8年前、「gooブログ」に引っ越してくる前、「OCNブログ人」時代、
2014年4月10日に書き込んでいた記事を、コピペ、リメイク(再編集)
記憶から完全に喪失していた物が、最近、不要雑物身辺整理中に出てきた。若かりし頃、若気の至りで、書きなぐっていたと思われる詩の類である。不揃いの便箋やレポート用紙等に、バラバラと走り書きしたような代物で、色褪せてカビ臭い茶封筒に詰まっていた。そのまま、ゴミ箱行きにすれば良さそうな物だが、数十年ぶりに目にして、タイムカプセルを開けるが如く、ある種、感動さえ覚えてしまい、全てを捨て去る前に、「青春の思い出の欠片」として ブログに書き留め置こう等と考えてしまった。今の爺さんには、気恥ずかしく、冷や汗が出るような、ぞっとするような、拙劣な詩の類ばかりだが、恥じも外聞もなく、そのまんま・・・・。
その中に、「街」と題した詩(もどき)も有った。「昭和40年5月5日」と記されており、今から57年も前、独身の頃に、感傷と妄想で書き殴ったもののようだ。50数年後に、他人様に公開される等とは、当時、夢にも思わなかったことであり、幼稚、拙劣、無茶苦茶、いい加減な詩であり、自嘲もしてしまうが、これも又、過去のあしあとの一つと居直って、恥も外聞もなく・・・。
(ネットから拝借画像)
「街」
春の宵のそぞろ雨
うるむネオンを慕いつつ
濡れた舗道にたたずめば
水銀灯に照らされて
冷たく沈むビルの谷間を
悲しくむせび泣くテナー・サックスの調べ
我一人、足音を忍ばせん
明るく華やかなり有楽街は
夜の蝶ども行き来たり
窓より洩れ来る熱っぽいムード
時折陽気なバンジョーが弾み
ペットも甲高く調子を上げる
喜び悲しみ憎しみ全てが混沌として
我もまた、ひとときの人生をここに忘れる
ほの暗きコーヒー店の片隅は
甘きスチール・ギターに酔いながら
肩を寄せ合う二人の
壁に写りしシルエット
やさしく軽快にハワイアン
今日の名残りを惜しみつつ
ラストを奏でるアロハ・オエ
アロハ・オエ、アロハ・オエ
(昭和40年5月5日)