講談社文庫 1992年
57名の作家に直截話をきき、エッセー風に書いている。
もう亡くなっている人が大半だ。そういう意味でも貴重だ。
だいたいおしなべて男は男らしく、女は女っぽい印象。
きっとこの時代は作家に限らず、男は男として、女は女
として生きられていたんじゃないか。
いろんなタイプの作家がいるのは当然として、そこへ独
自の視線であっさりとかわしていく阿川女史の切り口は
あっぱれだ。なんとなく、父上が作家というのもいいように
影響しているのかな、と思う。ちょっと活字にうみてきた
ぼくには、おもしろく読めたので、よかった。ぼくには
まだ読むべき本がある、と思えた。