麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

対マスコミってお仕事

2006年04月15日 | 東演
 昨日、某新聞社から電話があって『見果てぬ夢』の稽古場写真が欲しいとのこと。通常の公演とは違う、通称“P.I.C”という、まあ自主公演的色合いが強い座組のため用意がなく、慌てて準備する。つっても今は便利な世の中で、デジカメでパシャッとやって、PCに落としてメールでポン!だ。
              
 実は東演のデジカメ君の調子が悪く・・・なんつってもキャノンPawerShot-S10という、同社HPのデジカメの製品ラインアップの、「旧製品」というカテゴリーの、スクロールしてった最下段に鎮座しているヤツですから・・・まあ調子も悪くなりますわい。
 で、結局簡易カメラで撮って、チャリで現像しに行って(これが30分もかからないものな)、スキャンしてメールだ。つい最近まで東演にはこーした最新機器が導入されていなかったので、電車乗って直接新聞社に届けたものだ。
なんか「おじいちゃんの若い頃は九州に帰るのに24時間かかってのお…勿論SLじゃぞい。知ってるか?石炭で走る電車を…。その石炭がおじいちゃんの故郷ではいっぱい取れてなぁ…」的な世界だな。閑話休題*それにしても何弁だっつーの?

 東演の役者ブログでも13日(担当江上)、14日(担当南保)と触れてますが、木曜日にはインターネットTVにて公演の宣伝に行ってきました! 生放送でしたが、過去のも見られるようです。最新のはまだアップされてませんので見られるようになったらお伝えします(たぶん…)
 世田谷テレビさんには、パラータでやる、かつ若者向け(?)の作品の時、お邪魔させて貰ってて、例えば『温室の花』とか・・・この時は稽古場にカメラが入ったのですが、そのレポーターを古田が務めました。世田谷テレビ公式HPのトップページに、過去の名場面が5つフィルムのように並んでいて、その中の右から2番目のおばちゃんの写真にカーソルで触れると、古田がポスターとともに現れます。
                                   
 まあ、そんなこんな……ってか今日は余談が多くて実体がないけど……「制作」は、そんな仕事もしています。

 お世話になってる「世田谷テレビ」の宣伝とゆーか、収録の模様を書こうと思ったが、長くなったので明日にします!



   
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砂漠の音階

2006年04月13日 | 鑑賞
 桜に目を奪われている隙に、タンポポが咲いていたのだな。咲くどころか背の高いのは、もう綿毛になっていた…。

 その綿毛が、人口雪の結晶を完成させる決め手になった芝居を昨夜観た。
 風琴工房『砂漠の音階』(作演出/詩森ろば ザ・スズナリ 4/5~12)
 実在する科学者・中谷宇吉郎をモデルにした、朝から晩までのとある一日を描いた1シークエンスのお芝居。舞台は北海道。午後には雪の降る・・・基本的には凛とした劇世界。それを木調の美術といい、でしゃばらない照明といい(ただもう少し時間経過は見えても良かったが)良く表現していて、中でも音響が、繊細なプランニングで本当に素晴らしかった。さすが青木タクヘイ氏だ!

 さて本編。
 (昨夜千秋楽を迎えたのでネタバレで行きます。)
 賛否が分かれるところだろうが、見事に完成した人工雪の結晶を顕微鏡(?)で覗くクライマックスのあと、それまで脇に徹していた研究員のラブストーリーが突然短く展開するのだが、僕は面白かったです。本編が、これは良い意味で言うのだが、思いのほか盛り上がらないので、構成上成立するな!と思ったのだ。
 二人の未来が、同時に多くの市井の人々の将来に差す光明にも感じられて…。

 いきなりラストについて書いたが、全体を見渡せば・・・。
 パンフによれば、中谷氏の著作の中から印象的な人物やエピソード、言葉を選りすぐり凝縮したとのこと。そのバランスが良いと思った。どれか一つが特化するとか、どこかに向かって収束するのではなく、まさに雪の結晶のようにバランス良く配置された挿話のひとつひとつがそれぞれに成立して、六花を形づくるというような・・・。

