たけじいの気まぐれブログ

記憶力減退爺さんの日記風備忘雑記録&フォト

「山のあなた」(再)

2023年10月10日 07時50分56秒 | 詩・エッセイ

(15年前、2008年11月9日 長野県の風景)

相互フォロワー登録している数多の方々の中には、日々、欠かさず、自作の詩を、ブログ上で発表されている方もおられる。詩を書く等、無縁の爺さん、よくも、次々と、心のほとばしりを、言葉で表現出来るものよ、と感じ入るばかりであるが、毎年、秋になると、中学生の頃、高校生の頃、国語で習った?、暗記した?(暗記させられた?)、ような気がする、いくつかの詩が思い浮かび、バカの一つ覚え、繰り返し、繰り返し、ブログに書き留めるようになっている。
よく、「秋は、人を、詩人にする」等と言われているように、なんとなく、詩人気分に浸りたくなるのかも知れない。
カール・ブッセの「山のあなた」も、そのひとつ。「ブログ内検索」してみると、5年前の秋にも書き込んでいたことが分かったが、懐かしくなり、コピペ、リメイクすることにした。

「山のあなた」 
カアル・ブッセ(カール・ブッセ)
上田敏訳

山のあなたの空遠く         
「幸(さいはひ)」住むと人のいふ   
噫(ああ)われひとゝ尋(と)めゆきて
涙さしぐみかへりきぬ        
山のあなたになほ遠く        
「幸(さいはひ)」住むと人のいふ   

山のずっと彼方に、「幸せの理想郷」が有るというので、探しに行ってみたが、どうしても見つけることが出来ず、涙ぐみながら帰ってきた。あの山のはるか彼方に、「幸せの理想郷」が有ると 人は言うが、幸せは、遠くでなく、すぐ近くに有るもので、どんなに遠くに行っても見つけることは出来ない・・・・、等という意味合いの詩なのだろうか。

今更になってネットで調べてみると
「山のあなた」は、詩人上田敏が、1905年(明治38年)に出版した、主に、ヨーロッパの詩人29人の詩57篇を訳詩した詩集「海潮音」に掲載された詩のひとつ、カール・ブッセの詩だった。七五調で、わずか数行の詩であり、おそらく、知らない人はいない程、愛唱されている詩であると思う。同じく、同詩集に掲載されている、上田敏訳、ポール・ヴェルレーヌの「落葉(秋の歌)」と共に、脳裏に焼き付いており、未だにふっと思い浮かぶ詩である。
「昨日の夕食、何食べた?」かも、とっさに思い出せない老脳にも拘わらず、何十年も前に覚えた詩が、さっと思い出せるから、なんとも不思議な気がしてならない。
実際に、詩集「海潮音」を手にとった記憶も無ければ、上田敏についても、詳しく知っている分けでもない爺さんだが、「詩」というと、思い浮かんでくる「山のあなた」である。


振り返り記事
「落葉(秋の歌)」
👇
こちら


 


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1 コメント

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Unknown (ひろし曾爺1840)
2023-10-10 08:00:38
(👴)お早う御座いま~す!本日もよろしくお願いします!
💻コメントや👍ポチを有難う御座いました!
(^_-)-☆今日は之から出かけますので来訪コメントのお礼とMyブログにお誘い<welcome>で失礼させて頂きますネ。
🔶それではまた👋・👋!
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