集英社 1978年
吉行淳之介氏の愛人というイメージが強いが、障害者施設
ねむの木学園の学長でもあった。1978年当時はねむの木
の詩がきこえる、などの映画も撮られていて、数々の賞を
受賞している。その功績は今も語り継がれているのではなか
ろうか。いや、あんま聞かないか。
その忙しさは目に余り、実際、過労で入院を何度もしていらっ
しゃる。その合間を縫って、の、この本であるが、これがすごく
いいのである。その熱量は大したもので、やさしくね、やさしくね
やさしいはつよいのよ、というメッセージはなにより心に響いてくる。
その映画もぼくは見たような気もするが、よくは覚えていない。
文章も句読点がはじめ、打ち過ぎではなかろうか、と思ったが、読
んでいるうちにそれほど気にならなくなる、というか、後半、
句読点の打ち方がうまくなってくると、なんか物足りなく感じてくる。
2もあるので、読んでみよう。