 独特な、耽美の香る作品が多かった詩森戯曲(個人的には非常に好きでした)が、年々しっかりした骨組みの作風にかわってきて、あわせて演出の腕にも磨きがかかっている。『砂漠~』でも狭い演技エリアをうまくさばいていた(その狭い空間を縫って動くのに適した笹野鈴々音嬢の存在も大きい!)。欲を言えば(気持ちはわかるが)もー少し役者のテンションにコントロールがあってもな、と…。

 笹野嬢の名前が出たので言えば、オープニングの机を拭くシーンは印象的。また風琴の未来を担うであろう宮崎美子嬢の、具体的に言えば防寒服の中のはしょった着物を見せるシーンなどの溌剌とした中に華のある演技も特記しておきたい。 

 次回は名作『紅き深爪』を新キャストで、京都にて・・・風琴をはじめとした小劇場の旬の劇団が集うTOKYOSCAPE……その企画全般にも、とっても期待する、新劇の制作者の一人である。

そして今夜、いよいよインターネットTVにて
  『見果てぬ夢』の宣伝で~す
  19:30~生放送……誰が出るかな?

世田谷テレビアドレス http://www.oresai.com/tv/



 
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申請するってお仕事

2006年04月11日 | 東演
『見果てぬ夢』は月曜から、1階の「東演パラータ」に稽古場を移し、舞台を仮組みして立ち稽古に入った。台本を放している役者も多数・・・大変良いペースだ。
                   
 そんな稽古を少し覗いて、昨日は「日本劇団協議会」へ

 我々劇団(広く芸術家と言っても良いな)は、公演ごとに足を運んでくださる皆様からいただくチケット収入だけで、できればやりくりしたいところなのだが、残念ながらそうなっていないのが現実だ。そこで皆様の血税をいただいて作品を創ることが、直接間接含めて、そのウエイトのなんと大きいことか……。
 直接ってのは、まさに劇団が文化庁に「こーゆー企画やるのですが意義もあって良いと思うのでヨロシクです!」と申請する場合だ。(※本当にそー書いたら、たぶん即ゴミ箱行きだろうが。)
 間接というのは…例えば、公共ホールから公演を依頼され、出向いて上演し、ギャランティをいただく場合。そこに税金が含まれる。また、我々が加盟する「財団法人日本劇団協議会」が主催し、我々がその事業の制作を担当するケース。主催者からいただく制作費、これは完全に税金だ。

 で、この場合の書類申請などは協議会と劇団が力を合わせて行うので、そのための打ち合わせが、昨日行われたってわけだ・・・。
 ムム。ここまで書き進めて気付いたが、こりゃ面白くもなんともない話だな! このへんで切り上げよう!!!

 まあ劇団に限らず、この手の申請なんてものは大変にメンドウクサイものなのである…。我が実家は土建屋なのだが、市に提出する書類を父に代わってワープロで(おっと、時代を感じるな~)作ったことがある。そもそも、土建業のことがサッパリ解ってないんだから、作りながらもチンプンカンプンだったわけだ。今思えば、ありゃ、そのままズルズル引きずり込もうって魂胆だったのだな。。。
 話が逸れた。ワープロが懐かしいと書いたが、近年その手の書類はパソコンでダウンロードして、そのまま書き込んで返信ってのが当たり前になった!
 勿論、年輩の方がバリバリな新劇界においては、いまだ達筆の手書きの方もおられるだろうし、ワープロで打ったのを切り貼りする!なんて世代も多いことだろう・・・。要は中身だから、スタイルなんてどーでもいいわけだが。

 あ。だから切り上げるって話でした。
 ちなみに7月の『いちゃりば兄弟』、9-10月の『大地のカケラ』、来年2月の『マーヴィンの部屋』・・・直間いずれかの助成を受けての公演となります。是非皆様の血税の一部から、どのような“芸術”が生まれているか、お時間があれば積極的に観て確かめてくだいませ。
(アレ? とどのつまりは宣伝???)
なんだか、どんよりな一日。
 日本にメートル法が施行された日なんだとか・・・(1921年)
 89年の今日には、川崎市の竹藪から1億ウン千万が発見された・・・。
 嗚呼、そーゆーの見つけられたら、申請もしないで済む???
                              


