麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

多摩川物語

2024年07月24日 | 鑑賞

今月のなかば、17日あたりのblogに

ドリアン助川の『多摩川物語』を

手にしたと書いたのだけれど。

 

『大幸運食堂』と題して

PHP研究所から2011年に世に出た

〈今日たおれてしまった人たちへ。

明日もう一度笑ってみようと思える

人情噺集〉とのリードを付された

短編集は、随分前に読了している。

 

ぐいぐい引き込まれたのは、

14年にポプラ文庫から改題され

出版されたバージョン。

ebookjapanの詳細情報には、

〈映画撮影所の小道具係を

辞めようかと悩む青年、

客の少ない食堂で奮闘する店主、

月明かりのアパートで母を偲ぶ娘。

多摩川の岸辺の街を舞台に

繰り広げられる心温まる人生ドラマ〉※

と三編をピックアップしているが、

私に面白かったのは「明滅」

「台風のあとで」「越冬」。

たまたまだが小学生が主人公、

または重要な役どころの三編でした。

 

※文字数の都合など考えて

 固有名詞を一般名詞にかえています。

 

詳細情報の後半は、

〈名もなき人びとの輝ける瞬間が胸を打つ

珠玉の連作短篇集〉と書かれている通り

まさに珠玉。全八編、はずれなし。

 

 

実は、多摩川と題した連作なので

舞台は広域なのかな〜と勝手に思った。

 

実際は、僕の暮らした川崎市多摩区より

やや上流の物語。

なるほど「食堂」周辺で展開される

ゆえの最初の題名だったのだなぁ……。

 

あ、かわったといえば!

バンド「叫ぶ詩人の会」や

ラジオパーソナリティーとして

一世を風靡したドリアン助川は

2000年に渡米。

帰国後のペンネーム・明川哲也

(02〜11年)名義で『大幸福食堂』は

出版されている。

 


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