古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

鵠沼西海岸 阿部昭

2023-11-12 12:24:19 | 小説の紹介
「群像」昭和44年7月号

主人公の弟のことを描いた小説で、弟は

障害があって、不甲斐ない死に方をしてし

まった。

なんかすごく暗い小説で、ぼくの気分も

一気に落ち込んで、中二の時、ぼくに告

ってきた、はにわみたいな顔をした少女

のことを思いだしてしまった。その少女

とはなんの発展もない、知りもしない子

だったのだが、ある日、ラブレターを渡

してきた。ぼくは冗談かと思って、握り

つぶしてしまった。それが、ずっと、ぼくの

心に引っかかっていて、ときに、あの少女は

どうしているのだろうか、と思い、ああ、もう

50も過ぎてババアになってしまっているのか

とぼんやりと思ったりしている。

それで、この小説だが、ダークな気分になりたい

のなら、一発で、イヤなことやなんかを誘発し

てくれるだろう。いや、悪いけど、この人はもう

勘弁してほしい。耐えられそうにないから、暗い

のはけっこう好きだが、いかんせん、病むほど暗い

のはちょっと。

 (読了日 2023年10・6(金)1:50)








































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