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マーヴィンの部屋

2006年04月09日 | 鑑賞
 昨日は新年度最初の総会。2年任期の新しい委員会体制での最初の総会でもありました。また、6日-7日とこのブログで紹介させてもらった新準劇団員4人も正式なお披露目となりました・・・。

 新しい・・・といえば、東演公式HP内に「役者のブログ」がスタート! 今のところ連日更新(たまには一日に複数の投稿あり!!)という盛況ぶりダ
 是非、そちらも読んでください…
 &こちらは少々楽をしようかと・・・。
おっと。。。タイトルの話がまだでした。

 東演が来年2月本多劇場で上演する『マーヴィンの部屋』を東京芸術座が公演中です(東京芸術座アトリエにて。4/1~9)。
それを7日夜観てまいりました。
 偶然にも、東演と同じ1959年創立の劇団が近い時期に同じ作品を取り上げることとなりました。昨年は昴と『八月の鯨』を、この春には『見果てぬ夢』を関西芸術座と、最近レパートリーの競作の多い東演です・・・。

 さて。デニーロがプロデューサーを務めた映画『マイルーム』の元になったマクファーソンの戯曲が初演されたのは92年だそうです。やはり良いホンです。上演を控えているので、あらすじには触れず・・・血のつながりを持つ者同士がすれ違いの中で、それでも深い絆に気付いていく・・・とだけ言っておきましょう。
『マーヴィンの部屋』。ちなみにマーヴィンとは、主人公の父親の名前です。温かくて切ないストーリーが、アトリエの特権である近い距離とシンプルな舞台装置を有効に活かして、感動を伝えてくれました。
 さあ。我々は本多劇場にどんな舞台を創れるだろう・・・。

 それはまだ先の話。
 桜もいよいよ終盤。そんな中『見果てぬ夢』は今三分咲き…これからです。
 なお、13日(木)の7時半からインターネットTV「世田谷テレビ」に生出演して公演のPRをしま~す!!!
 お時間ある方は、是非観てくださいませませ。
                             
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ニュ~フェ~ス06☆女優編

2006年04月07日 | 東演
 昨日に続き、今日は女優編

 今年は計4名が入団。近年にない豊作年だ
 昨日は一年先輩の姶良とともに、制作部長から劇団の歴史を中心とした演劇史のレクチャーを受けた模様。少しずつ、劇団を、そして芝居を知って欲しい。

【伊藤奈緒美/いとうなおみ】
 新潟産の伊藤は軟式、硬式とテニスで鍛えた164cmの恵まれた体を持っている。口跡もしっかりしている。日本工学院演劇俳優科を卒業して東演へ…。工学院のカリキュラムの充実もさることながら、本人の資質と努力も大きかったと思う!
 同校主催の、劇団やプロダクションの説明会での出逢いがきっかけだが、彼女にとっては弊団の「中国公演」の実績がハートに刺さったらしい。
 確かに資料請求の彼女のメアドにはピンイン(中国語の発音記号のこと)が使われていた。
 今後も中国との交流が益々深まると思われる東演である(それがまた、少しでも両国の関係に寄与できればと願うのだが…)から、伊藤の精進次第で、憧れの地を踏む日は近くなる。
 加油!(jiayou/ガンバレ)
                               
【笹村香苗/ささむらかなえ】
 埼玉の舞台芸術科を有する高校から、桐朋学園短大芸術科演劇専攻を経て東演へ。中学時代も演劇部所属と、若いけれどもキャリアとしては今年の新人の中で一番だ。
 また高校では磯村純氏、大学では越光照文教授と、東演とも縁の深い演出家から教えを受けている。ただ、志望動機はそれではなく(ゼロではないだろうが、だとすれば二人の所属する青年座だ)、高二の時に観た「朗読劇/月光の夏」初演の印象だと言う! 
「社会性のある作品が好き(他にも一跡二跳など)」と言い切るのと並行して、小さい頃からバレエを中心に日舞やジャズダンスにも触れてきている…。七月には沖縄視点で描く、沖縄舞踊をフューチャーした芝居に挑む東演。新人だからとひるむことなく、役を奪いに行って欲しい。
以上四名が、今年の準劇団員です。
 是非、早く多くの方々に覚えていただき、贔屓にしていただければと存じます。

