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葉室麟著 「草雲雀」

2024年09月13日 10時31分10秒 | 読書記

図書館から借りていた、葉室麟著の長編時代小説、「草雲雀(くさひばり)」(実業之日本社)を、読み終えた。


読んでも読んでも、そのそばから忘れてしまう老脳。
読んだことの有る本を、うっかりまた借りてくるような失態を繰り返さないためにも、
その都度、備忘録として、ブログ・カテゴリー「読書記」に、書き留め置くことにしている。


▢目次
(一)~(三十)

▢主な登場人物
栗屋清吾(媛野藩馬廻り役栗屋十郎左衛門の三男(部屋住み)、28歳、片山流秘技磯之波遣い手)、みつ、
栗屋十郎左衛門、栗屋嘉一郎(栗屋家当主、栗屋清吾の長兄)、
国東武左衛門(元媛野藩筆頭家老)、国東彦右衛門(国東武左衛門の嫡男)、
国東伊八郎(国東武左衛門の五男、妾腹の子、山倉家養子山倉伊八郎、栗屋清吾の幼馴染)、
樋口半右衛門(国東家親戚)、佳江(国東家親戚)、
菅野新右衛門(書院番、菅野刑部の妾腹の子)、しほ(菅野新右衛門の妹、湖蓮尼)、菅野刑部、
山倉兵蔵(伊八郎の養父)、山倉弥兵衛(山倉兵蔵の嫡男)、
大久保眞秀(おおくぼまさひで、媛野藩藩主
三岡政右衛門(三岡派派閥領袖、側用人)、山辺監物(国東派派閥領袖)、花田昇平(一刀流遣い手)、
菖庵(茶道頭)、梶尾(奥女中取締、黒錘組(くろおもりぐみ)頭領)、小萩(黒錘組(くろおもりぐみ)小頭)、
白木屋四郎兵衛(酒造業、金貸し業

▢あらすじ等
主人公の栗屋清吾は、剣の腕前には自信を持っているものの、正直者、小心者で、うだつが上がらない、部屋住みの身分、将来への夢もなく、少禄の栗屋家にとっては厄介者だった。百姓出の女中みつを妻帯したが、子を生すことさえも夢。
一方で、同じ部屋住み身分の幼馴染、山倉伊八郎は、実は、元藩の筆頭家老国東武左衛門の隠し子だったことがわかり、家老職につく道筋が開け、その幸運を生かそうとする伊八郎に、無理やり用心棒にさせられ、戸惑い、おびえながらも、伊八郎に尻を叩かれ、次第に藩内に渦巻く派閥闘争に巻き込まれ、暗闘で剣を振るうことになる。清吾が願っていたのは、みつとの小さな幸福な家庭、それだけだったが、そのためには、伊八郎を取り巻く敵を、命懸けで倒さねばならず・・・・、
あたかも、草雲雀が懸命に鳴くように・・・。
伊八郎が、国東家に呼び戻された本当の理由は、したたかな国東武左衛門の企てだった。
20年前の菅野刑部殺害事件の根深い恨みとの対決?
城内で試問を受け、無事くぐり抜けた伊八郎、清吾に、襲いかかる刺客・・、
首取り廊下で、決着・・、
  伊八郎は、清吾を睨んだ。
  「わかったら、さっさと行ってみつ殿を取り戻してこい」
  「まったく手のかかる男だ」
  梶尾が銚子を持って伊八郎に酒を注いだ。

  草雲雀は、美しい相手を思って一晩中、りり、りり、と鳴くのだという。
  「わたしもみつも草雲雀だ」
  清吾は、みつを背負う腕に力を込めると、草雲雀の鳴き声に合わせて
  しっかりと夜道を歩いていった。(完)


表題の「草雲雀」とは、何?・・・・、
無知な爺さん、これまで聞いたことも無い言葉だったが、
作品中で、昆虫であることが分かり、
さらにネットで調べてみると・・・。

「草雲雀(クサヒバリ)」とは、
「フィリリリリリ・・・・」と、
雲雀のような美しく澄んだ声で鳴く、
コオロギ科の昆虫のことだった。
別名「朝鈴(アサスズ)」
俳句では、「秋」の季語。

(ネットから拝借、草雲雀の画像)


へー!、知らなかった・・・、
目から鱗・・・である。


 


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