飯島淳秀・訳 角川文庫 1919年
フィッツジェラルド23歳のときのお作品。まだ、
溢れる煌めくアイデアがあったころなのだろう。
芳醇な、たおやかな、溢れる才気を感じさせる。
カットグラスの大きな器をひとつのモチーフ
に、娘が敗血症になり、腕を失い、妻は年を取り
美しさをも失ってしまう様が描きだされていく。
いつも、この人はマイナスのことが描かれる。
いいことは起きないという後ろ向きの人なのだろう。
その通り、44歳で死ぬまで下り落ちて行く。
始め、この本は長編で、一章なのかと思って
いたら、短編集なのだった。
昭和55年の本なので、やけていて、文字も
ミジンコみたいに小さいので読むのが難儀でした。
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