 
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ニュ~フェ~ス06☆男優編

2006年04月06日 | 東演
 桜のピンクに緑が混じる今日この頃……
 劇団近くの遊歩道では、かわいい一年生とお父さんお母さんが記念撮影をしていました。そう。4月6日といえば入学式

 なので、今日から、今年東演に入団した新人=新準劇団を紹介します。
 いずれHPでも公式なプロフィールなどアップされると思いますが、ここでは敏腕Pの独断と偏見で横顔を…

【小野雅史/おのまさふみ】
 横浜生まれ横浜育ちの通称「ボン」はサッカー大好き
浦和に舞い戻った“天才・伸二”の名字と、“ミスター磐田”ゴン中山と同じ名前(ただし読み方はマサシではなくマサフミだが…)を持つだけあります。しかも本籍は静岡(生まれても住んでもいないが…)だから、静岡の生んだスーパースターの二人(小野伸二、中山雅史)と無縁ってわけじゃない・・・(?)
 でも、勿論ひいきはハマっ子だからマリノスだ!! 俳優工房修了公演打ち上げでは、日産時代からのファンの僕と大いに盛り上がった。
 身長は173cmながら体重は96kgとビッグサイズ! 東演にはいないタイプ。これは武器だ。
 東京アナウンス学院放送声優科から東演俳優工房を経て入団。

【古賀浩/こがひろし】                   
 東京アナウンス学院放送声優科→東演俳優工房。
 ボンと同じキャリアながら178cm58kg。長い手足を有し、小野とは対象的な針金のような体型だ。
 が、高校時代はラグビー部でウイングを務めていたという。演劇の世界でも数々の苦難が襲ってくるだろうが、巧みなステップで前へ前へと進んで欲しい。
 修了公演では、チェーホフの『結婚の申し込み』でステパン・ステパーヌィチ(父親)を演じた。老け役に苦心していたが、ラグビー部に加えて、オール男の四人兄弟の末っ子という、女性の時代といわれる現代に「男の世界」で生きてきた“ダンディズム(?)”が役に反映されていて良かった。

 二人とも東演育ち。この強みを良い意味で活かし、初心をいつまでも忘れないで、目指せ!初舞台


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出番を待ちながら

2006年04月05日 | 鑑賞
 木山事務所『出番を待ちながら』(4/3~10・俳優座劇場)

 民藝=南風洋子、文学座=松下砂稚子、昴=北村昌子、そこに弊団から溝口順子・・・新劇団の錚々たる女優陣に、加藤土代子(ミズキ事務所)、大方斐紗子(現代制作舎)、堀内美希(フリー)といった個性豊かな顔触れが加わった、まさにオールスターという趣の座組!
 しかも。ただスターを集めたのではなく・・・足の速いトップに、小技のきく二番、クリーンナップには大砲が座り、チャンスに強い六番・・・と適材適所の「キャスティング」は完璧ダ!!
 引退した女優のためのホーム「ザ・ウィングス」に暮らす、かつてのミュージカル女優、ソプラノ歌手、シェイクスピア女優に映画女優などが、確かに“そこに居る”のだ。それぞれが皆、与えられた仕事をきっちりこなし“これぞアンサンブル!”という、気品漂う舞台でした。
 決して大きな事件が起きるわけではなく、淡々と流れる時間の中に、さざ波のような変化が絶えずあるノエル・カワードの世界(原題『Waitting In The Wings』)は、とにかく必見である!
 嬉しいことに、芝居を愛する人々の嗅覚は大変良くて、もう残券が僅からしいので、興味のある方は、お急ぎください。

 スタッフワークもすごくて、美術も衣裳も華やかで、古賀義弥サウンドは死に近くいる彼女たちの、だけれども“今生きている”ことへの讃歌として、相変わらず明るくていい(東演でも『恋でいっぱいの森』をはじめ数々の名曲を書いていただいています)
 
 僕は昨夜みました。
 余談ですが、パンフレットによると「ウィングス」には舞台袖という意味もあるのだそうだ。  
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見果てぬ夢☆稽古始まり~

2006年04月03日 | 東演
本日、風が強く、桜吹雪舞い散りまくる一日でしたが、そんな中、『見果てぬ夢』の稽古が始まりました。
 キャスト全員と、演出・照明・音響・舞監。。。(今回は初めて東演と仕事をするスタッフがお二人……照明の賀澤礼子さん、音響の熊野大輔さん。こーゆー新しい出逢いも楽しみのひとつダ!)
 さらにはオフの役者。そうそう今日は、今春入団した「新準劇団員」の初登団の日でもあったので、初々しい3人(一人欠席)を含んで、3階の稽古場は賑々しい「顔合わせ」とあいなりました。
                                    
 で。決まってなかったキャストも決定
 羽生田美貴=安田扶二子、江尻千夏=江上梨乃。安田は、飯尾くんとゆー役者の卵(原野寛之)の彼女。江上は、ナースに決まったわけです。

 キャストといえば、4月1日から「稽古場日記」もスタートした模様。こちらともども是非チェケラしてください。公式HPのトップなどから読むことが可能です。

 そちらでも語られるかもしれませんが、相変わらずテンポのいい松本演出(『八月の鯨』に続いて松本祐子さんです)! 椅子に正座して、気になるところを提示しながら稽古場のみんなであーでもないこーでもない言いながらの進行。

 さて。実は今回は少々稽古時間が短いので、ネジ巻き気味でいかないと間に合わないかな?と懸念していたが…中堅若手達の自主稽古も功を奏して、なかなかの出足だったと思いました。
ご期待あれ!!!

 これからスタッフ中心の大事なミーティングがあるので今日はこのへんで。。。
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3月の観劇を振り返る

2006年04月02日 | 鑑賞
 3月は、実行委員末席の杉並演劇祭参加作品6本をはじめ、小劇場、新劇、ロシアからの来日公演(ユーゴザパト劇場,3/24付ブログ参照)に、弊団の小池、星野の客演作品も含む16本を観た。
印象に残ったのは、3/3に観た「リュカ」の『WHITE PHASE』(王子小劇場)。2000年の文化庁舞台芸術創作奨励賞特別賞を得た作品で、03年民藝がサザンシアターで上演している。それを作者・渡邊一功が自ら率いる劇団で上演! やはり餅は餅屋。小劇場テイストの“いい感じ”が出ていました。また、大田創の美術が滅茶苦茶良くて(宣伝美術も兼ねていて、これもGOOD)、芝居の足らない部分を大いに助けていた!
 なんだか最近王子小劇場で良い作品を観るなあ…。
 
 それと3/24に観た「かわせみ座」の『キラの森』(中野ザ・ポケット)も興味深かった。世界各国で公演を重ねる人形劇のカンパニーに、作演出を務めるナカヤマカズコが出演。人形大(?)の体躯を駆使し、かわせみ座代表・山本由也の操るキラ(龍のこども)と見事なアンサンブルをみせた。また山本のキラの鳴き声が絶品、人形製作とともに“ワールドクラスの藝”を堪能させていただいた。

「演劇集団円」の『まちがいつづき』(3/28観劇)は、ウリふたつの双子の兄弟と、彼らに仕えるこれまたそっくりの双子が生き別れになったことから巻き起こる「まちがい」の連鎖のおはなしなのだが、スピーディーな展開で大いに笑わせ、大団円の家族の再会では涙を誘った。
 商人・バルザサーを演じた望月栄希のすっとぼけ加減は芝居のアクセントとして芝居なかにピリリと効いていたし、双子のアンテフィフォラス兄の妻の妹・ルシアーナの永井琴絵の妹加減(?)も光った! また、衣裳がとってもキュート! プランナー西原梨恵☆要チェック。  
                          【本日文中敬称略】


  
 


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