古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

カットグラスの鉢 フィッツジェラルド

2024-04-09 12:20:41 | 小説の紹介
飯島淳秀・訳 角川文庫 1919年

フィッツジェラルド23歳のときのお作品。まだ、

溢れる煌めくアイデアがあったころなのだろう。

芳醇な、たおやかな、溢れる才気を感じさせる。

カットグラスの大きな器をひとつのモチーフ

に、娘が敗血症になり、腕を失い、妻は年を取り

美しさをも失ってしまう様が描きだされていく。

いつも、この人はマイナスのことが描かれる。

いいことは起きないという後ろ向きの人なのだろう。

その通り、44歳で死ぬまで下り落ちて行く。

始め、この本は長編で、一章なのかと思って

いたら、短編集なのだった。

昭和55年の本なので、やけていて、文字も

ミジンコみたいに小さいので読むのが難儀でした。





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