角川書店 2013~19年
これはSFというジャンルに属するのか? いや、
いつも村田女史は未来を志向している。
いつもこれからのセクシャリティについて考えている。
時に、それは感情問題について、だったりする。
「怒」について、言及した、変容。「性別」について
ストーリー化した無性教室。
36歳になった今も、魔法少女になることをやめず、ついに
現実が理想を超えていく感動すら覚える表題作の丸の内魔法少女
ミラクリーナ。
「怒」はコントになってしまっている。いや、それは悪いと
かいうんじゃないが、装置として、小説というものが劇場化して
いる。誰も奪えないだろう感情を失ったとき、人類はどこへ行く
のか? 「狂気」に満ちた世界で彼らは純然たる「正義」を見る
のだ……合掌。