古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

丸の内魔法少女ミラクリーナ    村田沙耶香

2020-08-25 03:42:22 | 村田沙耶香

角川書店   2013~19年

 

これはSFというジャンルに属するのか? いや、

 

いつも村田女史は未来を志向している。

 

いつもこれからのセクシャリティについて考えている。

 

時に、それは感情問題について、だったりする。

 

「怒」について、言及した、変容。「性別」について

 

ストーリー化した無性教室。

 

36歳になった今も、魔法少女になることをやめず、ついに

 

現実が理想を超えていく感動すら覚える表題作の丸の内魔法少女

 

ミラクリーナ。

 

「怒」はコントになってしまっている。いや、それは悪いと

 

かいうんじゃないが、装置として、小説というものが劇場化して

 

いる。誰も奪えないだろう感情を失ったとき、人類はどこへ行く

 

のか? 「狂気」に満ちた世界で彼らは純然たる「正義」を見る

 

のだ……合掌。

 

コメント
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