古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

地球の裏のマヨネーズ    椎名誠

2022-02-04 02:34:54 | 本の紹介

文藝春秋      2003年

 

挿絵の沢野ひとし氏が冴え渡っている。この人の奇妙さ

 

っていうのは、ぐっと関心を引いたり、心を掴んだりする

 

なにかがあるように思う。それは線のくねくねであったり、

 

吹き出しのセリフの滑稽さにあったりする。

 

この「地球の裏の~」だが、尿酸値ばなしで、偉い人との

 

会合で食わないわけにはいかないシーナ氏の苦悩が描かれたり、

 

シメゴロシの木という奥アマゾンにある寄生樹で、絞め殺して

 

しまう木を紹介したり、考える雑誌について、考察したり

 

表題作の話では、チリのプンタアレナス「アヒ」というトウガラシ

 

をすりつぶしたのと「マヨネーズ」を合わせた「アヒマヨ」が流行

 

っていると紹介している。

 

本当にシーナ氏は世界中を渡り歩いているのだなあ、といつも通りに

 

感心しているおれっちだった。シーナ氏が神がかり的におもしろい

 

2003年の作品である。……合掌。

 

 

 

 


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