読んでも読んでも、そのそばから忘れてしまう老脳。読んだことの有る本を、うっかりまた図書館から借りてくるような失態を繰り返さないためにも、その都度、備忘録として、ブログ・カテゴリー「読書記」に、書き留め置くことにしているが、それを始めたのは、どうも8年位前だったようだ。
それまでは、まるで「読書」の習慣等は無く、図書館通いする暮らしになるなんて、全く想像もしていなかったことだったが、時間的余裕、精神的余裕が無かった自営業を完全に辞めたその頃に、相互フォロワー登録しているある方から、コメントで、「藤沢周平の時代小説」をすすめられたことが有り、何の予備知識もなく手を伸ばしたのが、藤沢周平著、「三屋清左衛門残日録」だった気がする。もちろん、それまで、「藤沢周平」という作家名を知っている程度で、その作品等、1冊たりとも読んだことも無かった人間だったが、そのことがきっかけで、少-しずつ「読書」の習慣が身に付いてきたように思っている。
今にして思えば、これも、やっぱり、ブログをやっていたからこそ起こった「自分の変化」の一つで、その後の暮らし方が、大きく変わった気がしている。
最初の内は、「読書」初心者で、視力減退、記憶力減退、根気力無しの爺さん、図書館で初めて知った「大活字本」で、恐る恐る読み始めたのだった。それも、主に、軽く読破し易い、「短編」の「時代小説」を中心に読んだ気がする。次第に読み慣れて、長編物にも手を伸ばすようにもなったが、何事にも、気まぐれ、いい加減な性分、「読書」にどっぷり嵌まり込む風にはなれず、「ながら族」の範疇のまま、今に至っている。
そんな風であっても、「塵も積もれば山となる」で、ブログ・カテゴリー「読書記」に書き留めてきた本の数、改めて見ると、我ながらびっくりする程になっており、物心付いてから八十云歳の今日まで、これほど本を読んだこと等、全く無かったことであり、人生最大級の大事件?、だとも思っている。人間変われば変わるものだ。
そんな風になった、元々の火付け役?が、藤沢周平作品だったと言える。ブログ・カテゴリー「読書記」の中から、藤沢周平作品だけを抽出して、まとめたみた。
「へー!、こんなに読んだかなあー」・・・・、である。
ほとんど忘れており、表題名だけを見ても、どんな内容だったか、さっぱり思い出せないものが多いが、記事を振り返ってみると、なんとなく、だいたいの内容を思い出せるから、有難い存在だ。
これまで読んだ藤沢周平作品
■用心棒日月抄シリーズ
〇用心棒日月抄 ⇒ 2019.01.23
〇用心棒日月抄・孤剣 ⇒ 2019.01.25
〇用心棒日月抄・刺客 ⇒ 2019.01.28
〇用心棒日月抄・凶刃 ⇒ 2019.02.01
■彫師伊之助捕物覚えシリーズ
〇彫師伊之助捕物覚え・消えた女 ⇒ 2019.01.21
〇彫師伊之助捕物覚え・漆黒の霧の中で ⇒ 2019.02.05
〇彫師伊之助捕物覚え・ささやく河 ⇒ 2019.02.09
■獄医立花登手控えシリーズ
〇獄医立花登手控え(1) 春秋の檻 ⇒ 2020.03.04
〇獄医立花登手控え(2) 風雪の檻 ⇒ 2020.07.01
〇獄医立花登手控え(3) 愛憎の檻 ⇒ 2020.07.11
〇獄医立花登手控え(4) 人間の檻 ⇒ 2020.07.26
■隠し剣シリーズ
〇隠し剣狐影抄 ⇒ 2018.08.31
〇隠し剣秋風抄 ⇒ 2020.12.15
〇三屋清左衛門残日録(再) ⇒ 2022.11.29
〇麦屋町昼下がり ⇒ 2017.04.22
〇たそがれ清兵衛 ⇒ 2017.03.19
〇夜の橋 ⇒ 2017.02.25
〇蝉しぐれ ⇒ 2016.12.03
〇漆の実のみのる国(上)(下) ⇒ 2017.01.26
〇海坂藩大全(上) ⇒ 2017.01.14
〇風の果て ⇒ 2016.12.06
〇驟り雨 ⇒ 2018.10.03
〇秘太刀馬の骨 ⇒ 2018.10.09
〇静かな木 ⇒ 2018.10.31
〇橋ものがたり ⇒ 2018.11.10
〇玄鳥 ⇒ 2019.02.02
〇義民が駆ける ⇒ 2019.04.17
〇暗殺の年輪 (黒い縄、暗殺の年輪、ただ一撃) ⇒ 2019.10.07
〇時雨のあと(短編7編) ⇒ 2019.10.08
〇本所しぐれ町物語(連作短編8篇) ⇒ 2019.10.15
〇霜の朝(短編11篇) ⇒ 2019.11.15
〇時雨みち(短編11篇) ⇒ 2019.11.19
〇又蔵の火(短編5篇) ⇒ 2020.01.29
〇闇の梯子(短編5篇) ⇒ 2020.02.02
〇神谷玄次郎捕物控「霧の果て」 ⇒ 2020.07.06
〇日暮れ竹河岸 ⇒ 2020.09.09
〇決闘の辻・飛ぶ猿 ⇒ 2020.09.12
〇決闘の辻・師弟剣 ⇒ 2020.09.11
〇決闘の辻・夜明けの月影 ⇒ 2020.09.10
〇決闘の辻・死闘 ⇒ 2020.09.06
〇決闘の辻・二天の窟 ⇒ 2020.09.03
〇よろずや平四郎活人剣(下巻)・浮草の女 ⇒ 2020.11.10
〇よろずや平四郎活人剣(中巻)・離縁のぞみ ⇒ 2020.11.02
〇よろずや平四郎活人剣(上巻)・盗む子供 ⇒ 2020.10.28
〇龍を見た男 ⇒ 2020.12.11
〇闇の穴(短編7編) ⇒ 2020.12.19
〇雪明かり(短篇8篇) ⇒ 2021.01.31
〇神隠し(市井物短編11篇) ⇒ 2021.02.09
〇竹光始末(武士物市井物短編6篇) ⇒ 2021.07.15
〇闇の歯車 ⇒ 2021.07.20
〇暁のひかり(市井物短編6篇) ⇒ 2021.07.24
〇早春その他(時代小説2篇、現代小説1篇、随筆4篇) ⇒ 2021.09.18
〇夜消える(市井物短篇7篇) ⇒ 2022.01.06
〇白き瓶・小説 長塚節 ⇒ 2022.02.22
〇逆軍の旗(短編4篇) ⇒ 2022.03.06
〇長門守の陰謀(短編5篇) ⇒ 2022.03.15
〇花のあと(武家物、市井物、短編8篇) ⇒ 2022.03.23
〇密謀(上巻)(下巻) ⇒ 2022.06.15
〇回天の門 ⇒ 2022.07.13
〇海鳴り(上)(下) ⇒ 2022.08.27
〇天保悪党伝 ⇒ 2022.09.17
〇市塵(上)(下) ⇒ 2022.09.30
〇潮田伝五郎置文 ⇒ 2023.02.21
〇闇の傀儡師(上)(下) ⇒ 2023.02.26
〇喜多川歌麿女絵草紙(連作短編6篇) ⇒ 2023.03.20
〇一茶 ⇒ 2023.03.29
〇春秋山伏記 ⇒ 2023.03.31
■随筆集
〇乳のごとくの故郷(エッセイ48篇) ⇒ 2021.10.04
藤沢周平 プロフィール
(新潮社ホームページより)
1927年(昭和2年)12月26日、山形県東田川郡黄金村大字高坂字楯ノ下(現鶴岡市高坂)で生まれる。農家の四男で、本名 小菅留治。
1997年(平成9年)1月26日、69歳で死没、
中学校卒業後、山形師範学校(現山形大学)に進み、卒業後、地元の中学校の国語、社会の教師になり、将来を嘱望され、教え子に慕われたが、肺結核を発病。上京して五年間の闘病生活をおくる。郷里の教員生活復帰を断念し、転々と業界新聞の記者等を経る。妻が、28歳で急死し、虚無感から、時代小説の筆を執るようになり、1971年(昭和46年)に、「溟い海」でオール讀物新人賞受賞、作家デビューを果たす。
1973年には、「暗殺の年輪」で直木賞を受賞。時代小説作家として、武家もの、市井ものから、歴史小説、伝記小説まで幅広く活躍。「用心棒日月抄」シリーズ、「密謀」、「白き瓶」(吉川英治文学賞)、「市塵」(芸術選奨文部大臣賞)等、多数の作品が有る。