古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

遠い太鼓  村上春樹

2023-11-14 05:02:35 | 本の紹介
講談社文庫  1990年

ぼくの読んだのは文庫版で、初版本である。

いつだったか、1990年代に、一度読ん

でいるので、再読である。1986年から

1989年までの三年間、日本ではバブル

真っただ中、きっと春樹氏はそういう日本を

見たくなかったというのが、ひとつあったの

ではないかな、と思う。

春樹氏とバブルって、相性悪そうだもんな。

三年間、ローマを拠点に「ノルウェーの森」、

「ダンス・ダンス・ダンス」などを書かれた。

もし、ヨーロッパに行かなかったら、「ノルウ

ェーの森」はもっと浮ついたものになっていた

のかもしれない。とても、きっと、小説の為には

いろんな意味で良かったのだろう。ローマは大変

なところだったらしい。ドロボーもいるし、でも、

実際、春樹氏はそういうものも含めたものを愛して

いたのだ、と感じた。

 (読了日 2023年10・13(金)9:07)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする