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池波正太郎著 「敵(かたき)」

2021年11月13日 08時29分24秒 | 読書記

図書館から借りていた、池波正太郎著 「敵(かたき)」を、読み終えた。本書は、池波正太郎著 時代小説 「仇討群像」(文藝文庫)(短編9篇)を原本とし、その中の短編3篇、「敵(かたき)」、「情炎」、「深川猿子橋」を、大活字本にした書だ。


「大活字本(大活字版、大活字図書)」とは 弱視者(低視力者、高齢者等)にも読みやすいように、文字の大きさや行間を調節して、大きな活字で組み直した本のこと。当然、分冊になったり、値段も割高になるため、主に障害者や高齢者向けの施設や、公共の図書館等に所蔵されているようだ。老眼でも、アナウンサーが原稿を読むような調子で、お経を読むような調子で、ペラペラ捲りながら楽に読み進めることが出来る。


「敵(かたき)」
主な登場人物・山崎十二郎、徳七、大黒屋儀助、中尾九兵衛、中尾伝四郎、中尾平馬、亀蔵、おふじ、初、
伊勢の国、津藩で納戸役内用掛だった山崎十次郎は、上司中尾九兵衛を殺めてしまい出奔して3年目、江戸の大黒屋儀助の家に匿われているが、九兵衛の息子伝四郎、平馬が探し回っており・・・。徳七が殺され、伝四郎が・・・、亀蔵が、おふじが・・、津、江戸、京都が 舞台。「主人、山崎十の仇討ちをした」亀蔵。南町奉行牧野大隅守の裁決は?

「情炎」
主な登場人物・伊東政七、内山文五郎、おぬい、おたか、与蔵、藤木左右助、中西作兵衛、木村源治郎、
内山文五郎は、足軽長屋の伊東政七の妻おぬいを犯し、政七を殺し、新発田藩城下から逃亡した。おぬいと娘おたかは、おぬいの実兄与蔵に引き取られたが、おぬいは自殺、おたかは江戸の藤木左右助の養女となり成長。おたかと婚約した木村源治郎が、内山文五郎と遭遇し・・。

「深川猿子橋」
主な登場人物・平井仙竜、鹿島相模、神保左京、蒲生彦作、おきみ、おはる、崎山平内、
陰陽師平井仙竜は、おはると夫婦になったが、おきみ、おはる、母娘から「一生添いとげることは出来ないかも知れない」と言われる。その分けは?、深川猿子橋で、おきみ、おはる、平井仙竜、崎山平内が・・・。母娘が泣きくずれ、仙竜はかすかに笑い、「強い者は、弱い者を馬鹿にしちゃいけないのだよなあ」、この夜、仙竜は 29歳の生涯を終えた。


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