
かたや赤坂レッドシアターでは
24日から『花の秘密』が幕を開けた。

日韓演劇交流センターも関与した
「日韓演劇フェスティバル」
(09年東京、11-12年東京大阪福岡、
日本演出者協会主催)の第二回で
三都市を巡演し、好評を博した
『トンマッコルへようこそ』の作者
チャン・ジンの最新作を、
2016年の小田島賞に輝いた洪明花の訳で。

そう。
第9回の日本の翻訳賞の「最高峰」を、
明花は、パク・グニョンの『代代孫孫2016』
(脚色・演出/シライケイタ
主催/流山児カンパニー)と、
チャン・ジンの代表作
『トンマッコルへようこそ』
(演出/東憲司、主催/NAPPOS UNITED他)の
新訳で受賞したのだった

彼女は、日韓演劇交流センターの
役員でもあるのだが……公演が重なり、
今回は高円寺の千秋楽に少し顔を出した。



その高円寺。
国と国とはギクシャクしているけれど、
会場には多くの観客が集まり、
草の根の文化交流においては、
熱を帯びていることが実感された。

タイトルは消極的だけれど、
少なくとも杉並の中心はそうではなかった。
27日、盛況に幕。

来年はソウルで「現代日本戯曲リーディング9」。
再来年は、10回目の東京。
そして10回目のソウルで20年にわたる企画に
幕がおろされるのだそうだ。

一部ではあったけれど、参加できて良かった。


(撮影/宮下文子)

最後にvol.9のラインナップを。

『刺客列伝』
作/朴祥鉉(パク・サンヒョン)
翻訳/木村典子、演出/川口典成

『黄色い封筒』
作/李羊九(イ・ヤング)
翻訳/石川樹里、演出/中野志朗

『少年Bが住む家』
作/李ボラム(イ・ボラム)
翻訳/沈池娟(シム・ヂヨン)
演出/大澤遊
コメント
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